石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成されるOPECプラスは、7月の供給引き上げについて協議を進めており、来月1日の会合で決定する見通しだ。参加国の代表らが明らかにした。実現すれば3カ月連続の供給拡大となる。
情報が非公開だとして匿名を条件に述べた同代表らによれば、7月は日量41万1000バレルの増産が検討されており、これは当初計画の3倍に相当する。まだ最終合意には至っていない。
OPECプラスは5、6月も日量41万1000バレルの引き上げを発表しており、これは現在のOPECプラスの生産量のおよそ1%に当たる。OPECの供給拡大は原油下落を招く一因となった。
モルガン・スタンレーのグローバル石油ストラテジスト、マルタイン・ラッツ氏は「7月も日量41万1000バレルの引き上げを見込んでいる」と述べた。
22日の取引で原油は下落。北海ブレントは一時、1バレル=64ドルを割り込んだ。
OPECプラスは供給増は需要に対応するためだと主張するが、当局者らは非公式の場では、過剰生産を行う参加国に対する締め付けや、トランプ米大統領への配慮など、多くの要因が背景にあると指摘する。
OPECプラスの主要8カ国は6月1日にビデオ会議を開催し、7月の生産水準を決定する。また5月28日には全22カ国による一連のオンライン会合が予定されており、2025、26年の基準となる生産枠について検討する機会が設けられる。
原題:OPEC+ Discusses Another Super-Sized Output Hike for July (1)
(抜粋)
(最終3段落を追加します)
🧠 編集部の感想:
OPECプラスが7月の供給引き上げを検討しているのは、需要に応じた対応を示していますが、一方で原油価格下落を引き起こす要因にもなっているのが気になります。大規模な増産が実施されれば、他国のエネルギー市場にも影響を与える可能性が高いです。今後の供給状況と価格動向には注意が必要です。
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