📖 はじめに – Claude Codeのパフォーマンス低下問題
最近、X(Twitter)でClaude Codeのパフォーマンスに関する以下のような投稿を多く見かけます。
- Claude Codeの応答精度が低下している
- Claude Codeの出力品質に不満がある
- 最近のClaude Codeの動作が期待に沿わない
GitHubでも以下のようなissueが立てられて、Claude Codeのバージョンダウンしようみたいな風潮があります。
実際に使用していると、CLAUDE.mdに記載された指示の見落としや、プロジェクト構造の把握精度の低下を感じることがあります。
しかし、バージョンダウンすると最新機能の/agents
やplan mode
が使用できなくなるため、最新版を使いながらパフォーマンスを向上させる方法を模索していました。
そこで見つけたのが「Serena MCP」です。
🎯 Serena MCPとは?
Semantic Retrieval & Editing noetic agentの略で「Serena」です。
日本語訳すると「セマンティック検索・編集型の知的エージェント」みたいな感じです。
ライブラリの名前ってオシャレなの多いですよね〜
Serenaは、プロジェクトのコンテキストを効率的に管理し、Claude Codeの理解力を向上させるMCP(Model Context Protocol)サーバーです。
プロジェクト構造をセマンティックに分析し、必要な情報を適切にClaude Codeに提供することで、より正確な出力を実現するそうです。
Serena自体の詳しい説明についてはGitHubリポジトリのREADMEを参照してください
🛠 Mac環境での環境構築
Serenaには複数のインストール方法があります。あなたの環境に合わせて選択してください。
📋 前提条件
- macOS(Intel/Apple Silicon対応)
- Claude Code がインストール済み
- Homebrew がインストール済み
方法1: uvxを使った直接実行(推奨)
最も簡単な方法です。事前のインストールが不要で、常に最新版を使用できます。
自分もこの方法を使っています。手頃で良い感じです。
Step 1: uvのインストール
Step 2: Claude Codeへの登録
プロジェクトディレクトリで以下を実行:
claude mcp add serena -- uvx --from git+https://github.com/oraios/serena serena-mcp-server --context ide-assistant --project $(pwd)
方法2: ローカルインストール
より細かい制御が必要な場合や、オフライン環境で使用する場合に適しています。
Step 1: Serenaのクローンとインストール
mkdir -p ~/Developer/mcp && cd ~/Developer/mcp
git clone https://github.com/oraios/serena
cd serena
uv run serena-mcp-server
Step 2: Claude Codeへの登録
claude mcp add serena -- uv run --directory ~/Developer/mcp/serena serena-mcp-server --project $(pwd)
方法3: Docker(⚠️)
隔離された環境で実行したい場合はDockerを使いましょう
注意: Docker版はまだ本番Readyではなく、いくつかの制限があるそうです。
docker run --rm -i --network host \
-v ~/Projects:/workspaces/projects \
ghcr.io/oraios/serena:latest \
serena-mcp-server --transport stdio
方法4: SSEモード(トラブルシューティング用)
標準のstdio通信で問題が発生する場合:
uv run --directory ~/Developer/mcp/serena serena-mcp-server --transport sse --port 9121
```動
uv run --directory ~/Developer/mcp/serena serena-mcp-server --transport sse --port 9121
✅ 動作確認
Serena MCPが起動すると、ブラウザで http://localhost:24282/dashboard/index.html
が自動で開くはずです。
🎮 実際の使い方
1️⃣ プロジェクトの初期化
新しいプロジェクトでSerenaを使い始める際:
cd /path/to/your/project
claude
Claude Code上で、/mcp
を入力して、Serena MCPの起動状況を確認
以下のような表示なればOK
Claude Codeのチャットで以下のコマンドを実行:
/mcp__serena__initial_instructions
または自然言語で:
read Serena's initial instructions
これにより、Serenaがプロジェクトをスキャンし、コードの構造を理解します。
このスキャンは1回走ると、.serenaディレクトリを新規作成します
そのディレクトリの中に、project構造などのmemoryをmd形式で複数作成してくれます。(CLAUDE.mdみたいな感じかなと思ってます)
🔧 設定のカスタマイズ
グローバル設定
~/.serena/serena_config.yml
でグローバルな設定が可能:
プロジェクト固有の設定
プロジェクトディレクトリに .serena/project.yml
を作成:
🚀 さらなる活用
他のツールとの連携
SerenaはClaude Code以外にも様々なMCPクライアントと連携できるので、Claude Code以外に恩恵を得られるはずです。
- IDE統合: VSCode, Cursor, IntelliJ
- CLI ツール: Cline, Roo Code, Goose
- その他: Windsurf, Agno
コミュニティとサポート
🎯 まとめ
Serenaを使ってまだ3日くらいですが、かなりClaude Codeの出力精度が上がっている気がして、実装中の不満が格段に減りました。(個人の感想です。)
AI系のツールって最初の数回使って期待値を下回ったらすぐ使わなくなって、次のツールに移るみたいなことが多いんですが、Serenaは期待値を上回る結果でこれからも使い続ける予定です!
現状のClaude Codeに満足していない方、Serenaを導入してみませんか?
他にも良いツールあれば教えてください!
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