トレーダーの間で今年の米利下げ回数に関する見方が後退。米国と中国が関税を引き下げ、貿易戦争の緩和に合意したことを受けて、2025年の利下げは2回にとどまるとみられている。
今後の連邦公開市場委員会(FOMC)会合に連動するスワップは、12月までの利下げ幅がわずか55ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)にとどまることを示した。先週時点では75bp近くが見込まれていた。最初の0.25ポイント利下げは9月となお予想されている。
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利下げ観測の後退を背景に、12日の米国債市場では金融政策に敏感な2年債利回りが一時12bp上昇し4%を再び上回った。
コロンビア・スレッドニードルの金利ストラテジスト、エド・アルフセイニ氏は「市場はオーバーシュートする傾向があるが、現時点ではリスク資産に資金が流れ込んでいる」と指摘。同社では短期債の売りを選好しているとし、2年債が魅力的な割安水準になるには市場の年内利下げ織り込みが2回未満になる必要があるとも同氏はコメントした。
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原題:Traders See Fed Cutting Just Twice in 2025 on Cooling Trade War(抜粋)