トランプ米政権が進める最初の通商交渉では、主要輸出国から小規模経済国まで、さまざまな国・地域が対象となっている。ホワイトハウスは合意を積み重ね、他の交渉のモデルケースにしたい考えだ。
トランプ大統領のチームは、初期交渉の焦点として約20カ国・地域をリストアップしたと、事情に詳しい複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。米通商代表部(USTR)は、それら交渉対象について議員に説明を行ったという。
対象には日本や韓国、ベトナムなど、米国にとって主要な輸入元であり、トランプ氏が貿易赤字の縮小を目指す国々が含まれている。またフィジーやレソト、モーリシャスといった比較的小規模な貿易相手国も含まれると、関係者らは語った。
ベッセント財務長官はこれまで、米国が18カ国との交渉を重視していると述べているが、具体的な全リストは明らかにしていない。リストには、今週末に交渉を開始する予定の中国も含まれている。ラトニック商務長官はこのリストについて、他の協定合意に迅速に到達するための「テンプレート」を確立することが目的だとしている。
ブルームバーグテレビジョンでラトニック氏は、「われわれはビジネスの進め方の枠組みを示そうとしている。それにより、交渉をよりスピーディーに進められるようにしたい」と語った。
この対象リストは網羅的なものではない。政権当局者は、ブラジルやフィリピンなど他の国々とも協議を進めている。また欧州連合(EU)と米交渉担当者との協議も継続中だ。

ホワイトハウスと商務省、USTRにはコメントを求めたが、返答は得られていない。
原題:US Sets Trade Talk Priority List of Economies Big and Small(抜粋)
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