🧠 概要:
概要
この記事は、フジクラ(証券コード:5803)の2025年3月期決算を基にしたスコア診断を行い、同社の「金のなる木」としての適性を分析しています。フジクラは電線・ケーブルメーカーとして知られ、特に光ファイバー通信に強みを持っており、近年の成長が期待されています。決算データを通じて、成長性、安全性、収益性の評価を行い、最終的な投資判断を示唆しています。
要約の箇条書き
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フジクラの企業概要:
- 創業1885年の電線・ケーブルメーカー。
- 光ファイバー通信において国内トップシェア。
- 5GやAIの需要を背景に成長中。
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決算データ:
- 2025年3月期の売上高:9,794億円(前期比22.5%増)。
- 営業利益:1,355億円(同95.0%増)。
- 配当:前期の55円から100円へ増配予定(2026年は130円予定)。
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スコア診断結果:
- スコア:67点に後退。
- 組織改革により財務状況改善中。
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成長性評価:
- 売上高・当期準利益・配当の増加を分析。
- 将来的な期待値は、成長の持続性に基づく。
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安全性評価:
- 財務状況の安定性が重視。
- 高い流動比率や自己資本比率が評価された。
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収益性評価:
- 営業利益率、ROA、ROEが高く、効率良く利益を上げている。
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投資判断の重要性:
- スコアの裏側にある実績を考慮し、自分自身の判断を持つべき。
- 結論:
- フジクラは今後の成長が期待できるが、具体的な投資判断は慎重に行う必要がある。
こんな悩みを持つ人は多いはずです。私は、将来にわたって「増収・増益・増配」が期待できる企業の株を 「💰金のなる木」 と定義し、独自の評価システムでスコア化しています。
✨今回は、最新の2025年3月期決算を踏まえて、『フジクラ(5803)』のスコアをアップデートしました。
✅今回の分析対象
• 会社名: 株式会社フジクラ
• 証券コード: 5803• 業種: 非鉄金属
• 決算日: 2025年3月
📌 企業の概要
株式会社フジクラ(5803)は、1885年に創業した電線・ケーブルメーカーの老舗企業です。主力事業は、情報通信・エネルギーインフラを支える「電線・ケーブル」や、自動車用ワイヤーハーネス、光ファイバー・光部品など。特に、次世代通信インフラ「光ファイバーケーブル」の分野では国内トップクラスのシェアを誇っています。
同社は近年、5G・AI・データセンター需要の拡大を追い風に、光通信関連製品のグローバル展開を加速。加えて、自動車の電動化を支えるEV向け部品や、工場の省エネ化を実現する電装技術など、高成長分野に軸足を移しつつあります。
2022年度には経営改革「フジクラ・トランスフォーメーション」を打ち出し、不採算事業からの撤退や資産圧縮、収益構造の改善に本格的に取り組んできました。こうした構造改革が奏功し、2025年3月期には売上高9,794億円(前期比22.5%増)、営業利益1,355億円(同95.0%増)と過去最高を更新。配当も前期の55円から100円へと大幅に増加し、2026年3月期も130円への増配を予定しています。
📊スコア診断結果
✴️非鉄金属-5803-フジクラ-2025.03
✏️前回の記事はこちらから
🧐【ここからが本番❗️】
ここまでは📊スコア診断で、現時点の評価をざっくり把握してきました。
でも本当に大事なのは、「スコアの裏側にある10年分の実績」です。たとえば、スコアが同じ企業でも──☑️緩やかな右肩上がり📈を続けている企業☑️一時的に落ち込んで📉 から回復している📈企業☑️じわじわと下降📉 している企業
では、「将来の期待値」はまったく違うとは思いませんか。
💡そこで今回は、スコア評価に使った指標を含む以下の指標について、10年推移グラフとその読み解き方(基礎知識📚)をわかりやすくまとめました。
✅成長性:売上高、当期純利益、1株あたり配当額
✅安全性:流動比率、自己資本比率、固定比率、ネットDEレシオ
✅収益性:営業利益率、ROA、ROE、ROIC
✅その他:総資産回転率、CCC、PER、PBR、配当利回り、配当性向、株主資本配当率、株主総利回り
「この企業は、💰金のなる木として本当に期待できるのか?」──最終的な判断は、あなた次第👍
でもその判断に必要な「信頼できる材料🧩」は、ここにすべて詰め込みました。
あなたの大切な財産💵を託せる企業かどうか?
