金曜日, 5月 23, 2025
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4K/60fps/HDR映像をキャプチャできる超コンパクトなライブ配信向けキャプチャデバイス「BU113G2」をAVerMediaが披露


AVerMediaブース。今年のメインはキャプチャ関連製品ではなく,NVIDIA関連のエッジAI関連の製品だった
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 ビデオキャプチャデバイスでお馴染みAVerMedia Technologies(以下,AVerMedia)は,COMPUTEXの常連だ。COMPUTEX 2025における同社イチオシの新製品は,「CamStream 4K BU113G2」(以下,BU113G2)である。どのような製品か見ていこう。

BU113G2の製品ボックス。白と黒の2色カラーバリエーションを用意している
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4K/60fps/HDR映像キャプチャ可能な超コンパクト映像キャプチャデバイス

 製品名に「G2」とあるとおり,本製品は既存製品の「Live Streamer CAP 4K BU113」(以下,BU113)の第2世代機となる。
 BU113G2の北米市場におけるメーカー想定売価は119ドル前後(税別,約1万7000円)。発売時期は2025年5〜8月を予定しており,日本は8月以降の発売になる見込みだ。
 従来のBU113では,最大入力映像フォーマットが4K/30fpsまでで,60fpsで録れるのは1080pまでとなっていた。さらに,HDR映像の入力もできないという,今となっては古い仕様だ。
 これが新型のBU113G2では,HDR映像の入力に対応したうえ,録画解像度は4K/60fps,1440p(2560×1440ピクセル)/144fps,1080p/240fpsといった具合に,解像度とフレームレートの範囲が広くなった。
 デザインも新しくなっている。公称本体サイズは,40.8(W)×80.8(D)×14.5(H)mmと,もともと小さいBU113からさらに小型化。公称本体重量も,従来機の45gから4割ほど軽くなった約26gである。
 逆に,仕様面で変わらなかったのはインタフェース類だ。本体にある映像入力端子はHDMI 2.0入力端子で,キャプチャした映像データをPCに出力するのは,USB 3.0 Gen 1 Type-Cポートである。

左は白モデルの表面で手前側にUSB Type-Cポートがある。右は黒モデルの裏面で,手前側にHDMI入力端子がある
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 録画形式の対応も拡大した。ただ,先代と同じく,ハードウェアエンコーダは非搭載である。そのため,キャプチャできるのは非圧縮映像方式と,簡易圧縮のMotion JPEG(MJPEG)方式のみとなる。
 HDR映像の録画は,フルHD/60fpsまで。上記のとおり,入力は4K/60fps/HDRまで可能だが,録画は解像度変換されてのフルHDとなるわけだ。BU113G2のUSBポートは5Gbpsが上限なので,致し方なしである。
 ちなみに,HDR映像からSDR映像の変換処理も自動で行われる。
 従来機から格段に対応形式が増えたとされる録画形式の一覧はのとおり。

表 BU113G2が対応する録画形式
Motion JPEG 3840×2160/60fps,3440×1440/60fps,2560×1440/144fps,2560×1080/144fps,1920×1080/144fps
NV12(YUV420) 3840×2160/30fps,2560×1440/60fps,1920×1080/120fps
YUY2(YUV422) 2560×1080/60fps,1920×1200/60fps,1920×1080/60fps
P010(HDR10) 1920×1080/60fps
RGB24(RGB888) 1920×1080/60fps

 見てのとおり,フレームレート重視,あるいは解像度を重視したキャプチャは,Motion JPEGが適する。
 この手の製品での対応は珍しい「RGB24」形式でのキャプチャモードは,色間引きのない,完全な色保存の無圧縮生フレーム録画を実現するものだ。ゲームのデバッグ作業を担当する人から,引き合いが強いそうである。たとえば,ライトリークや深度設定ミス,法線ベクトルの符号設定ミスといった要素のチェックは,色間引きやMotion JPEGでは,キャプチャ時の問題なのか,ゲーム開発側の問題なのか判別できないからだ。
 本機の使い方や想定用途についても,軽く説明をしておこう。
 先述したとおり,BU113G2のHDMI端子は,映像入力用の1基のみで,HDMIパススルー出力端子はない。なので,ゲーム映像を映すためにパススルーHDMI出力が必要なユーザーに,本機は向かないわけだ。
 HDMI端子が入力用しかないBU113G2は,「ライブ配信系YouTuber向け」製品であると,AVerMediaはアピールしている。
 具体的な使い方は,こんな感じだ。まず,HDMI出力機能付きのカメラに,HDMIケーブル経由でBU113G2を接続する。次に,BU113G2のUSB Type-Cポートから,PCやスマートフォンなどにつなぐ。BU113G2の動作電力は,PCやスマートフォン側から供給されることになる。
 BU113G2でキャプチャされた映像は,USB Type-Cケーブルを通じてPCやスマートフォンへと転送され,それらの機器上で動く配信アプリで,ライブ放送を行う仕組みだ。

BU113G2をカメラおよびスマートフォンと接続した状態
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BU113G2を使った配信デモの様子。UVCおよびUAC対応なので,汎用の配信アプリが利用可能だ。このデモでは,AVerMediaの新配信ソフト「Streaming Center」を使っている
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 携帯型ゲームPCでは,ゲーム機本体にディスプレイがあるので,パススルーHDMI端子は必要ない。そのため,「携帯型ゲームPCによるゲーム実況にも,BU113G2は使える」と,AVerMediaブースの担当者はアピールしていた。
 少し変わった活用事例だが,BU113シリーズは,サーキット走行やアマチュアの草レースで,車載カメラからの映像と車両情報を合わせてライブ配信する用途に使われることもあるそうだ。超コンパクトなHDMIキャプチャデバイスを,カメラやスマートフォンと組み合わせて活用できるので,ユーザーがユニークな使い方を誕生させているようだ。
 AVerMediaは,パススルーHDMI端子を搭載した小型キャプチャデバイスLive Gamer MINIシリーズの第2世代モデル「GC311G2」も発表していた。
 発売時期は2025年8月頃の予定で,北米市場におけるメーカー想定売価は89ドル前後(税別,約1万2800円)。

GC311G2。こちらも白黒2色のカラーバリエーションを用意する
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 GC311G2も,先代モデル「GC311」から,さらに小型化と軽量化を進めた製品だ。先代はHDMI 1.4ベースの設計だったが,GC311G2ではHDMI 2.0ベースに進化しているのも見どころである。
 さらに,4K/HDR/60fps映像のパススルー出力にも対応した。筆者は説明を聞くまで,GC311G2を「BU113G2のパススルーHDMI端子搭載版だろう」と考えていたのだが,そこまでのスペックは備えていないようである。
 AVerMedia担当者は,「Switch2は,4K/60fps/HDR出力に対応するので,BU113G2やGC311G2を,4K/60fps/HDRキャプチャに対応させた製品に進化させていきたい」と述べていた。

AVerMedia公式Webサイト

4Gamer.netのCOMPUTEX 2025特集ページ



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🧠 編集部の感想:
AVerMediaが新たに発表した「BU113G2」は、4K/60fps/HDR映像をコンパクトにキャプチャできるデバイスで、特にライブ配信者にとって魅力的です。小型化と軽量化が進んだことで、配信環境がより快適になるでしょう。ユニークな活用事例も期待でき、今後の展開が楽しみです。

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