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テラスでコーヒーを飲んでいた女性に「隕石」が直撃した事件!史上2人目か?


空から降ってくる隕石を目撃できる人はそういません。

ましてや隕石に直撃されるとなると、宝くじの1等を当てるより難しいでしょう。

しかしこのほど、フランス在住のある女性が自宅のポーチでコーヒーを飲んでいた際に、小さな隕石が胸部に落下して打撲を負ったことがフランスのニュースサイト「The Connexion」により報じられました。

隕石が直撃した人物としては史上2人目になると見られています。

では、そもそも隕石はどれくらいの頻度で地球に落下し、人に直撃する確率は具体的にどれくらいなのでしょうか?

目次

  • 隕石にぶつかったのは史上2人目か?
  • 隕石はどれくらいの頻度で地球に落ちる?人に当たる確率は?

隕石にぶつかったのは史上2人目か?

フランス北東部バ=ラン県の町シルメック(Schirmeck)に住む匿名女性は、2023年7月6日午前4時頃、玄関前のポーチで早朝のコーヒーを飲んでいたところ、屋根の上から「バン!」という大きな衝撃音を聞いたという。

その直後、女性は胸の辺りに何かが刺さるような痛みを感じました。

当初は鳥かコウモリに激突されたと思ったそうですが、すぐにそうではないことに気づきます。

足元に重さ50グラムほどの小石を見つけたのです。

ここで女性は「隕石がぶつかったのだ」ということに思い至りました。

隕石はおそらく屋根にぶつかって威力を落とした状態だったので、女性も軽い打撲を負っただけでしたが、直で当たっていたら軽傷では済まなかったかもしれません。

※ 画像はイメージです
※ 画像はイメージです / Credit: canva

女性はこの小石を元スイス・バーゼル大学(University of Basel)の地質学者であるティエリー・レブマン(Thierry Rebmann)氏の元に送り、調べてもらいました。

そして分析の結果、小石は火山岩に似ていましたが、大気中で過熱された形跡が見つかっていました。そのため、隕石可能性あると報告されたのです

隕石を発見すること自体が稀ですが、人に衝突するケースはほとんどありません。

これまで隕石が衝突した人物として公式に認められているのは過去に1人だけです。

1954年、米アラバマ州に住むアン・ホッジス (Ann Hodges)という女性が就寝中に、重さ3.9キロの隕石が屋根を突き破って物にぶつかり、彼女の下腹部に跳ね返ったのです。

横腹には大きなアザが出来ましたが、彼女は一命を取りとめて、その事実を世界に伝えました。

隕石の衝突で横腹にアザを負ったホッジスさん(1920〜1972)
隕石の衝突で横腹にアザを負ったホッジスさん(1920〜1972) / Credit: en.wikipedia

今回のフランス人女性は、隕石が衝突した史上2人目のケースとなるかもしれません。

ただ、レブマン自身隕石専門ではなかったため他の科学による追加分析必要あるとしてます

では、これは本当に隕石だったのでしょうか? そもそも隕石が人に直撃する確率はどれほどレアなのでしょうか?

隕石はどれくらいの頻度で地球に落ちる?人に当たる確率は?

実は隕石が地球に落下するのは珍しいことではありません。

言うまでもなく、恐竜を絶滅させたような直径10キロ級の巨大隕石の衝突は稀ですが、小さなものなら毎日のように地上に降り注いでおり、その数は年間で約1万7000個に達すると推定されています。

ただしそのほとんどが数ミリ程度の塵に近いものから数センチ程の小石であり、大気圏で燃え尽きるか、地上に落下したとしても人里離れた場所や海上に落ちるので気づかれることはほぼありません。

これらの隕石の出所としては、地球の近くを漂う小惑星の残骸であったり、あるいは火星と木星の間に位置する「小惑星帯とされています。

小惑星帯は、無数の小天体がひしめくリング状のエリアであり、そこから飛来してきた小天体の破片が地球の引力に引かれて衝突するのです。

火星と木星の間に広がる「小惑星帯」
火星と木星の間に広がる「小惑星帯」 / Credit: ja.wikipedia

しかし地球に衝突したとしても、先に述べた通り多くは大気圏を通過する中で燃え尽きたり、粉々になるので、地上に影響を及ぼすようなサイズの隕石が残ることは稀です。

それでも記憶に新しいところでは、2013年に直径17メートルの隕石が大気圏に突入し、ロシア・チェリャビンスク州の上空で爆発して、甚大な被害を与えました。

その爆圧の衝撃は広島に落とされた原爆の20〜30倍とされています。

チェリャビンスク州の上空に飛来した隕石の軌跡
チェリャビンスク州の上空に飛来した隕石の軌跡 / Credit: ja.wikipedia

一方で、単独の小さな隕石が人にぶつかる確率はどれくらいでしょう?

その試算を米テュレーン大学(Tulane University)の地球科学者であるスティーブン・ネルソン(Steven Nelson)氏が2014年に試みて、人が一生の間に隕石の直撃で死亡する確率は160万分の1と推計しました。

ただしこの試算は高く見積もった場合であり、この他には8億4000万分の1と大幅に異なる数字を出している研究者もいます。

一言でいってしまえば、隕石が人に当たる確率はほぼゼロというわけです。

そのため、この事件の落下した石が本当に隕石だったのかどうか、という点について、他の専門疑問ています。

パリ=サクレー大学惑星科学シルヴァン・ブーレイ教授は、公開写真て、角張形状泡状表面隕石ない特徴あり、火山岩可能性高い指摘ています。

フランス出来事本当に隕石によるものあれば、人に直撃したのは史上2例目になると言われます。そうなるとこの女性はとんでもなく幸運か、悪運が強かったと言えるでしょう。

巨大隕石の衝突が大陸を作った有力な証拠を発見!

 

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参考文献

Woman in France hit by suspected meteorite while drinking coffee on her porch
https://www.livescience.com/space/meteoroids/woman-in-france-hit-by-suspected-meteorite-while-drinking-coffee-on-her-porch

Woman struck by meteorite as she sat on her terrace in east France
https://www.connexionfrance.com/article/French-news/Woman-struck-by-meteorite-as-she-sat-on-her-terrace-in-east-France

Meteorites on Earth: how many fall per year and why don’t we see them?
https://www.iberdrola.com/innovation/meteorites-earth#:~:text=METEORITE%20FALL-,Meteorites%20on%20Earth%3A%20how%20many%20fall%20per%20year%20and,don’t%20we%20see%20them%3F&text=You%20may%20never%20have%20actually,17%2C000%20of%20them%20a%20year.

In 1954, an Extraterrestrial Bruiser Shocked This Alabama Woman
https://www.smithsonianmag.com/smithsonian-institution/1954-extraterrestrial-bruiser-shocked-alabama-woman-180973646/

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。
他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。
趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。

編集者

ナゾロジー 編集部

フラッグシティパートナーズ海外不動産投資セミナー 【DMM FX】入金

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