米銀JPモルガン・チェースの投資銀行事業の手数料収入は4-6月(第2四半期)に、アナリスト予想よりも大幅な減少となる可能性がある。トランプ米大統領の政策発表を受けた市場のボラティリティーを背景に、取引の低迷が続いている。
商業・投資銀行部門の共同責任者トロイ・ロールボー氏は、投資銀行の手数料収入について、前年同期比で10%台半ばの減少になるとの見通しを示した。アナリスト予想よりも大幅な落ち込みだ。
JPモルガンの株価は一時2%余り下落。その後は下げ幅を縮小した。ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーなど、ウォール街の他の大手投資銀行も値下がりした。
ロールボー氏と共同で同部門責任者を務めるダグ・ペトノ氏は、ボラティリティーを受けて多くの顧客が「ブレーキを踏んだ」と、同行が19日開催した投資家デーで説明。トランプ氏の政策や世界的な貿易戦争は、M&A(企業の合併・買収)を停滞させており、新規株式公開(IPO)の計画も棚上げにされている。
それでも、株式や債券トレーディング事業を含むマーケット部門の収入は前年同期比で1桁台半ばから後半の伸びになる可能性があると、ロールボー氏は述べた。
原題:JPMorgan Sees Investment-Banking Fees Falling by Mid-Teens (1)(抜粋)
🧠 編集部の感想:
JPモルガンの投資銀行事業の手数料収入が大幅に減少する見通しで、経済の不透明感が影響を及ぼしているのが印象的です。特にトランプ氏の政策や貿易戦争がM&AやIPOを停滞させている点が、今後の市場動向に多大な影響を与えると思います。マーケット部門の収益は好調な兆しもあるものの、全体的な低迷感は否めず、今後の回復が期待されます。
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