アーティスト兼ゲーム開発者のBalázs Rónyai氏は4月18日、『The Children of Clay』Steam版のアップデートを配信した。今回のアップデートにより本作の対応言語が4つ増え、日本語にも対応した。

『The Children of Clay』はポイント&クリック型の短編ホラーアドベンチャーゲームである。2024年10月にitch.ioで、翌2025年の3月8日にSteamで、それぞれリリースされた。ゲーム本体の価格は無料で、Steam版ではメイキング映像のDLCを購入して作者を支援できるかたちだ。不気味なストップモーションのグラフィックや重々しいサウンドによる演出が高く評価されてきた作品だが、リリース当初は日本語に対応しておらず、残念がる声も聞かれた(関連記事)。今回のアップデートは待望の日本語版の登場というわけだ。

本作でプレイヤーは旧くからの友人であるオルトヴェイ教授から送られてきた遺物の調査を行うことになる。調査対象となるのはウラル山脈の古墳から発見された遺物「遺物番号 297」。材質が粘土であること以外は、年代も用途も判明していない。

マウスによるポイント&クリックで遺物を観察をすると、特定のキーワードを含む知見が得られる。傍らに置かれている資料をクリックするとキーボード入力を求められるので、ここにキーワードを打ち込むと関連した資料を参照できる。こうして「観察」と「資料の参照」を繰り返して、遺物の正体に迫っていく。

英語が苦手な日本のプレイヤーが本作をプレイするにあたり、旧バージョンでは、この「資料の参照」の部分が特に重くのしかかっていた。比較的平易な文法で書かれているとはいえ、考古学に関連する数々の英単語が登場するため、読解はそれほど容易なものではない。資料を参照するため、さらに辞書を参照するといった手間が必要だったのだ。

今回そんな本作が日本語に対応したかたち。言語を日本語に切り替えると、遺物を観察した際に得られる知見や資料の内容はもちろんのこと、資料を参照する際に打ち込むべきキーワードもすべて日本語となる。筆者が試しに、日本語を言語に設定し、キーワードとして「metal」と入力してみると、関連する資料がないという結果となった。一方で字幕表記に従い漢字で「金属」と入力すると、目的のページが開かれた。単にテキストが翻訳されただけでなく“日本語版”として遊べるかたちだ。翻訳の質も高く、もはや言語が原因となってプレイに支障が出ることはないだろう。日本語への翻訳を担当したのは、Youge(ようげ)氏ウオザトヲレス | Wallace Uozato氏ゲーム実況者 スロースタートのやつ氏の3名によるボランティアでおこなわれたとのことだ。

本作は3月のリリース以来、Steamユーザーレビューで多くの好評を集め、本稿執筆時点で1260件のレビューのうち99%が好評とする「圧倒的に好評」のステータスを獲得している。今回の日本語対応で、日本のプレイヤーが本作をプレイする際の言語的な障壁は取り除かれたと言える。今後、日本語を含め今回のアップデートで対応した言語圏のプレイヤーも気軽に本作を手に取れるようになり、さらに多くのプレイヤーを集めることだろう。

『The Children of Clay』日本語版はPC(Steam)向けに無料で配信中。本作の制作過程を見ることのできるDLC『The Children of Clay – The Making Of』は税込235円で購入可能だ。

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