ウクライナと欧州主要国はロシアに対し、戦争終結への協議を可能にするため5月12日から30日間の「無条件」停戦を受け入れいるよう要請した。トランプ米大統領もこの要請を支持しているという。
ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、首都キーウでマクロン仏大統領とメルツ独首相、スターマー英首相およびポーランドのトゥスク首相と会合を開いた。その後トランプ米大統領と停戦案を協議したという。
ゼレンスキー氏はロシアが応じない場合、エネルギーおよび金融セクターを対象とした新たな制裁措置が発動されることになると述べた。
マクロン大統領は「停戦が守られなかった場合、欧米が連携して大規模な制裁措置を準備することになるだろう」と述べ、「強固で永続的な平和を構築するため、われわれはウクライナに対し、財政・軍事支援を続けていく」と表明した。
ロシア大統領府のペスコフ報道官はこれより先、国営テレビに対し、2022年2月のウクライナ侵攻によって発動されたこれまでの制裁措置から、対応策を既に学んできたとして、欧州が制裁で「ロシアを脅かすことは無意味だ」と話した。
インタファクス通信によれば、ペスコフ氏は、ウクライナとの停戦協議はロシアが提示した多くの細かな点が考慮されなければ「不可能」だと語った。
トランプ大統領は8日、1カ月の無条件停戦を呼び掛け、4年目に突入した戦争の終結に向けて直接交渉の道筋を切り開こうとした。トランプ氏はSNSへの投稿で、「停戦が守られない場合、米国と同盟国はさらなる制裁を科す」と述べていた。
原題:Ukraine Demands 30-Day Truce Backed by Allies Including US (1)
(抜粋)