数字の流れを見ることで、あなたの目利き力がグッと上がるはずです。
✴️成長性の評価(30点)
売上高・最終利益・1株あたり配当額
🏆20点満点🔥16点〜19点🙂8点〜15点⚠️1点〜7点
😰0点
☑️増収(前半107.0%+後半127.6%→⚠️6点)
• ポイント
売上高が右肩上がりで増加しているか?
• 採点基準 📌 過去10年間を前半5年・後半5年に分け、それぞれの成長率に応じて加点
📌 150%以上:+😄10点、以降-5%ごとに-1点
(10点×2=最大20点)
☑️増益(前半-%+後半-%→🙂10点)
🙇♂️中間年度の利益がマイナスのため、前後半ともに-%にしています。• ポイント当期純利益が右肩上がりで増加しているか?
• 採点基準 📌 過去10年間を前半5年・後半5年に分け、それぞれの成長率に応じて加点
📌 150%以上:+😄10点、以降-5%ごとに-1点
(10点×2=最大20点)
❗️私の記事においては、親会社株主に帰属する当期純利益を当期純利益として代用します。
☑️増配(7回→🙂14点)
• ポイント
1株あたり年間配当額が右肩上がりで増加しているか?
• 採点基準
📌 増配:+😄2点/年
📌 配当維持:+😄1点/年 (10年間で最大20点)
✴️安全性の評価(17点)
安全性については、企業の現在の財務状況を正確に把握するために、最新の決算数値を用いて評価しています。
🏆5点満点🔥4点🙂3点⚠️1点〜2点
😰0点
☑️流動比率(199.7%→🏆5点)
流動比率
• 計算式 流動比率 = 流動資産(円) ÷ 流動負債(円)
• 何を表しているか?
流動比率は、企業が短期的な負債を流動資産でどれだけカバーできるかを示します。
• ポイント
流動比率が100%を下回る場合、短期的な債務支払い能力に問題がある可能性があります。
• 採点基準
120%以上📈で😄 +5点 以降、10%減少ごとに1点減点
☑️自己資本比率(49.1%→🙂3点)
自己資本比率
• 計算式 自己資本比率 = 自己資本(円) ÷ 総資本(円)
• 何を表しているか?
自己資本比率は、総資本に占める自己資本の割合を示します。
• ポイント
自己資本比率が高い企業は、返済不要な資本を多く保有しており、財務の安定性が高いです。
• 採点基準
50%以上📈で😄 +5点
以降、10%減少ごとに1点減点
☑️固定比率(66.0%→🔥4点)
固定比率
• 計算式 固定比率 = 固定資産(円) ÷ 自己資本(円)
• 何を表しているか?
固定資産が、返済義務のない自己資本でどれだけ賄われているかを示します。
• ポイント
固定比率が高すぎる場合は、自己資本だけでは固定資産を賄えず、借入金に依存している可能性があり、財務リスクが高いと考えらます。
• 採点基準
50%以下📉で😄 +5点
以降、20%増加ごとに1点減点
☑️ネットDEレシオ(-0.09倍→🏆5点)
ネットDEレシオ
• 計算式
ネットDEレシオ(Debt Equity Ratio、デット・エクイティ・レシオ)
= 純有利子負債(円) ÷ 自己資本(円)
• 何を表しているか? ネットDEレシオは、有利子負債が自己資本に対してどれだけの割合であるかを示します。
• ポイント
ネットDEレシオが低い企業は、借入依存度が低く財務的に安定しています。
• 採点基準
0.5倍以下📉で😄 +5点
以降、0.1増加ごとに1点減点
❗️純有利子負債 = 有利子負債 ー 現金及び預金
✴️収益性の評価(20点)
収益性については、各年度の損益のブレを軽減し、企業の本来の収益力を正確に評価するために、直近3年間の実績数値の平均値を用いています。
🏆5点満点🔥4点🙂3点⚠️1点〜2点
😰0点
☑️営業利益率(10.4%→🏆5点)
営業利益率
• 計算式 営業利益率 = 営業利益(円) ÷ 売上高(円)
• 何を表しているか?
