日曜日, 6月 8, 2025
- Advertisment -
ホーム投資172「銀行と話せる!」とは?中小企業経営者が押さえるべきポイント中村徳秀@中小企業融資の先生☆財務コンサルタント・経営計画・融資最適化・資金調達

172「銀行と話せる!」とは?中小企業経営者が押さえるべきポイント中村徳秀@中小企業融資の先生☆財務コンサルタント・経営計画・融資最適化・資金調達

🧠 概要:

概要

この記事は中小企業経営者に向けて、銀行との効果的なコミュニケーションの重要性と具体的なアプローチ方法を解説しています。経営者が銀行と話すために必要な知識や実践手法について詳述し、良好な関係を築くことが資金調達や経営安定に不可欠であると主張しています。

要約の箇条書き

  • 役割の重要性: 銀行とのコミュニケーションは企業の資金調達や経営安定に直結する。
  • 良好な関係: 担当者の顔と名前を知り、定期的に情報交換することが基本。
  • アプローチの必要性: 銀行からの訪問を待つのではなく、自らアポイントメントを取りに行く姿勢が重要。
  • 業績報告の重要性: 業績や展望について紙にまとめて報告することで、信頼を得られる。
  • 融資申請のポイント: 必要な情報(資金の用途、返済期間など)を明確にし、書面にまとめることで審査がスムーズに進む。
  • 財務知識の習得: 決算書を理解し、銀行員からのアドバイスを求める姿勢が必要。
  • 情報開示: 自社の資産や情報をオープンにし、信頼関係を構築することが重要。
  • 経営計画書の活用: 明確な経営計画がコミュニケーションの助けとなる。

この記事は、経営者が銀行と話すために押さえておくべき具体的なポイントを示し、実践的なアドバイスを提供しています。

172「銀行と話せる!」とは?中小企業経営者が押さえるべきポイント中村徳秀@中小企業融資の先生☆財務コンサルタント・経営計画・融資最適化・資金調達

(171回~173回コラムのテーマ)
①中小零細企業経営者が「決算書が読める!」とはどんな状態か?
②中小零細企業経営者が「銀行と話せる!」とはどんな状況か?👈今回
③中小零細企業経営者が「経営計画を書ける!」とはどんなレベル?

はじめに

私は地方都市在住でエリアの年商10億円規模までの中小零細企業経営者を対象とする融資・財務を軸とした経営コンサルタントです。皮肉にも、そもそもこの事業が成り立ってしまうことが、「銀行との会話がなんとなく苦手だなあ。」という経営者が多く存在することを表しているとも言えるのではないでしょうか?銀行との関係は、企業の資金調達や経営の安定に直結する重要な要素です。そこで今回は、「銀行と話せる!」とは具体的にどんな状態かを解説し、銀行とのコミュニケーションを円滑にするための実践的なポイントを紹介して参ります。決して難しい内容ではないので、もし良ければ最後までお読みください。

1. そもそも「銀行と話せる!」とはどんな状態か?

テクニック的な話に入る前に意外と盲点になってしまいがちな書いておきたい前提条件があります。それは、シンプルに言えば「まず、取引銀行の担当者の顔と名前が分かり、定期的に情報交換を行っている!」という良好な関係を築けているか?ということです。これが年商10億円規模までの中小零細企業にとっては非常に大切なのですが昨今、ないがしろになってきているケースが散見されます。これは、銀行も悪いし、中小零細企業経営者も悪いと言え、両者痛み分けといったところのように感じます。

実は銀行という職種の人気が近年がた落ちで、有望な若手がどんどん辞めて行き、営業店(支店)によっては人手不足で運営がギリギリということが多くなっているという切羽詰まった状況が銀行側にあります。つまり、訪問したいのはやまやまだが、取引先数と仕事量が多すぎて細やかな訪問活動ができないという苦しさがあります。しかしながら、経営者側もそんな事情を知っておきながら、銀行に歩み寄らず「あの銀行は全然来ない!」なんて悪口を経営者仲間に漏らしていたりします。

ここで私は思います。「なぜ、アポイントを取ってお金を貸してくれている銀行を訪問しないの?」と。これからは発想の転換で「来てくれないならこっちから出向く!」作戦が王道です。毎月行けとは言いません。ただし、試算表は毎月データ送信すべきです。最近は税理士事務所が地域の銀行とデータ連携していることもよくありますので確認してみてください。実際に訪問するのは2カ月に1回か、3か月に1回のペースで良いと思います。相性が担当者と良い場合はとくに、担当者からアポイントの連絡(だいたいがお願い系売込み・時には少し休憩的にほっとしたい)があった場合はできる限り会ってやってください。普段から恩を売っておけば、いざという時にどっと帰って来ますよ!笑

何事も日ごろからのコミュニケーションが大事です。

2.ここだけ押さえれば大丈夫!銀行と話す際のポイント

2.1 とにかく紙に落とそう!(業績報告も)

銀行はまだまだ令和の今も紙文化です。これは言い換えると、「記録に残して後から検証したい(犯人捜し!?)文化とも言えます。

うがった見方ですが、とにかく、「私は悪くなかった!」を証明できるように、記録を残しまくるのが銀行の体質です。ですので、お客さんの責任できちんと業績や展望についてのコメントを書いた簡単なレポートを提出すれば、ヒアリングから紙に文字起こしして文章にまとめる作業が省かれます。

