火曜日, 5月 13, 2025
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内田雄馬×上松範康(Elements Garden)|「クラシック★スターズ」でタッグ!音楽で共鳴する2人の初対談 – 音楽ナタリー 特集・インタビュー



内田雄馬×上松範康(Elements Garden)|「クラシック★スターズ」でタッグ!音楽で共鳴する2人の初対談 - 音楽ナタリー 特集・インタビュー

偉大なクラシック音楽にフィーチャーしたテレビアニメ「クラシック★スターズ」。上松範康(Elements Garden)が企画原案、製作総指揮、音楽プロデュースを担当した本作では、音楽家の“ギフト(才能)”を体内に移植された青年・ベートーヴェンがモーツァルト、ショパン、リストといった仲間と出会い、音楽の魅力に触れながらコンテストでの優勝を目指す物語が描かれる。運命に導かれる主人公ベートーヴェンを演じるのは内田雄馬。内田はアーティストとしてアニメのオープニングテーマ「シンギュラリスト」の歌唱も担当している。「シンギュラリスト」は内田の通算12枚目のシングルとして、13thシングル「ハートエイク」と同時にリリースされた。

音楽ナタリーでは内田と、オープニングテーマの作詞作曲も手がけた上松の対談を実施。2人の出会いとなった「うたの☆プリンスさまっ♪」のエピソード、クラシック音楽を現代的に再定義した「クラシック★スターズ」の魅力、オープニングテーマ「シンギュラリスト」に込めた思いを語り合ってもらった。

取材・文 / もりひでゆき

──音楽を通しての交流を重ねてきたお二方ですが、こうやって言葉を交わし合う機会も多いんですか?

上松範康 いや、ほとんどないですね。

内田雄馬 直接お話しするのは何回目でしょう? ホントに数えるくらいですよね。

上松 でもさ、雄馬ちゃんは全然他人な感じがしないんだよね。すごく近い存在というか。

内田 確かに。不思議と僕もそう感じてます。そもそも僕が今音楽をやっているのは、上松さんがいらっしゃったからこそですからね。「うた☆プリ」(ゲームから派生したメディアミックスシリーズ「うたの☆プリンスさまっ♪」。上松が原案および音楽を手がけている)がなかったら音楽をやっていなかったかもしれない。本当にありがとうございます!

上松 最初に会ったのはHE★VENS(「うた☆プリ」に登場するアイドルグループ)のオーディションのときだよね。

内田 そうですね。2014年の秋頃だったかな。あのオーディションのことは今も忘れられないですよ。

上松 雄馬ちゃんはダンスをしても華があるし、しゃべりも面白いし、何より歌がめちゃくちゃうまかったのが印象的だった。

内田 スタジオオーディションで歌うという経験がほとんどなかった自分にとって、初めて決まった音楽モノの作品が「うた☆プリ」だったんです。オーディションの最後、上松さんにご挨拶したとき、「ジャケットプレイ見せてよ」って振ってくださったんですよね。当時のプロフィールに「特技:ジャケットプレイ」って書いてあったから(笑)。

上松 そうだったね。そこで見せてもらったジャケットプレイもすごくカッコよかったんだよ(笑)。そこから雄馬ちゃんとは直接お会いする機会はほとんどなかったけど、ずっと成長し続けていることは作品を通して感じていたな。役者としての演技にはどんどん深みが出てきていたし、歌の表現力、力強さも増している。すごくいい人生経験をされているんだろうなって常に感じてましたよ。

内田 ありがとうございます! 僕が上松さんに対して初めてお会いしたときから感じているのは、上松さん自身が持っていらっしゃるスター性のすごさなんですよ。そのスター性という泉から湧き出るパッションがまたすごくて。出会ってから10年くらい経つけど、今もなおその泉からは新しいものがどんどん湧き出し続けている。本当に尊敬しかないなって。

瑛二はめちゃくちゃ大きな存在

──せっかくなのでお二人の出会いのきっかけとなった「うた☆プリ」についても、改めて聞かせてください。内田さんがHE★VENSの鳳 瑛二役で作品に参加されたのは2015年。まだアーティストデビューされる前でしたよね。

内田 そうでした。自分にとって何が大きかったって、瑛二が天才的なポテンシャルを持ったアイドルだったことなんですよ。当時の自分は歌にしても演技にしても細かいことまで計算して表現できる状態ではなかったので、あまりにもハードルが高かった(笑)。そのときの自分が持っているものをとにかく全部乗せするのが当時のやり方でしたね。結果として、それが自分にとって新しいチャレンジをする機会にもなっていたんだと思います。

