「効率よく仕事を進めたいのに、時間どおりに終わらせることができない」

「締め切り直前でも仕事が終わらず、焦ってミスばかりしてしまう」

たとえばこのように、仕事の進め方や期限を守ることについて悩んでいる方は多いのではないでしょうか?

決定版 仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!』(飯田剛弘 著、明日香出版社)の著者によれば、それは“やり方がズレているから”なのだとか。

やることが増えているのに、仕事の進め方や考え方を変えなかったからこそ、現実に合わなくなってしまったということ。だからこそムダな努力をしないためにも、いまの時代に見合った仕事の進め方へとシフトしていく必要があるというのです。

そのために重要なのは、「やらないこと」を明確に決め、段取りとスケジュールを綿密に組み、「いま向き合うべき仕事」に集中することだそう。しかも、そこには見逃すべきでないポイントがあるようです。

本質は「何が本当に必要なのか」を見極めて、そのうえでツールを活用し効率化することです。

DXやAIは「目的」ではなく「手段」です。だからこそ、先に段取りやスケジュール管理を見直すことで、結果的に大きな成果につながるのです。(「はじめに」より)

ちなみに本書は、著者が2018年の『仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!』で明らかにした「段取りとスケジュール」の本質や考え方を残しつつ、これからの時代により合った方法やヒントを多数盛り込んだ新刊。

「段取り」と「スケジュール管理」を味方につけるだけで、私たちの仕事は驚くほどラクに、そして短い時間で高い成果を上げられます。

さらに新しい技術をうまく取り入れれば、これまでの常識を超えたスピードや質が実感できる――私自身、そう実感しています。(「はじめに」より)

きょうは第7章「習慣とテクノロジーで進化する時間管理」のなかから、2つの要点を抜き出してみたいと思います。

「自分は遅い」と認める人ほど成長する

「限られた時間内で成果を出す人」の仕事の進め方は、シンプルでリズミカル。

そういう人は、スイッチがオンになり、高い集中力と異常なスピードで優先順位の高い仕事から一気に取りかかるのだそうです。そして終わればスイッチがオフになり、ひと休み。これを繰り返しているというわけです。

著者によれば、こういう人と自分とのスピードや時間感覚の違いを感じたときは、成長できる絶好のチャンスだそう。

この違いを客観的に見てください。変なプライドを持って、自分が遅いことをごまかしたり、見栄を張って隠そうとしてはいけません。素直に「自分は遅い」と認め、仕事が速い人から、どういったことがマネできるかを考えることが大事です。(160ページより)

重要なポイントは、「違いの要因はなにか」を具体化してみること。専門知識なのか、進め方なのか、コミュニケーションのとり方なのか、「なにが違うのか?」を明確にし、「どこにギャップがあるのか?」を明確にすることが大切だというわけです。

そして次にするべきは、明らかになったギャップを埋めるために「なにがギャップを生むのか?」「どうすればそのギャップを埋められるのか?」という流れを意識し、合理的に考えること。

そうすれば、「実際になにを学ぶ必要があるのか」が見えてくるため、あとは実行していけばいいということです。

「私には無理かも」と思って、諦める人もいるかもしれませんが、それはデキる人の今の状態、つまり結果しか見ていないからです。そこに至った過程や手段に目を向けなくてはなりません。(161ページより)

したがって、もし「本気で変わりたい」と思っているのであれば、“デキる人がそこにたどり着くまでに取り組んできたこと”に目を向け、そして、まずはやってみることが大切だというわけです。(160ページより)

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仕事を「ゲーム化」すると自由時間も増える

当然のことながら、「つまらない仕事」は結果的に時間を奪ってしまうことになります。つまらない仕事は長く感じるものですし、そのため実際に時間がかかってしまうからです。

そのため必要なのは、つまらない仕事を減らすこと。どうすればいいのか悩むところですが、著者は仕事をゲーム化することをすすめています。ゲームには目的、課題、ルールがありますが、それを仕事にも取り入れるということ。

例えば、見積もり作成時間を10%減らすことが目的だとします。仮に、今まで1時間かかっていたとすれば、6分をどのように縮めるかが課題になります。

もし見積もり作成が54分よりも早く終われば、ご褒美としてスイーツを余分に食べられるようにするなどの自分なりに楽しめるルールを作ります。

ゲーム感覚で臨むことで、嫌なプレッシャーやストレスを感じることなく、見積もり作成業務のスピードアップを図ることが可能です。(167ページより)

そもそもクリアできないゲームは楽しくないのですから、“ルールのなかで課題をいかに解決するか”を真剣に考えればいいということ。これを繰り返していけば、“成果を手に入れるためにはどうすればいいか”を考える癖がつくはず。そこまで行ければ、仕事の意味合いそのものを変えることができるわけです。

また、ゲームは一度クリアしてしまうと、誰でもクリアできるレベルでは満足しなくなります。難易度が高いものに挑戦したり、同じゲームを今までよりも効率良くクリアしたくなるのです。(167ページより)

たとえば54分かかる作業をなんとかしたいと思うなら、試行錯誤しながら50分で終えられる手段を見つけ出せばいいのです。いうまでもなくそれは、すべてのタスクに応用できることであるはず。(167ページより)


本書を参考にしながら新たな一歩を踏み出すことで、確実に変化が生じると著者は断言しています。自分の仕事の進め方や考え方をアップデートするため、それを日常に生かすために、参考にしてみてはいかがでしょうか。

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Source: 明日香出版社

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