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¥799 (2025年4月25日 13:07 GMT +09:00 時点 - 詳細はこちら価格および発送可能時期は表示された日付/時刻の時点のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、購入の時点で当該の Amazon サイトに表示されている価格および発送可能時期の情報が適用されます。)
ドロッセルマイヤーズが展開するボードゲームシリーズ「Kaiju on the Earth」の最新作「ボルカルス ver.2.0」が2025年5月31日に発売される。2025年5月17日と18日に開催される「ゲームマーケット2025春」での先行販売も予定されており,価格は7920円(税込)(ゲームマーケット会場特別価:税込7200円)だ。
今回はそんな本作を一足早くプレイする機会を得たので,新要素を中心としたプレイレポートをお届けしよう。
「Kaiju on the Earth」シリーズは,「国産オリジナルIPによる大作ボードゲームシリーズ」として,2019年にスタートした連作ボードゲームプロジェクトだ。日本を代表するボードゲームデザイナーが制作に参加し,怪獣デザインにも専門のアーティストを抜擢するなど,国産ボードゲームとしては稀にみる大型プロジェクトして注目を集めている。
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「ボルカルス」は,そんな「Kaiju on the Earth」シリーズの第1弾として発売されたタイトルで,今回の「ver.2.0」ではアートワークが新たに描き下ろされたほか,ソロプレイモードや完全協力プレイモードが追加されるなど,多数の新要素が盛り込まれている。
「ボルカルス ver.2.0」公式サイト
定番の非対称対戦ボドゲに待望の“ver.2.0”が登場
新要素に触れる前に,オリジナル版の内容を軽く振り返っておこう。
今回取り上げる「ボルカルス」は,東京を襲撃する怪獣・ボルカルス役(1名)と,それを迎え撃つ人類役(1〜3名)に分かれて戦う非対称対戦型のボードゲームだ。
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ボルカルス側は街を破壊するほど,人類側は被害を抑えるほど勝利に近付く仕組みになっていて,それぞれが勝利に向かって行動することで,怪獣映画さながらの体験が味わえる。
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手数の面では人類側が有利だが,行動の内容を制限時間内(2分間)に決定する必要があったり,資金(実行コスト)を手に入れるためには“予算申請”が必要だったりと,一枚岩になりきれない人類ならではの制約がある。
一方,ボルカルスは序盤から比較的自由に行動できるが,勝利するには相当量の市民や建物を破壊しなければならないのが難しい。人類はゲームが進むごとに“研究”によってコマを増やし,強力な兵器を持ち出すようになってくるので,後半になるほど状況が厳しくなっていくのである。
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両陣営がそれぞれに抱えるジレンマと向き合いつつ勝利を目指すのが,本作の醍醐味といえる。新バージョンにおいても,基本ルールやプレイフィールは変化していないので,気になる人は以前のプレイレポートを参考にしてほしい。
「Kaiju on the Earth」の第1弾「ボルカルス」プレイレポート。怪獣映画のエッセンスが詰め込まれた非対称型の対戦ゲーム
アークライトとドロッセルマイヤーズの共同制作による連作ボードゲームプロジェクト「Kaiju on the Earth」シリーズの第1弾「ボルカルス」が発表された。本稿においては,そのゲーム内容を紹介しつつ,実際に遊んでみてのプレイレポートをお届けする。
CPUボルカルスはやたら賢い? 手軽に遊べるソロモードを体験
ここからは,「ver.2.0」の目玉である新モード「ソロプレイ」を遊びつつ,新要素の手触りをチェックしていこう。なお新要素は以下にざっくりとまとめているので,本文と合わせて確認してもらいたい。
新モード | ・「ソロプレイ」 ボルカルスのカードが変更され,専用デッキでランダムに行動内容が決定される方式。進化の概念はなくなり,溶岩コマによる「ランドマーク破壊」が場所を問わず6個で発生するようになる。プレイヤーは2つの職業カードデッキを持ち,それぞれ個別に行動内容を決定する。職業の選択は自由 ・「完全協力モード」 ソロプレイで用いたボルカルスの行動システムをそのまま使用する。それ以外は通常プレイと変わらない |
新職業 | ・「怪獣対策スペシャリスト」 ほか職業の能力をバランスよく所持している万能職。固有カード「スクランブル」は,複数のアクションの中から2つを選んで実行できる |