上松 HE★VENSは「うた☆プリ」の中でも、あとから登場したアイドルなので、演じてくれる役者さんから出てきたものから個性が広がっていく部分も多かったと思う。アイドルと役者さんの個性が交わるところを制作陣も探っていたというか。だから瑛二の天才性は、雄馬ちゃんが持っている天才性との融合によって自由に広がっていったんだと思う。HE★VENSの人気がずっと保たれているのは、間違いなく雄馬ちゃんをはじめとする役者の皆さんのおかげですね。

内田 「これが瑛二だ」というイメージが自分の中で見え始めたのは、アーティスト活動をし始めた2018年頃だったような気がします。瑛二らしさが見えたことで自分自身との違いにも気付けたし、だからこそ「瑛二だったらこうするよな」というイメージも湧きやすくなって。瑛二は僕のスキルを引き出して、成長させてくれたと思うので、演じる大変さ、難しさはずっとありつつも、常に楽しみながら向き合えている感覚がありますね。そもそも、10年近く演じ続けられること自体、本当にすごいことだと思いますし。ホントに瑛二はめちゃくちゃ大きな存在です。

──瑛二として歌われたもので、特に印象に残ってる楽曲は?

内田 どれも思い出があるからめっちゃ難しいけど……1曲だけ挙げるとしたら、宮野真守さんが演じられている一ノ瀬トキヤさんとのデュエット曲「Mighty Aura」かな。デュエット曲って、一緒に歌う人同士が対等であり、ともに高め合っていくものであるべきだと僕は思っているところがあって。だから、努力型の天才であり、スター性も音楽的な技術も持ち合わせているトキヤさんと歌うのであれば、僕がちゃんと瑛二を演じ切らないとバランスが崩れてしまうし、瑛二自体の立ち位置も下がってしまうような気がしたんですよね。そこを乗り越えることを1つの大きなハードルとして自分に課したので、どうアプローチしていくかすごく悩んだことを覚えています。体当たりで挑むことしかできなかった頃ではありましたが、自分なりにいろいろ考えながら臨んだことで、あの曲をトキヤさんと歌う意味は作れたと思います。

上松 あの曲は、キーとかもけっこう高めのところがあったよね?

内田 そうですね。もともとサビがけっこう高いんですよ。さらに、レコーディング時に仮歌にはなかったフェイクを入れたんです。「フェイクを入れられそうだったら入れてください」というご指示をいただいたので。

上松 求めているハードルが高すぎる(笑)。

内田 めっちゃ難しいですからね。「このキャラクターって、どんなフェイクするんだ⁉」みたいな(笑)。で、曲自体のテンションが上がるようなフェイクのアプローチを瑛二としてやってみたところ、完成した形になりました。

上松 あの曲はタイトルからしてトキヤと瑛二、2人のオーラの融合みたいなイメージがあるから、その時点でハードルを上げちゃってたよね(笑)。でも作ってる段階から、2人が見せてくれる化学反応を想像してワクワクしていた記憶があるかな。楽曲としてここまでやっちゃっても、2人なら絶対乗り切ってくれるはずだという。

アーティストとしての限界値を越えていってくれたら

──上松さんの中で、アーティストへ提供する楽曲と、アニメ作品の中のキャラソンとでは、作り方は全然違うものですか?

上松 全然違いますね。キャラクターソングの場合はあとから役者さんの魂を乗せていくイメージで作るけど、例えばアーティスト・内田雄馬の曲を書くとなると、雄馬ちゃんが歩んできた歴史の中での、魂のバトンの一部にならなきゃいけないという緊張感がある。だからアーティストの曲を作るときは毎回ものすごく悩むし、時間もかかってますね。

──内田さんとは短くない付き合いがあるからこそ、歴史を踏まえるという作業はより重要になってきそうですよね。

上松 そうそう。雄馬ちゃんにとって、ひとつ先の成長にもつながる曲にしたいというか。なので毎回、「これどう歌うの⁉」って思わせるギリギリのラインを狙っていく感じはありますね。

内田 それはバッキバキに感じてます(笑)。

上松 だよね。みんな俺のそういうところに振り回されてると思う(笑)。でも、そこでアーティストとしての限界値を越えていってくれたら、作り手としてすごくうれしいからさ。

内田 でも、上松さんの曲を歌うのはすごく楽しいんですよ。「この難しい曲をどう歌えばいいのか?」をたくさん考えて、いざレコーディングをしてみると、歌ってて気持ちいいところを感じられる作りになっているんですよね。上松さんがいろいろ計算して作ってくださった曲が自分の体の中に溶けていって、めちゃくちゃ強い武器に変わる感じがするというか。だから歌っていて、めっちゃ気持ちいいんです。

上松 その感想はうれしいね。


Page 2

──そんな上松さんと内田さんの最新コラボ作品が、アニメ「クラシック★スターズ」です。アニメの企画原案、製作総指揮、音楽プロデュースを上松さんが担当するこの作品では、偉大なクラシック音楽家たちの“才能(可能性)”に適合した青年の物語が描かれます。そもそもどんなところからこの作品のアイデアが生まれたんですか?

