第46回講談社漫画賞少女部門を受賞、累計発行部数300万部を突破の人気少女漫画を原作とし、2024年10月〜12月にTVアニメが放映された『星降る王国のニナ』。
放送終了後初めてのイベントが、2025年4月27日(日)、埼玉会館大ホールにて開催されました。
イベントは、【昼の部】と【夜の部】の2回行われましたが、どちらも「星ニナ」ファンで満席! 大いに盛り上がった本イベントより【夜の部】の公式レポートが到着しました。
イベントの登壇者は主人公のニナ役・田中美海さん、アズール役の梅原裕一郎さん、セト役の内山昂輝さん、そしてムフルム役を演じ、エンディングテーマも歌唱した東山奈央さんの4名。大きな拍手に迎えられてステージに上がった4人は、それぞれ来場者に感謝の言葉と挨拶をしていきます。
さっと客席を見渡した田中さんは、入場特典の星型うちわを振っている様子を見て「裏はリカチ先生が描き下ろしたイベントの絵ですが、表が違っていて。【昼の部】は青い背景のアズールとニナの絵、【夜の部】は赤い背景でセトとニナの絵になっているんですね」とコメント。「みなさんと一緒に、時間の許す限り、作品の尊さを分かち合っていけたらと思います」と結び、イベントがスタートしました。
最初の企画は、「田中美海の 星降る王国のニナ推ススメシーン」。さっそく東山さんが「“田中美海の”って書いてありますけど、【夜の部】も『星ニナ』強火オタクの田中先生のオススメってことですか?」とツッコミ。
ずっと「原作漫画が大好き」だと公言している田中さんが、昼の部で4シーン選ぶうち3つをキスシーンでセレクトしたことに触れ、「ぼくもキスしておけばよかった!」とムフルム声でツッコんだ東山さんに、「そうだよね〜! 絶対にかわいい」と田中さんも同調して、ほのぼのとした雰囲気が漂います。
昼の部で選ばれたキスシーンがこちら。
1つ目は、第三夜「夢咲く夜」のラストで描かれた、アズールとニナのキスシーン。「アズールが戸惑いの表情を見せている姿がかわいらしい」という田中さんの意見に同意した梅原さん。「演じているときに、いつもと違うアズールにしようと思っていましたか?」と問われて、「それまで国のためにと行動してきたアズールが、一歩踏み出した瞬間という動揺は、すごく大切にしたいと思いました。あと『夢だから……』は汎用性が高いセリフで」とコメント。
内山さんも、「アフレコでミスしたら『夢、だ』でごまかす」と乗っかり、笑いを誘いました。
2つ目は、第九夜「懸想の窓」より、ニナに唐突なキスをするセトのシーン。『好き』が入っているセトのキス(略してセトキス)。剣術の話からの唐突な流れではあったものの、「ニナを台に抱き上げた時点でその気があったんですよね」と振られた内山さんは、「僕にきかれても」と困惑しつつも、「ニナの、青い瞳に引きこまれちゃったのかもしれませんね」と推察。
「普通に『好き』って言われるのもいいけど、『これは、いいはずだ』って言われるのもいいよね」とうっとり語る東山さんに、「いい〜!」と田中さんも激しく同意。キスされた後、呆然としてしまうニナの反応も含めてかわいらしいと、ひとしきり盛り上がります。
最後は、第十一夜「遭ひて遭わざる恋」より、街に出たニナとアズールのシーン。アズールがニナを抱きしめて「帰ろう、フォルトナに」と囁いて、キスをする「一緒に帰ろうアズキス」。「そういう名前がついているの(笑)」とツッコまずにはいられなかった梅原さん。
内山さんがこのキスシーンを見ながら妙に感心していたことに触れつつ、「アズールがニナをとても大切にしていることが伝わってくる……優しーいキスですよ」と田中さん。
梅原さんも、「逢えない期間があって、アズールの中でよりニナの存在が大きくなったということなんでしょうね」とアズールの気持ちを代弁してくれました。
