学校で進む子どもたちへのデジタル端末の配布。配布が進むなかで故障する端末も急増していて、その修理費用に自治体が悲鳴を上げる事態となっています。

多くの学校で始まった新学期。6年前から政府が進めてきた「GIGAスクール構想」により、小中学校で子どもたちが1人1台配られたデジタル端末で学ぶ姿は当たり前の風景になりつつあります。

でも、つきものなのはトラブル…

高校1年生
「(中学のとき)友達が洗濯機でパソコンごと洗って壊れた」

こうした中、きょう、NITE=「製品評価技術基盤機構」が公開した実験映像では、端末に異物が入ったまま充電したことで煙が出ています。

そして、異物混入の実際の例として、▼濡れたレインコートを端末と一緒に収納するケースや、▼プリントのクリップが外れて充電端子に入るケース、▼端末に飲み物をこぼすケースなどが紹介されています。

子ども3人の親
「ありがち、ありがち」

こちらのパソコン修理会社では、学校からの修理依頼が3年ほど前から増えました。落下にともなう液晶画面の破損が多いということですが、中には砂が混入し、磁石に付着していた例も。

久喜PCサービス 山下浩平 代表
「なかなかパソコンの修理で、ふた開けて砂が入っていることはないので、まずこれ見て、おぉ、と」

また、端末のイヤホンジャックの中に鉛筆の芯が詰まっていたことも。

久喜PCサービス 山下浩平 代表
「子どもたちがいたずらして折っちゃって、詰まった状態のまま使えなくなった。子どもならではだなと」

実は、この端末の修理が今、自治体にとって大きな負担となっています。

千葉県松戸市では2024年度に修理が必要となった端末はおよそ3000台と、4年前の10倍になり、修理費用は1億6000万円と、予算の2倍にまで膨れ上がったといいます。

松戸市教育委員会
「導入時には想定できなかった数の端末が破損していて、重大な事案です」

全国ではおととし7月までの2年ほどで、およそ976万台が配られましたが、このうち50万台以上が故障しています。

国際大学GLOCOM 豊福晋平 准教授
「国としてどこまで(修理費用を)補償するのかという議論があると思います。ゆくゆくは保護者の負担にするべきではないかという議論があることも事実です」

端末の配布を続けていくため、故障への費用負担も見直す必要がありそうです。

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