「クラシック★スターズ」キービジュアル

「クラシック★スターズ」キービジュアル

上松 アイデア自体はけっこう昔からあったんですよ。クラシックの名曲って、フルコーラスで覚えているというよりは、印象的なフレーズ、パートに耳馴染みがあるものじゃないですか。ということは偉人たちの印象的なメロディを使い、再構築することで歌モノの曲を作れるんじゃないか。クラシック音楽を現代的に再定義することで、音楽が時代を超えることを証明できるんじゃないか。そんな思いが「クラ★スタ」のスタートでした。

内田 そのアイデアが面白いですよね。僕自身はクラシックに深く触れてきたわけではないけど、「クラシック★スターズ」のお話を聞いたとき、過去から今へ、そして今から未来へつながる流れを描き、届けられる作品になるんじゃないかとすごく感じました。

──内田さんは作中で“ベートーヴェン”という名の役を演じられています。

内田 まさか自分が「ベートーヴェンです」と名乗る日がくるとは(笑)。しかも元ボクサーという設定が面白いんですよ。

ベートーヴェン

ベートーヴェン

上松 今までの作品とは違い、今回僕は音楽だけに注力して、ストーリーや設定は金子彰史(製作指揮)をはじめとするチームに任せたんですよ。その結果、幅広い人たちに届き得る面白い仕上がりになった。俺の頭の中ではクラシックを使うという意味で固く考えてたところがあったんだけど、ちゃんと笑いの要素もたっぷり入れてくれているし。1、2話の上映会では俺自身、「この先、どうなるの⁉」って思ったからね(笑)。すごくいいバランスの作品になったから安心しました。

──上松さんがこの作品でやりたかったことは、1話目からしっかり形になっていますよね。耳馴染みのあるクラシックのフレーズに歌詞が乗り、まったく新しい歌モノの楽曲になっているという。

上松 作品の中で使われる楽曲は、「偉大な先輩だろうが、絶対負けませんよ」って気持ちで作りました(笑)。誰もが知っているであろうメロディを使わせてもらいながら、「再構築するのは僕なのでサビはいただきます」みたいな。

内田 なるほど。

上松 ベートーヴェンもモーツァルトも、ショパンもリストもみんな今は亡き先輩方なので、遠慮なく自分のメロディをサビにぶち込ませていただきました。お叱りはあの世に行ってから受けようかなと(笑)。先人たちへの多大なリスペクトを噛み締めながら楽しんで制作に臨みましたよ。

内田 アニメのエンディングで流れる「BEYOND★CLASSIC」のクレジットはすごいことになってますもんね。偉人たちの名前がズラッと並び、その中に上松さんの名前も入ってるのが激アツで(笑)。

上松 あれやりたかったんだよ。カッコよくない? 敬意を表して先輩たちの名前を上にして、一番下にそっと自分の名前を入れました(笑)。文化によっては、「クラ★スタ」でやってるようなことって確実にご法度だと思うし、面白く思わない人もきっと多いと思う。でも、そんな意見はあまり気にしていないというかね。だってさ、自分が作ったメロディを使って200年後の人が新しいものを生み出してくれたら、俺は絶対うれしいと思うんだよ。その感覚は音楽家同士じゃないとわからないものだと思う。だからね、俺はとにかくリスペクトを持ってやり切った感じ。その結果、どんな評価を受けたとしても、全部を引き受ける覚悟は持っているので。

内田 歌っている側も、上松さんの持つリスペクトの思いはめちゃくちゃ感じているので、そこはチームとしてしっかりひとつになってると思います。

ベートーヴェン

ベートーヴェン

「音を楽しめ」という思いはどうしても入れたかった

──「クラシック★スターズ」のオープニングを飾るのは内田さんが歌う「シンギュラリスト」です。上松さんの提供曲ですが、これはどんなイメージで作られた楽曲なんですか?