そしていよいよ、本題の【夜の部】の推ススメシーンを、動画といっしょに発表していきます。
作品としての厚みを感じるシーンを中心に選んだということで、最初のシーンは、第四夜「出立の日」。自分が偽物の王女アリシャであることを白状しろと圧をかけてくるフォルトナ王に、毅然とした態度で立ち向かうニナ。
「それまでのニナは、アリシャの身代わりになることにどんな意味があるのか、よくわかっていなかったと思うんです。でもアズールを守るために、神様に嘘をついて、アリシャに成り変わる覚悟を決めて。ニナの原動力がアズールであるという愛が見えて、かっこよくて大好きなシーンです。ここからニナの物語が始まっていくといっても過言でないくらい、自分の運命を自ら切り拓いていくニナらしさに溢れていて」と田中さん。
フォルトナ王役の祐仙さんのお芝居も「本当にクズが極まっていて最高でした」と触れ、最初は敵だと思っていた王妃が案外良い人で、本当の悪いヤツは王様だったと声を荒らげつつ、「私を売って得たシャタルで楽しい日々をお過ごしください」と返したニナを、「良い嫌味だったよ!」とベタ褒めします。
続く2つ目は、同じく第四夜「出立の日」で、ひとりガルガダに輿入れするニナを見送るムフルムとの別れのシーン。選んだ理由は「ニナにとって、ムフルムの存在が心の救いでもあると思ったワンシーン」だと田中さんの言葉を受け、東山さんもムフルムについて言及。
「アズールは願いを持ってはいけないと言われて育ったこともあって、自分の本音を言わない、言えない人たちが多い中、ムフルムはまだ子どもだから、本音をガツンとぶつけられるんですよね」と、ムフルムの愛らしさは、ニナだけでなく作品全体の救いにもなっていたことを語りました。
ここで梅原さんから東山さんへ、「ムフルムのふくよかなフォルムみたいなところは、意識したんですか?」と質問が。「ほかの声優さんとも話してたんですが、ぽっちゃりさんは、声もぽっちゃりという人はあまりいないですよねと。だからあまり意識せず、おっとりとした気質を意識しました」と答えてくれました。
3つ目は、第九夜「懸想の恋」で窓越しに手を合わせるアズールとニナのシーン。使節団の一員に扮してガルガダ王国にやってきたアズールが、無視したり、まるで忘れたように接するので、不安になるニナ。しかしその態度はすべてアズールの愛と優しさであり、ニナのためで……。だからアズールに「ニーナ」と伸ばして名前を呼ばれると、一瞬で気持ちをすべて持っていってしまうと力説する田中さん。
「せっかくアズールを守るんだと決心したのに、その決心を一番揺らがせるのがアズールなんです。本当にアズール・セス・フォルトナはずるい男です!」という言葉に、登壇キャストだけでなく客席も納得。
また、このシーンのBGMに坂本真綾さんが歌うOPテーマ「nina」のアレンジが流れているのも最高すぎると、アニメならではの演出に感激したことを語ります。
また梅原さんは、このシーンを演じたときの様子を振り返り「ガルガダに舞台が移った後、僕自身も出番がないのでアフレコがお休みだったんです。それで久しぶりに『星ニナ』の現場に戻ったと思ったら、完全にセトの話になっているなと思って。内山くんのセトがすごく魅力的だから、なんとかしてセトに負けないようにしないと、お話としてもニナの心が揺れない。ちょっとここは力を入れて演じなきゃなと感じました」と告白。
そこで田中さんから「梅原さんのプレッシャーを感じていましたか?」と振られた内山さんは「ええ」とクールに一言。「そんなにバチバチではなかったですけどね」とアズールとはまだ本格的な対立には至っていない事実を示しつつも、「ニナが(セトを)揺さぶってくるから」と、ようやく他人に対して興味を持ったばかりのセトの心境を語るなど、キャラクターの解釈について4人のトークが盛り上がり!