銀行員は「このお客さんのこのレポートのここを信じて融資したのですが、その後事態が悪化してこの度、融資の返済が困難になりました。」という顛末も一定確率で発生してしまいます。しかし、ここでその融資に関係する銀行員さんたちを守ってくれるのが、お客さんから提出された書類であったりもします。借りる経営者側、銀行側双方にとって最悪のケースでも良い方に働いてくれますし、たいていの場合、「まじめで優秀な経営者」という印象をその支店長から担当者までそういった印象をもってくれるので、銀行融資は数値だけでない定性(非財務・性格)といった部分も大いに加味されて審査されますので、きちんと文章を提出する習慣を経営者はもちましょう。

2.2 ポイントはこれだけ!融資の申し出の場合

銀行は決算書や財務データをもとに企業を評価します。そのため、経営者自身も財務指標の基本と勘定科目の意味を理解していることが大切です。具体的に言えば日商簿記3級合格レベルの知識です。そして更に、銀行が欲している情報を的確に紙に落として伝えるコツが存在します。それが以下のポイントです。

①いつまでに必要か?②金額はいくらか?③資金が必要となる理由④資金を何に使うのか?(使途・目的)⑤返済する期間は?(設備資金は元金返済部分を実質経費化できるため減価償却期間に合わせる)⑥この資金による業績向上への効果は?⑦他の銀行へも声をかけるのか?(保証協会付orプロパー希望)

⑧その銀行にお願いする理由。

弊社ノウハウ・日本財務力支援協会資料も参考に

その他追加資料として、自社の商流と組織図をエクセルで良いので図示して提出すれば非常に喜んでくれたり、評価してくれます。意外と銀行は取引先の商売の実態把握ができていなかったりもするので先回りして提出すればありがたがられます。

上記の8つのポイントを、正しく自分の言葉で説明できれば、融資審査はスムーズに進みます。万が一、審査が否決の場合でもその決済スピードが迅速になるというメリットも得られます。

3.銀行と話すために必要な知識

3.1 どうやって身に付けるの?

決算書を通じて「今の会社の財務状態はどんな状況か」「改善の余地はどこにあるか」を把握することが重要です。決算書の数字を最低でも直近3期分を追いかけて業績の全体像、トレンドをばくっとまずは掴んでいただきたいです。
驚かれるかも知れませんが、担当の銀行員さんに勇気を出して、

「自分なりには基礎力は身に付けたつもりですが、銀行さんとしての決算書の読み方を教えていただけませんでしょうか?」

と言ってみてください。できる担当者ほど、要点を絞って貸借対照表と損益計算書それぞれに、何に重点を置いて見ているかを自分の言葉できちんと話してくれます。その際に、先に述べた、日商簿記3級合格レベルの勘定科目の意味を理解していることがやはり理解の大前提になってきます。「聞くは一時の恥。聞かぬは一生の恥。」という格言を胸に秘め、学習の歩みを一歩進めてみてください。

銀行員に聞くことがどうしても恥ずかしくて仕方がない場合は財務に強い中小企業診断士の先生や、弊社のような、融資・財務コンサルタントにレクチャーを受けるのも手です!笑

3.2 これがコミュニケーションの秘訣!

中小零先企業の経営者は不思議なもので、自社のビジネスのことは雄弁に語るものの、自社の有形無形資産や保有する個人資産(経営者一族)などの情報は「担保に取られる!」と思って開示しない傾向が非常に強いです。しかしながら、これこそが逆効果で、「銀行員へはできる限り情報開示!」することが大切で、ほとんど担保に取られることはなく、むしろ安心材料が増えて、プロパー融資が出たり、好条件の融資や、その他営業面でのマッチング等の支援をもらえることもあります。

情報開示の際はエクセルで資産の一覧をざっくりで良いので提出すれば、銀行側との信頼関係は深まります。そして、言うまでもありませんが、自社のことをきちんと正しく順序だてて説明するのにうってつけなのは「根拠が明確な経営計画書」です。

まとめ

・取引銀行の担当者名と顔が分かり、定期的に情報交換を行っていることが良好なコミュニケーションの大前提となる。

・銀行はまだまだ紙の文化なので、きちんと申し出内容を落としこんで話をすればスムーズに事が進む。

・決算書の読み方は基礎力をつけた上で、担当者との関係性を育みその後、聞いてみることがオススメ。

・銀行へは情報を隠すのではなく「開示」が非常に重要である。
ーーーーー

融資・財務改善を軸としたコンサルタントは多いようで実は少ないと考えられます。このを読まれたことも何かの縁ですので、自社の財務面や戦略面でモヤッとしていることがあればお気兼ねなく、質問などお問い合わせください。メールとfacebookへのDMでどうぞお気軽に。

直近3期分のご決算書類と借入返済予定表を無料で分析後、
45分無料経営相談承ります。

[email protected]

以下、個人facebookです。

※KOKUYO社が運営する経営お役立ちサイトでコラムを寄稿しています。もし良ければこちらもごらんください。無料でダウンロードできるツールもあります。

今回もお読みいただきありがとうございました。

軽く読んで少しでも参考になる点あればぜひ「スキ」をお願いいたします。

少しでも共感いただける部分がありますように。

もしフォローいただければ嬉しい限りです。

株式会社なかむらコンサルタンツ
代表取締役 中村徳秀



続きをみる


Views: 0

RELATED ARTICLES

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください

- Advertisment -