🧠 あらすじと概要:
映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室(実写映画版)」あらすじ
「岸辺露伴は動かない 懺悔室」は、前作「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」に続く実写映画で、舞台は美しいイタリアのヴェネツィアです。物語は、一人の男の懺悔から始まり、懺悔室でのシーンを実写化しつつ、原作の後日談が展開されます。主人公の岸辺露伴は、呪いに襲われている田宮と対峙し、彼を通じて懺悔の重みや人間関係の深層を掘り下げる内容です。
記事要約
映画を観た感想として、原作のエピソードがどのように映画化されたかを考察しています。序盤の懺悔パートは原作を忠実に再現しつつ、後日談では新たなキャラクターや描写が追加されています。特に、日本人労働者の視点を通じて、物語に深みが加わっています。美術面でもヴェネツィアの美しい風景が映えており、全体的に楽しめる作品に仕上がっています。
ただし、いくつかの原作要素のカットや、日本人キャラクターが多く登場するために感じる不自然さも指摘されています。それにもかかわらず、ドラマ版ファンにはお勧めの映画であると締めくくられています。
映画館に岸辺露伴は動かない 懺悔室を見に行きました。ネタバレありで感想を書きますのでこれから観る予定のある方はご注意ください。
岸辺露伴 ルーヴルへ行くに続く実写版岸辺露伴は動かないの映画第二弾、今回はイタリア・ヴェネツィアを舞台にある男の懺悔から始まる一つの話を描く。
最初に懺悔室を映画化するという話を聞いた時は正直あのエピソードをどうやって約2時間という映画の尺に耐えうる作品にするんだと思いましたが、中盤以降を原作の後日談エピソードを展開させるという形で上手いこと一本の映画にしましたね。
これは中々上手いと思いました。後日談自体も取って付けた様な感じではなく原作にあった要素を膨らませた内容になっているので原作の話が終わった後もちゃんと懺悔室見てるなぁという気持ちになれる。
序盤の懺悔パートも見事に実写化に成功しています。下手にやればシュールな絵面になりそうなポップコーン対決も結末が分かっているのに緊張感を持って見ることができた。
作中内の主要ゲストキャラが日本人に変更されたことによって原作にはなかったイタリアで働く日本人労働者の悲哀を描いた描写が追加されているのも個人的には好きな部分。本筋に関係ある描写というわけでは無いけど物語に深みの様なものが出てる様な気がしますね。
懺悔パート終了後の後日談パートは自らの死を回避する為に娘であるマリアの結婚を阻止せんとする田宮(実写版に置ける幸福に襲われる呪いにかけられた男)と幸福に襲われる呪いが自分にも降りかかってしまった岸辺露伴の対決を描く。
後日談は原作のこのセリフを膨らませた形
懺悔パートはできる限り原作を再現する方向で映像化が為されていたが、ここからは泉編集も合流し何時もの実写版岸辺露伴は動かないの雰囲気になっていく。
個人的にこの後日談パートは幸福に襲われる呪いの影響でピンクダークの少年がイタリアで不自然なまでに売れたことにこれ以上無いほど怒る岸辺露伴のシーンや第二の泉編集とでもいうべきキャラ、マリアの夫のロレンツォ。それと岸辺露伴とマリアの交流が好きな部分ですね。
これはどっちのパートにも言えることではあるのですが、今回も美術が素晴らしいですね。今回は全編ヴェネツィアで撮影を行ったというのもあって特に全体的に絵になるシーンが多く、静止画に切り取って額縁に入れて飾りたくなる。
という感じで全体的に面白い映画だったのですが、気になる点はありまして。
まず原作のあった岸辺露伴の本当は禁止されてるのに神父のいない間に懺悔室の写真をパシャパシャ撮りまくるシーンや間違えて懺悔室の神父側が入る部屋に入ってしまったことを言い訳がましく解説するシーンがカットされているのは残念。解説がないせいで懺悔室で何が起こっているのか分かりづらくなっているし、単純にあそこは実写という媒体でも見たかった。
後、これは仕方ない事ではあるのですが主要登場人物が日本人ないし日系人になってしまっている為、ヴェネツィアを舞台にしている割に見ていて日本人が多いなという気分にはなってしまった。
話自体も劇場版であるという事を踏まえるとルーヴルへ行くと比べこぢんまりとした規模感に収まっている印象はある。いつもより豪華ではあるものの、あくまでドラマ版の延長線上にある感じ。
とはいえ全体としては面白かったし、いいもの観れたなという気分になれました。ドラマ版の岸辺露伴は動かないが好きなら公開しているうちに見に行った方がいいと思います。それぐらい良い映画でした。
Views: 0