営業利益率は、企業の主たる事業活動の収益力を示します。
• ポイント
営業利益率が高い企業は、本業の収益力が高く安定していると判断できます。
• 採点基準
10%以上📈で😄 +5点 以降、1%減少ごとに1点減点
☑️ROA(12.8%→🏆5点)
ROA
• 計算式
ROA(Return On Assets、総資産経常利益率)
= 経常利益(円) ÷ 総資産(円)
• 何を表しているか? ROAは、企業が保有する資産全体をどれだけ効率的に運用して利益を上げているかを示します。
• ポイント
高いROAは、資産の運用効率が高いことを示します。
• 採点基準
10%以上📈で😄 +5点
以降、1%減少ごとに1点減点
☑️ROE(19.2%→🏆5点)
ROE
• 計算式
ROE(Return On Equity、自己資本当期純利益率)
= 当期純利益(円) ÷ 自己資本(円)
• 何を表しているか? ROEは、株主が出資した資本をどれだけ効率的に運用して利益を上げたかを示します。
• ポイント
高いROEは株主資本の効率的な活用を示します。ただし、有利子負債の過剰な利用によりROEが高まっている場合もあるため、財務安全性にも注意が必要です。
• 採点基準
10%以上📈で😄 +5点
以降、1%減少ごとに1点減点
☑️ROIC(20.4%→🏆5点)
ROIC
• 計算式
ROIC(Return On Invested Capital、投下資本利益率)
= NOPAT(円) ÷ (自己資本+純有利子負債)(円)
• 何を表しているか? ROICは、企業が事業に投下した資本全体をどれだけ効率的に運用して利益を上げているかを示します。
• ポイント
ROICが高い企業は、株主や債権者から調達した資本を効率的に運用していることを示します。
• 採点基準
10%以上📈で😄 +5点
以降、1%減少ごとに1点減点
❗️NOPAT(税引き後営業利益、Net Operating Profit After Tax) = 営業利益 × (1 - 実効税率)
✴️その他の指標(配点:なし)
✅効率性
これらの指標は、「金のなる木💰」の判定基準に配点されていませんが、判定基準を補完するための重要な指標です。各指標の概要とポイントを以下にまとめます。
効率性については、各年度の数値のブレを軽減するために、直近3年間の実績数値の平均値を用いています。
☑️総資産回転率(1.2回)
総資産回転率
• 計算式 総資産回転率 = 売上高(円) ÷ 総資産(円)
• 何を表しているか?
企業が保有する総資産をどれだけ効率的に活用して売上を生み出しているかを示します。
• ポイント
高い総資産回転率は、効率的な資産運用を示します。
☑️CCC (93.4日)
CCC
• 計算式
CCC(Cash Conversion Cycle、キャッシュコンバージョンサイクル)
= 売上債権回転期間 + 棚卸資産回転期間 - 仕入債務回転期間
• 何を表しているか? キャッシュが支払いから回収までに循環する期間を示します。短いほど効率的です。
• ポイント
CCCが短い企業は、キャッシュフローの管理が効率的で、資金繰りに余裕があります。
☑️売上債権回転期間(日)
• 計算式 売上債権回転期間 = 売上債権(円) ÷ 1日あたり売上高(円)
• 何を表しているか?
商品やサービスを販売してから代金を回収するまでにかかる期間を示します。
☑️棚卸資産回転期間(日)
• 計算式 棚卸資産回転期間 = 棚卸資産(円) ÷ 1日あたり売上原価(円)
• 何を表しているか?
商品を仕入れまたは生産してから販売するまでに要する日数を示します。
☑️仕入債務回転期間(日)
• 計算式 仕入債務回転期間 = 仕入債務(円) ÷ 1日あたり売上原価(円)
• 何を表しているか?