新カード | 上級災害カードに新たな効果が追加された。それとは別に,かつてプロモーションカードとして配布されたカードも再収録されている |
バランス調整 | 人類側の各種移動(市民,自衛隊,消防隊)効果が強化されるなど,一部のカードの効果が調整された |
ソロプレイのセットアップは,通常モードとさほど変わらない。明確な違いは,ボルカルスの行動を自動で決定するアクションカード(以下,オートマカード)の存在で,これには専用デッキが用いられる。被害トラックが一気に埋まる「ランドマーク破壊」は,1マスに6つ以上の溶岩コマが置かれると場所を問わず発動する専用ルールが適用されるので,目標ランドマークのカードは不要となる。
人類側の処理も通常モードと変わりないが,ソロプレイでは1人で2つの職業を同時に受け持つことに。デッキを混ぜるのではなく,独立したデッキをそれぞれ個別に操作するイメージだ。アクションを決めるときは,まず「どちらの職業が先に行動するか」を決め,一方の職業で使うカードを決定してから,次のデッキからカードを引く流れになる。
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触れてみて驚いたのは,オートマカードで行動が決まるボルカルスの“頭の良さ”だ。実際はデッキからランダムにカードがひかれているはずなのだが,まるで状況を見て適切な行動を選んでいるかのように動いてくる。
その秘密は,アクションの決定システムにある。オートマカードには必ず2つの行動が書かれていて,条件分岐によってどちらを実行するかが決まる仕組みだ。この条件設定が絶妙で,近くに市民がいれば踏み潰し,近所に移動するときは市民や溶岩コマの多い方向へと進んでいく。
あとに動かす予定だった自衛隊コマを素早く処理されたときなどは,とくにその最適化ぶりに驚かされた。もしかすると「初心者が動かすボルカルス」と比べたら,オートのボルカルスのほうが強いかもしれない。
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また,通常モードでは「進化」という形で行われる成長要素は,ソロプレイモードでは除外され,代わりにラウンド経過でオートマカードの効果が強化される仕組みに置き換えられている。これによりボルカルス専用のボードを使う必要がなくなり,処理が軽量化された。
一定の条件で敵の行動が分岐するメカニクスを持つボードゲームはほかにも存在するが,ボルカルスのそれは二重の意味でスマートだ。処理自体が軽いうえに基本ルールを歪めることなく,むしろ簡略化しているのがとくに素晴らしい。
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一方の人類側はというと,シンプルにやるべきことが2倍になっているので,かなり難しい。ソロなのでコミュニケーションエラーが起きづらいと思いきや,職業ごとの行動順が明確に決まっているため,なかなか思いどおりにいかないのだ。
ルール的には,プレイヤーの手番には2分の時間制限が設けられているが,これがなかったとしても十分な歯ごたえがあるので,このルールは最初は無視してもいいかもしれない。時間制限にはプレイヤー同士の“相談”を間延びさせず,モンスターパニックものらしい雰囲気を演出する効果があるが,ソロプレイでは意味が薄まるからだ。スピードアップを心掛けるのは,慣れてきてからでも遅くないだろう。
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移動関連が強化され,新職業も加わったバランス調整
ゲームバランスの面では,旧版よりも相対的に予算申請(資金確保)の価値が高まっているように感じられた。人類側はアクションカードで各種コマ(市民,自衛隊,消防隊)を動かせるが,1枚の移動カードで動かせるマスが全体的に増えており,「資金さえあれば有効なアクションを実行できる」局面に出くわすことが多くなっている。
コマの到達可能距離が伸びた関係で,遠距離でボルカルスが暴れているのを遠目に眺める場面が減り,常に緊張感のある展開が続くのは好印象だ。
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こうした変更点は,ソロプレイにおけるランドマーク破壊の新ルールとも相性がいい。通常プレイでは溶岩コマが3個以上置かれた場所への“放置”は価値のある戦略だったが,場所を問わずにランドマーク破壊が起こるソロプレイではリスクが高くなる。
そのうえで,新バージョンでは移動量が多いこともあり,資金さえ用意していれば多くの場面で対処できる。能動的な行動が増え,計画が正しければ適切に対処できるのは,それだけでポジティブな印象につながるだろう。