上松 ベートーヴェンとしてではなく、内田雄馬として「クラ★スタ」のオープニングを包み込むものにするために、すごく繊細にチューニングをしながら作っていきましたね。楽曲として何か大きなテーマを1つ伝える必要もあると思ったので、今回はタイトルが示すように、“特異点を作るもの”をイメージし、それを雄馬ちゃんに重ね合わせていきました。新しい歴史、新しい未来を創るときって、自分自身に問いかけることが多くなると僕は思ったので、歌詞では疑問形のフレーズをけっこう盛り込みましたね。一般的にオープニング曲に疑問形の言葉が並ぶことはあまりないんだけど。さまざまな疑問を抱きながらも未来に向かって突き進み、この作品世界の語り部になってもらいたい。そんな思いを雄馬ちゃんに託しました。

内田 新しいものを生み出していくパワーとともに、さらなる高みを感じさせ、より広い未来が見えるような歌詞になっていますよね。それは「クラシック★スターズ」という作品が持っているテーマだと思うし、同時に音楽がチャレンジの場だという意識を持っている僕にとって、音楽における内田雄馬の精神的な部分が詰め込まれた内容でもあるなと。パワフルなサウンドに乗せて、その思いをしっかり届けようと思いました。

上松 その上で、「クラ★スタ」に込めた「音を楽しめ」という思いはどうしても入れたかったところでもあって。実際、雄馬ちゃんとは音楽を通してつながり、ともに楽しめる感覚がいつもあるから。その気持ちは言葉にしておきたかったんだよね。

生まれるべくして生まれた曲になった

──ボーカルレコーディングに関してはどんな思いで臨みましたか?

内田 まず、このパワフルな楽曲を歌い切るには、どれくらいの体力が必要なんだろうと思いました(笑)。ただ、上松さんの曲はいつもそうなんですけど、やっぱり歌っていてすごく気持ちいいんですよ。メロディ的にはすごく複雑なのに、スッと歌えてしまうというか。練習をしているとき、プロデューサーには「なんか歌い慣れてるね」って言われましたから(笑)。前から知っていた曲だったかのような、自分の血に流れているかのような親和性は今回もすごく感じましたね。

上松 雄馬ちゃんに対して他人のような気がしないというのは、そういう音楽における部分での波長が合うからでもあるんだろうね。

内田 確かに。楽曲を歌いこなすという意味での闘争心はありましたけど、基本的にはずっとワクワクした気持ちでレコーディングしていましたから。

上松 今回はさ、Aメロの表現がすごいなって思ったんだよ。俺の曲はクセが強いから、それに引っ張られてどうしても強く歌いがちなんだよね。でも雄馬ちゃんらしい、ちょっと優しい表現をAメロに入れてきてくれていて。それを聴いたときに「さすが!」と思って、ワクワクした。

内田 めっちゃうれしいです! この曲はサビでバーンと盛り上がるので、Aメロはちょっとドシッと構えるような歌い方を意識しました。いい感じにハマったんじゃないかなと自分でも思いますね。

上松 うん。1曲通して、ボーカルがめっちゃカッコいいと思うよ。今回は「クラ★スタ」という作品が持つテーマやメッセージに導かれて雄馬ちゃんと一緒にやることになったんだろうなという気がするし、お互いにとって生まれるべくして生まれた曲になったんじゃないかな。

──アニメ「クラシック★スターズ」のストーリーはここからますます目が離せなくなると思います。作中に登場する音楽も含め、楽しみですね。

上松 そうですね。繰り返しになってしまうけど、忘れないでいたい「音を楽しむ」という気持ちを皆さんにもぜひ感じてもらいたいですね。人間が細胞レベルで感じる“音楽の楽しさ”を「クラ★スタ」から感じてもらうことで、観終わったときに胸のどこかに新しい何かが浮かんできてくれたらうれしいです。

内田 今の音楽のルーツにもなっているとも言えるクラシックに、新しい感性をもって触れることができる作品だと感じています。新たなものに出会える楽しさをきっと感じてもらえると思うので、難しいことは考えず、その世界に飛び込んでもらいたいですね。絶対楽しいですから。

上松 ぶっ飛んでるからね、内容が(笑)。

内田 本当に(笑)。そして、アニメのオープニングを飾らせてもらっている「シンギュラリスト」も一緒に楽しんでほしいです。この曲が皆さんの心のワクワクを熱くたぎらせる1曲になることを、心から願っております!

2025年7月21日(月・祝)東京都 東京国際フォーラム ホールA

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2025年8月2日(土)愛知県 岡谷鋼機名古屋公会堂

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  • 2025年8月16日(土)兵庫県 あましんアルカイックホール
  • 2025年8月17日(日)兵庫県 あましんアルカイックホール

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