商品や原材料の仕入れ代金を支払うまでに要する日数を示します。
✅株価・配当関連
これらの指標は、「金のなる木💰」の判定基準に配点されていませんが、判定基準を補完するための重要な指標です。各指標の概要とポイントを以下にまとめます。
☑️PER(16.3倍)、PBR(3.7倍)
PER・PBR
• 計算式
PER(Price Earnings Ratio、株価収益率) = 株価(円) ÷ EPS(円)
PBR(Price Book-value Ratio、株価純資産倍率)
= 株価(円) ÷ BPS(円)
• 何を表しているか?
PERは、企業の株価がEPSの何倍で評価されているかを示す指標です。投資家がその企業の収益力にどれだけ期待しているかを測る目安になります。
PBRは、企業の株価がBPSの何倍で評価されているかを示します。企業の「解散価値」に対する市場の評価を測る指標として利用されます。
• ポイント PERが高すぎる場合、株価が割高で投資回収に時間がかかる可能性があります。一方で、PERが極端に低い場合は市場からの期待値が低く、企業の将来性に疑問がある可能性があります。 PBRが1倍以下の企業は、割安と判断される場合がありますが、財務体質や収益性などに問題がある可能性があるため、注意が必要です。
☑️EPS、BPS(円)
• 計算式
EPS(Earnings Per Share、1株あたり当期純利益) = 当期純利益(円) ÷ 期中平均株式数
BPS(Book-value Per Share、1株あたり純資産)
= 自己資本(円) ÷ 期末発行済株式数
• 何を表しているか?
EPSは、企業の当期純利益が1株あたりどれだけあるのかを示す指標です。 BPSは、企業の純資産が1株あたりどれだけあるのかを示す指標です。
• ポイント
EPSが安定して増加している企業は、収益力が高く、株主にとっての価値が継続的に向上していると判断できます。これにより、配当金の増加も期待できます。
BPSが着実に増加している企業は、内部留保をしっかり確保しつつ成長している証拠です。特に自己資本比率が高く、健全な財務基盤を持つ企業は、長期的な配当維持の可能性が高いです。
☑️配当利回り(1.9%)
配当利回り
• 計算式 配当利回り = 1株あたり配当金(円) ÷ 株価(円)
• 何を表しているか?
配当利回りは、投資額に対する年間配当金の割合を示します。株価に対してどれだけの配当を得られるかを測る重要な指標です。
• ポイント
配当利回りが高すぎる場合、配当が無理に引き上げられている可能性があります。また、株価下落による高配当のケースも考えられるため、株価の背景を確認することが重要です。
☑️配当性向(30.3%)
配当性向
• 計算式 配当性向 = 1株あたり配当金(円) ÷ EPS(円)
• 何を表しているか?
配当性向は、企業が稼いだ利益のうち、どの程度を株主への配当に回しているかを示します。
• ポイント
配当性向が極端に高い場合、内部留保が不足し、将来の配当維持が困難になる可能性があります。
☑️株主資本配当率(7.4%)
株主資本配当率
• 計算式
株主資本配当率(Dividend On Equity ratio、DOE) = 1株あたり配当金(円) ÷ BPS(円)
• 何を表しているか?
DOEは、企業が純資産のうち、どれだけを配当に回しているかを示します。
• ポイント
DOEが安定している企業は、純資産の増加に伴い配当も安定して成長していることが期待されます。
☑️株主総利回り(1786.9%)
株主総利回り
• 計算式
株主総利回り(Total Shareholder Return、TSR) = (株価(当期末)+ 過去5年間の配当総額(円)) ÷ 株価(前6事業年度末)(円)
• 何を表しているか?
TSRは、株価の値上がり益と配当金を合計した総合的な利回りを示します。投資のリターンを長期的な視点で評価する指標です。
• ポイント
TSRが高い企業は、株価の成長と配当の両方で株主価値を提供しています。
🙇♂️2024年度の配当込みTOPIXの数値は有価証券報告書提出後更新します。
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皆さんの資産形成やポートフォリオ設計のヒントになれば嬉しいです😊
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ぱぽにゃん@高成長株投資🐾
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