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一方,新職業の「怪獣対策スペシャリスト」は,ほかの職業の能力をバランスよく所持している万能職で,不得手な行動が存在しないのが特徴といえる。研究によってアンロックされる効果も,移動や資金確保など,汎用性の高いものが振り分けられている。
その特徴を強くしているのが,固有カード「スクランブル」だ。これには全5種類のアクションのうち,2つのアクションを選んで実行するもので,さらに研究が3段階目まで進めばすべてを連続して実行できるようになる。
ただ,スクランブルで行える行動はあくまで汎用カードの範疇であり,市民を避難させたり,溶岩コマを消化したりといった“勝利点につながる行動”は含まれない。そのため自身はサポートに回り,得点行動はほかの職業に任せるのが基本的な動きになるだろう。ソロプレイにおいては,先に行動した職業の穴を埋めるようなアクションを選ぶのがいいだろう。
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ルールを解説してくれたドロッセルマイヤーズの渡辺範明氏によると,怪獣対策スペシャリストは漫画版「ボルカルス」の主人公たちをモチーフにした職業なのだそうだ。初めて出現したはずの怪獣ボルカルスに対する“スペシャリスト”など存在するはずもないが,それが時空を超えてやってきた漫画版の主人公たちだと考えれば,確かに辻褄が合う。
ちなみに,説明書に書かれた時系列やストーリーについても,漫画版の“最終ループ”の展開に合わせて調整されているとのこと。そういった部分も含め,漫画版を併読すると理解が深まりそうだ。
4Gamerでは漫画版の原作を務める渡辺氏,作画担当の中道裕大氏へのインタビューも掲載しているので,気になる人は合わせてチェックしてみてほしい。
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[インタビュー]ボードゲームをどうやって漫画に? コミック版「ボルカルス」が“タイムリープもの”になった理由を作者の二人に聞いてみた
サンデーうぇぶりで連載中のWeb漫画「ボルカルス」の第2巻が,2024年8月8日に発売される。ボードゲームを原作とした同作は,いかにして独自の物語を作り上げるに至ったのか。原作者の渡辺範明氏と,作画を担当する漫画家の中道裕大氏に話を聞いてみた。
- キーワード:
- ANALOG:Kaiju on the Earth(第1弾)ボルカルス
- ANALOG
- アークライトゲームズ
- ドロッセルマイヤーズ
- インタビュー
- ライター:蒼之スギウラ
- カメラマン:大須 晶
今回のプレイでは,オートで動くボルカルスが想像以上に賢かったこともあって,第5ラウンドに到達したあたりで被害トラックが満杯となり,敗北となってしまった。時間制限をとっぱらってまで挑んでこれなので,難度はかなり高い。
ただ理不尽な感覚はなかった。明確な法則に従って行動するぶん,パターンを分析する楽しさがある。ある程度動きを理解してからは,市民や溶岩コマの数を調整して移動先を誘導するなど,習性を応用した行動もできるようになった。
これはある意味,人間が操作する“頭が良すぎる怪獣”との対戦よりも,怪獣モノらしい体験と言えるかもしれない。
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以上のように,「ボルカルス ver.2.0」の追加要素は総じてクオリティが高く,“2.0”と呼ぶに相応しいタイトルに仕上がっていると感じられた。
ソロモードは新しい遊び方を提供するだけでなく,細かなバランス調整によって体験の改善が行われていて,まさに決定版と呼ぶに相応しい。さらにソロプレイの仕組みを利用した完全協力モードの存在により,少人数でもしっかり遊べるようになったのもポイントが高い。非対称対戦のタイトルは,陣営ごとに異なるルールを把握する必要があるが,完全協力モードではボルカルス側のルールを覚える必要がないので,プレイのハードルが下がっているのもポジティブな要素といえる。
中量級以降のボードゲームに挑戦したい人にとっては,ジャンルの入門としてもちょうどいいタイトルになるだろう。
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なお冒頭でも紹介したとおり,本作は5月17日と18日に開催される「ゲームマーケット2025春」の双葉社&小学館&ドロマイブースで先行販売が行われる。ドロッセルマイヤーズのショップサイトでは取り置き予約もスタートしているので,入手したい人はこちらもお見逃しなく。
さらに渡辺氏によると,「Kaiju on the Earth」シリーズは2025年内に一気に動きが加速するとのこと。恒例の“説明書裏”には,お馴染みの予告画像が用意されているようなので,シリーズファンはそちらにも期待しておこう。
ドロッセルマイヤーズ「ボルカルス ver.2.0」先行予約ページ
「ボルカルス ver.2.0」公式サイト