バンダイナムコエンターテインメントが2025年7月17日に発売を予定している「Shadow Labyrinth」(Switch2 / PS5 / Xbox Series X|S / Switch / PC ※Steam版の発売日は7月18日)のメディア向け試遊会が行われたので,その内容をお伝えしよう。
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本作は,見知らぬ世界へと召喚された「剣士」が,謎のサポートロボット「PUCK」とともに謎の塔を目指し冒険するという探索型アクションゲームだ。
前回のプレイレポート(関連記事)では,剣士とPUCKが冒険する世界にナムコ作品のエッセンスが無数に散りばめられていることをお伝えしたが,今回の試遊会では,本作が「UGSF」の世界に連なるタイトルであるということが明らかになった。
[プレイレポ]探索アクション「Shadow Labyrinth」は,黒いパックマンがボスを食い尽くす。広大な迷宮の先に,「ディグダグ」のキャラと,ゼビ語を見た
バンダイナムコエンターテインメントが,2025年7月17日に発売を予定している「Shadow Labyrinth」の体験版インプレッションをお届けしよう。謎めいた広大な迷宮を進んだ先には,巨大なボスとの戦い,そして「ディグダグ」の「プーカァ」と「ファイガー」を思わせる敵が待ち受けていた。
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- プレイレポート
- ライター:箭本進一
- バンダイナムコエンターテインメント
UGSFとは,「ギャラクシアン」「ディグダグ」「ミスタードリラー」など,多数のナムコ作品を「UGSF」(United Galaxy Space Force:銀河連邦宇宙軍)のもと,一つの歴史としてつなげていく世界設定のことだ。
2040年の「エースコンバット3 エレクトロスフィア」から7650年の「サンダーセプター」まで,発売年もジャンルも違う作品群が壮大な宇宙史を織りなしている。
試遊会に登場したプロデューサーの相澤誠吾氏によれば「Shadow Labyrinth」はUGSF3333年の事件と位置づけられており,この年号は「パックマン」に付けられた開発コード「Vナンバー」が「V3」であることにちなんでいるとのこと。
Vナンバーは対外的に使われているものではなく,本作がいかに“ガチな人”たちによって作られているかがお分かりいただけるだろう。
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今回プレイできたのは,ゲームの中盤であるボスコニアンの集落でのストーリーと,終盤に挑戦できるボス「ジェン・ジェンメルド」との対決の2つだ。
剣士とPUCKは「逃れし者の地」にあるボスコニアンの集落を訪れ,彼らの信頼を勝ち得るために機動要塞「ナンドノット・ギレネス」に侵入,そのコアを破壊する作戦に挑む。
ボスコニアンは1981年のシューティング「ボスコニアン」に出てきた宇宙海賊で,その集落には同作の敵基地を様式化した6つの円が連なる紋章を描いた旗がたなびく。ナムコファンであればニヤリとさせられるはずだ。
「ボスコニアン」には登場しなかった人々と会話もでき,たくましい人たちという印象を受けた。このあたりの広がりもUGSF世界ならではのものといえる。
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剣士は空中ダッシュをはじめとする2Dアクションならではのアクションを駆使して難関を突破していく。前回プレイしたバージョンにも脇道として高難度エリアがあったが,今回はさらに難度の高いエリアの突破が必須となっている。
触れるとミスになる電流トラップが壁や床のあちこちに流れている中を,制限時間内に突破しなければならないというシチュエーションが,当たり前のように登場するし,ミスするとエリアの入り口にまで戻される。アクションとしての難度は高めの印象を受ける。
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トラップが計算され尽くした位置に配されているのが,本作の魅力であり恐ろしいところだ。
ジャンプは飛距離を慎重に制御しなければならないシーンが頻繁に登場するし,トラップの中には時間でON/OFFが切り替わるものも存在する。難関を越えたとしてもトラップが作動してミスとなり,あえなく戻されてしまう。
触れるとダメージを受けるノコギリは充分危険なのだが,戻されることなくダメージで済ませてくれるだけ優しいと思える。
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このほか,現れたり消えたりする複数の足場の周期を観察し,正しいタイミングで可能な限り素早く走破しなければならなかったり,壁に取り付いてミニパック状態になってから電流のあいだを飛び渡ったりと,さまざまなギミックでプレイヤーのアクションスキルを試してくる。
しかしミスした際に戻される距離が“心折れることなくギリギリ頑張れる”くらいの長さで,絶妙の設定だ。
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こうして何度となく高難度エリアとその入り口を行き来していると,動きが最適化されていく。ゾーンに入る感じがあるというか,四苦八苦していた難関をある瞬間に克服できたり,ちょっと危険を冒してのショートカットテクニックを見つけられたりして心地いい。