最後は、セトとニナの甘いシーンということで、第十一夜「遭ひて遭わざる恋」で、謹慎中のセトに逢いに行き「フォルトナ侵攻を止めてほしい」とニナが伝える場面が紹介されました。
なかなか言い出せないニナのほっぺをセトがむにっとつかむ行動について、田中さんは「その時点でセトからニナへの好感度が高くて、不器用な愛情表現がかわいい」と力説。「互いを思い遣っているからこそ、すれ違ってしまうアズールとニナがニナの切ない想いに泣けるし、愛という感情を知ったセトの成長を感じる大好きなシーンです」と締めくくりました。
トークで盛り上がった後は、会場に集まったファンたちと協力する質問ゲーム「星降るステージの乙女」を実施。田中さんが「最後のひとりを残す」質問を投げかけ、質問の答えが「YES」という人は、入場特典で配られた星型うちわをふって答えていくルールです。
「テレビアニメ放送前から、原作漫画を知っていた人」や「アニメのイベントに初めて来た」など質問を重ねて順調に3人まで減らした田中さん。最後は「あなたはアズ派である!」と勝負を賭けた質問で見事1人を残し、奇跡の成功を収めました。
ラストの企画は、特別書き下ろし脚本による朗読劇。こちらは、ニナとアズール、セトが「現代の高校生タレントになった」というif設定で、ムフルムは人気子役でありニナの弟という設定のショートストーリーです。
ニナと2人きりでデートをしたいという亜津(アズ/アズールの略称)くんと瀬戸(セト)くんが、どちらのデートが良いかを競うドキドキ♡デート大作戦』の真っ最中。
ニナは【昼の部】で、亜津くんと完璧なデートコース��巡ったようですが、どうやら瀬戸くんが付いてきたおかげで、結局3人でデートした様子。【夜の部】では、逆に瀬戸くんがニナを動物園デートに連れ出しましたが、なぜかアヤシイ挙動の男の子がニナと瀬戸くんが行く先々に現れるという展開で、客席は大ウケでした。
朗読劇のあとは、EDテーマ「星の伝言」を東山さんが生で歌うライブ。実は冒頭の「推ススメシーン」の中で、田中さんが「ニナを演じる様子を見てからレコーディングできてよかった」と東山に言われてうれしかったと話した際、東山さんが、声優でもありアーティストでもある立場で自分ができることとして、「役者さんのお芝居をレコーディングブースに持っていくこと」だと語っていました。
「テレビアニメと今回の朗読劇を演じたからこそ、より一層ニナの気持ちに寄り沿い、今までの中で一番いい歌が歌えた」と、情感たっぷりに「星の伝言」を歌い上げた東山さんに、客席からは惜しみない拍手が贈られました。
最後の挨拶では、キャストそれぞれ、作品に対する思いとファンへの感謝の言葉を述べました。
「楽曲との出会いは、運命的なものがありました。今日はみなさんの愛の深さが伝わってきて、『星ニナ』の絆が深まりました」(東山)。
「みなさんといろいろなことができて楽しかったです。テレビアニメはセトが大変になっているところでEDを迎えたので、その先が気になります」(内山)。
「初めて、ボイスコミックでアズールを演じてからもう4年ほど経ちますが、また続きがあったら全力でアズールを演じます。応援よろしくお願いします」(梅原)。
最後に田中さんが「いちファンでありながら、主役のニナを演じさせていただき幸せでした。『星降る王国のニナ』は、心に刺さる名言がたくさんある素敵な作品です。テレビアニメの続きが気になる方は、ぜひ原作漫画も読んでいただきたいです」と締めくくり、イベントの幕を閉じました。
各配信サイトにて配信中!

フォルトナ国城下で孤児として暮らしていたニナは、星の神のごとき深き青――瑠璃色の瞳を持っていた。
事故で亡くなったフォルトナ国の王女アリシャと同じ色の瞳ゆえ、第二王子アズールに見出され、ニナは王女に成り代わることを求められる。
身代わりの星の巫女として、王女として、与えられた使命――
それは三月のあと、大国ガルガダの第一王子セトに偽りの花嫁として嫁ぐこと。
運命に翻弄されながらも、誰かに必要とされることに喜びを感じるニナ。
そのまっすぐな瞳が見ているものとは……。
愛する人を守る決意をしたとき、それぞれの運命が大きく動き始める!!
原作:リカチ(講談社「BE・LOVE」連載)
監督:駒屋健一郎
シリーズ構成・脚本:山田由香
キャラクターデザイン:竹谷今日子
サブデザイン:加藤初重、刀根川 恵、福地祐香、玉井あかね、談 凱琪、古野琴絵、有永友紀、原 由知
プロップデザイン:原 由知
美術設定:白石 洋(有限会社アーガイル)
美術監督:三宅昌和
色彩設計:伴 夏代
CG監督:三谷文子(レイルズ)
撮影監督:小池真由子(チップチューン)
編集:増永純一(Imagica EMS)
音響監督:亀山俊樹
音楽:田渕夏海
音楽制作:フライングドッグ
アニメーション制作:シグナル・エムディ
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