
ディスプレーの解像度はもはや4Kはめずらしくなくなった。メーカーやモデルにこだわらなければ、2万円台で購入できるほど一般的になっている。しかし、JAPANNEXTから4Kを上回る5Kに対応したモデル「JN-IPS275K-HSPC9」が登場した。果たしてJN-IPS275K-HSPC9は、どのようなディスプレーなのか、そのスペックを詳しくみていこう。
4Kでの作業にもかなり役立つ5K
高いコントラストでHDR10にも対応
JN-IPS275K-HSPC9は、27型のディスプレーで、最大の特徴は解像度に5K、つまり5120×2880ドットをサポートしている点だ。4Kの広さは、フルHDつまり1920×1080ドットの4枚分と言い表すことが多いが、5KはフルHDの7枚分の広さを誇り、4Kよりもかなり広い作業領域を確保できるというわけだ。
たとえば、4Kでさえ縮小表示する必要があった大きな画像でも、JN-IPS275K-HSPC9であれば等倍表示することが可能になり、フォトレタッチや動画編集といった用途において、この解像度はかなり魅力的ではないだろうか。
JN-IPS275K-HSPC9のパネルは、ADS(Advanced super Dimension Switch)方式を採用した非光沢、いわゆるノングレアタイプ。ADS方式は、IPSと動作原理はほぼ同じであるため広い視野角が確保でき、JN-IPS275K-HSPC9も水平と垂直ともに178度と広い視野角を誇っている。
ただ、IPSと同様にコントラスト比が低くなるという弱点があるのだが、JN-IPS275K-HSPC9は2000:1という高いコントラストが確保されている点は好印象。また、sRGBカバー率が137%、DCI-P3カバー率が100%とどちらも高く、色再現性に優れている点もトピックとして挙げられよう。そして、輝度は350cd/㎡と高めで、HDR10に対応。そのため、ゲームや映画といったHDRコンテンツも楽しむことが可能だ。
さらにADS方式は応答速度が遅くなる傾向にあるが、このJN-IPS275K-HSPC9もオーバードライブ時においてGtGで8msとお世辞にも高速とはいい難い。また、リフレッシュレートも60Hzまでのサポートとなり、ゲーミング向けモデルと比較すると見劣りしてしまうのは確か。そのため、JN-IPS275K-HSPC9はゲーミング用途というよりも、コンテンツ制作や事務といった用途で活きてくるディスプレーといえる。
とはいえ、AMDのディスプレー同期技術「FreeSync」をサポート。Radeonシリーズのビデオカードを使用していることが前提になるが、FreeSyncによりティアリングやスタッタリングといったゲーム画面の乱れを抑えることができる点はありがたい。
さらに、画面中央に3種類の照準点を表示する機能が用意されているほか、OSDメニューにはピクチャーモードと呼ばれるプリセットが搭載されている。プリセットは「スタンダード」「フォト」「ムービー」「ゲーム」「FPS」「RTS」の6種類で、ゲームのジャンルに合わせた設定も用意されている点は特筆しておきたい。つまり、ちょっと息抜きにゲームを遊ぶといった用途でも、十分満足できる仕様を備えているといっていい。
そのほか、ちらつきを抑えるフリッカーフリーや眼精疲労の原因といわれるブルーライトを軽減する機能も用意され、長時間の作業にも問題なしだ。消費電力は、通常時35W、最大でも48Wと抑えめで、省エネモードを利用すると25Wまで低くすることが可能だ。また、3W×2のステレオスピーカーも内蔵している。
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