三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の株価が反発。自社株買いや中長期的な株主資本利益率(ROE)目標の引き上げを発表したことが好感されている。
MUFGの株価は16日の取引で、一時前日比3.3%高の1994円まで上昇。TOPIX銀行業指数を構成する68銘柄において、午前10時5分現在、上昇しているのはわずか3銘柄。MUFGの上昇率の高さが目立つ。
同社は15日、今期(2026年3月期)の連結純利益予想を前期比7.4%増の2兆円と3期連続で最高益を見込むと発表。市場予想に沿った内容だったが、発行済み株式総数の1.52%に当たる2500億円の自社株買いに加え、中長期的なROE目標について従来の9-10%から12%程度に引き上げると発表した。
野村証券の高宮健アナリストはリポートで、自社株買いやROE目標の引き上げについて「ポジティブな印象」と指摘。「中長期的に欧米優良行に準じるROE水準を目指す経営陣の姿勢の表れ」と評価した。
一方、今期の純利益が前期比6.1%増の9400億円と2期連続で最高益を更新する見込みと発表したみずほフィナンシャルグループの株価は小高く始まった後、反転し前日比1.7%安の3702円と下落。純利益予想は市場予想の9819億円を下回っていた。
🧠 編集部の感想:
MUFGの株価反発は、自社株買いやROE目標の引き上げによる投資家の期待感を反映していると感じました。中長期的な成長戦略が評価され、競争力の強化が期待されます。一方で、みずほの株価下落は利益予想が市場期待に届かなかったことが影響しており、金融業界全体の動向に注目です。
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