ミスした際に割と容赦なく戻されるのと相まって,良い意味でファミコン時代的な難度であるという印象で,2Dアクション好きであればたまらないはずだ。
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迷宮の中には敵が次々襲ってくるエリアもあり,「ゼビウス」の「ゾシー」のような敵に加え,「ブラグザカート」のような黒い玉にも遭遇した。あの特徴的な高音ノイズとともにテレポートして扇状に弾を放つという敵で,当時を知る人であれば嬉しく感じられるだろう。
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そして,ナンドノット・ギレネスに潜入した剣士とPUCKは,「パックマン」のゴーストのような姿をした「G-HOSTピンク」が寄生したコア「ギレネス・レイア」と戦うことになる。
ギレネス・レイアは丸いコアを装甲で守りつつ,ワイヤー付のアンカーを発射して剣士に攻撃を仕掛けてくるが,このアンカーに剣が当たると弾かれて一瞬動けなくなってしまう。
アンカーを避けつつコアを狙う必要があるが,初期状態ではコアを守る装甲が閉じた状態で,一定のダメージを与えると装甲が開き,コアが露出した状態となる。
ナンドノット・ギレネスの設定は試遊の段階では解明できなかったが,「ゼビウス」の浮遊要塞「アドーアギレネス」と同じゼビ語の「ギレネス」の名を持つあたり,ゼビウス軍と無関係ではないのかもしれない。
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試遊ではもう1つエクストラステージとしてボスのジェン・ジェンメルドとの戦いが用意されていた。
ジェン・ジェンメルドは「スプラッターハウス」をオマージュしたボスなのだという。また「Shadow Labyrinth」の楽曲は「スプラッターハウス」の田島勝朗氏が手掛けており,ジェン・ジェンメルドのBGMも同作をイメージしたものになっている。
仮面を被っている点は「スプラッターハウス」の主人公リックを,ピンクの髪をなびかせつつ爪で襲い掛かってくる点は同作のヒロインであるジェニファーを想起させ,ナムコファンには嬉しいデザインといえる。
ただ攻撃は苛烈で,爪攻撃は範囲が広いうえ,巨体にもかかわらず俊敏に動いて飛び掛かり攻撃やローリングを仕掛けてくる。慣れないと避けきれずにダメージを食らってしまうだろう。
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ジェン・ジェンメルドとの戦いで教訓となったのが「ESPゲージは極力切らさない」ということである。
剣士はガードや回避,スキルといった特殊行動を行うたびにESPゲージを使うが,ひとたび切れてしまうと完全回復するまでのあいだ「オーバーヒート」状態となり,上記の行動が行えない。むやみにスキルを使ったり,ガードで防いだりしているとオーバーヒートして大ピンチに陥るわけだ。
そのためには,攻撃パターンを見切ってESPゲージを使わない歩きや燃費のいい回避でかわすことが重要となる。学習の効果が如実に表れるあたりに2Dアクションゲームらしい楽しさがある。
ジェン・ジェンメルド戦ではスキルもかなりの数が揃っており,特にPUCKを使っての攻撃技が目を引く。PUCKを敵に体当たりさせたり,爆弾を投げて炸裂させたり,大量のESPゲージと引き換えに敵の動きを止めたりと多種多様な能力の技が揃っていた。
HP上昇やダメージ減少,空中回避時に攻撃判定が発動するといったパッシブスキル「PERK」をコストの範囲内で付け外しするカスタマイズとあわせ,自分だけの戦法を構築できそうだ。
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そして,ギレネス・レイアのアンカーと同様,ジェン・ジェンメルドの仮面も剣を弾く。普通に戦う分には仮面を避けて狙わなければならないが,どうにかして仮面を破壊できれば弱点の顔に大ダメージを与えられる。その方法は,発売後に試行錯誤してみよう。
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今回の試遊では,UGSF世界観によるコアなナムコネタの数々と,挑戦しがいがあるトラップ,そして激しい攻撃を避けつつ,敵の堅い部位に弾かれないよう弱点を狙うボスバトルと,「Shadow Labyrinth」の新たな魅力が垣間見えた。
まだまだ,さまざまなネタが仕込まれていそうではあるが,今後の情報や製品版の内容にも注目したいところだ。
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「Shadow Labyrinth」公式サイト
🧠 編集部の感想:
「Shadow Labyrinth」の試遊会レポートは、ナムコのコアな要素が多く散りばめられていて、ファンにはたまらない内容でした。探索やボスバトルの難易度は高めですが、クリアの達成感が感じられそうです。UGSFの設定がゲームに深みを与えており、発売が待ちきれません!
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