ホンダの原動機付自転車「モトコンポ」を思わせる見た目で話題になった、箱型に折りたためる電動バイク「TATAMEL BIKE」。東京都や経団連からなる実行委員会が5月8日から10日にかけて東京ビッグサイトで開催した、スタートアップイベント「SusHi Tech Tokyo 2025」では、開発会社のICOMA(東京都大田区)が新モデル「tatamo!」(タタモ)の試作品を展示していた。TATAMEL BIKEとの違いや、今後の展開は。
tatamo!は、スーツケースのような形に折りたためる電動バイクだ。重さは約25kg、最高時速は約20km。車体には専用のトランクを取り付けられる他、正面部には深度センサーを搭載。今後、AGV(無人搬送車)のように持ち主に追従して自走する機能も搭載する予定という。
折りたためるバイクというコンセプトはTATAMEL BIKEと同じだが、ターゲットは異なる。ICOMAの生駒崇光代表によれば、バイクに関心のあるユーザーへの製品として開発したTATAMEL BIKEに対し、tatamo!はよりライトなユーザーが気軽に使えることを意識しているという。
例えば原付一種に区分され、運転には免許証が必要なTATAMEL BIKEに対し、tatamo!はLuupの電動キックボードなどと同じ、特定小型原動機付自転車として開発しており、免許なしで運転が可能になる予定だ。運転時にインジケーターとなるモニターには、たたんだ状態だと“目”が映り、時折まばたきをするなど可愛らしい所作を見せる。重さもTATAMEL BIKEの約64kgから軽量化し、女性でも利用しやすくした。
TATAMEL BIKEの“弟分”のような立ち位置でもあるtatamo!。生駒代表がライトユーザー向けと述べた通り、TATAMEL BIKEとは少々毛色が異なるモビリティだ。話題になった前モデルからコンセプトを変えた背景には、展示会などでの反応や、電動モビリティの受容度があるという。
実はICOMAは、以前からtatamo!の先代に当たる試作機を展示しており、例えば2024年のSusHi Techなどでも、撮影禁止ながらプロトタイプを見ることができた。しかしTATAMEL BIKEともども、女性から重さや見た目の無機質さについて指摘を受けることが多かったという。
さらにLuupの電動キックボードが若者に利用されるなど、パーソナルモビリティに対する意識が変容しつつあることも踏まえ、よりシンプルで受け入れられやすいデザインやスペックを志向するに至った。
まだ試作機を展示している段階だが、製品化に当たってはLuupのようなモビリティシェアリングサービス事業者に提供したり、そのユーザーが電動モビリティの個人所有を意識した際の選択肢になったりすることも期待するという。
ただし、機能面や外見はまだ模索している段階と生駒代表。今後、SusHi Techのようなイベントで来場者のフィードバックをさらに得つつ、アップデートしていく方針だ。
“たためるバイク”実機を見てきた 量産はする? 代表に聞く
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