土曜日, 6月 28, 2025
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ホームニュースゲームニュース[インタビュー]4周年を迎えた「NGS」。濱崎シリーズディレクターに“挑戦の多かった”1年の振り返りと,今後のアップデートについて話を聞いた

[インタビュー]4周年を迎えた「NGS」。濱崎シリーズディレクターに“挑戦の多かった”1年の振り返りと,今後のアップデートについて話を聞いた



 セガが開発・運営を行っているオンラインRPG「PSO2 ニュージェネシス」PC / PS4 / Switch ※以下,NGS)が,2025年6月9日に4周年を迎えた。

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 この1年を振り返ると,新フィールドの「ネームレスシティ」や,カードゲームの「ラインストライク」,新アクションシステムの「M.A.R.S.」など多くの新要素が配信された。
 またゲーム外のイベントとして,全国を飛び回る「アークスフレンドシップキャラバン」を開催するなど,変化の多い1年だったように感じる。

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シリーズディレクター・濱崎大輝氏

 2025年6月24日に配信された公式番組「NGS ヘッドライン WAVE」では,7月に配信予定の新フィールド「オルタレルム」の詳細が発表された。また2025年後半のロードマップも公開され,新アクション「EXスタイル」や新アイテムシステム「スキルリング」といった情報が飛び出した。
 そのほかにも気になるコンテンツが多いので,シリーズディレクターの濱崎大輝氏にインタビューを行い,詳しい話を聞かせてもらった。

「PSO2 ニュージェネシス ver.2」公式サイト

「NGS」4周年を迎えて,この1年の振り返り

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 「NGS」は今年の6月9日に4周年を迎えましたが,この1年は「NGS」にとってどんな年でしたか。
濱崎大輝氏(以下,濱崎氏):
 これまでとは違う“チャレンジ”をした1年でした。
 アップデートでは,ゲーム内で楽しめるカードゲームの「ラインストライク」を配信しました。ほかにも,新しいプレイヤーアクションの「M.A.R.S.」や新フィールドの「ネームレスシティ」など,既にあった遊びを拡張する配信も行いました。
 また,「M.A.R.S.」の動画配信を公認クリエイターさんと連携して行ったり,久しぶりに夏と冬にオフラインイベントを開催したり,3月には公式番組のリニューアルも行っています。
 冬のオフラインイベントでは,久しぶりに全国を回って大会を開催するなど,ゲーム内外両方で「NGS」としては挑戦の多い年だったなと感じています。
4Gamer:
 この1年間のアップデートで,プレイヤーから反応が良かったものを教えてください。
濱崎氏:
 キャラクタークリエイトが特徴のタイトルということもあって,アニメ調のキャラクターを作りやすい新しい顔バリエーションの「アニマティカフェイス」と「アニマティクスフェイス」は,どちらも非常に好評でした。
 2024年6月に追加した「ネームレスシティ」も,新しいフィールドと新しいルールという点で高く評価していただいています。
 特殊兵装の「M.A.R.S.」は,新しいアクションとして楽しいという声が多いのですが,プレイヤーの武器や特殊能力が強くなってきたことによって,装備によってはプレイヤー自身の攻撃力を下回るケースがあるようです。こちらは,定期的に威力の底上げを行っていこうと考えています。

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4Gamer:
 新しいエネミーやそのほかのクエストについてはどういった反応がありましたか。
濱崎氏:
 2月に配信した「ダークファルス・ヴァエル」と,その後に配信した「深禍のダークファルス・ヴァエル」は,演出・戦闘ともに好評でした。
 1月に配信した「エクストラデュエル」についても,「PSO2」を知っている方には懐かしいコンテンツとして,また「NGS」から遊ばれている方には挑戦要素の強い新鮮なコンテンツとして好感触を得ています。
 期間限定クエストについては,「少し物足りない」や「もっと新しいものが欲しい」というご意見をいただいているので,バリエーションを作って楽しんでいただけるように今後改善していきたいと思っています。

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4Gamer:
 「ラインストライク」についてはどうでしょう。
濱崎氏:
 「ラインストライク」は,配信開始からDiscordや動画実況などを通じて熱心なプレイヤーの皆さんに楽しんでいただいています。
 「NGS」のプレイヤー全員が遊ぶようなコンテンツというわけではありませんが,新たなコミュニティの盛り上がりを生み出せたことを嬉しく思っています。

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4Gamer:
 運営型ゲームの性ではありますが,長くプレイしていると多少の変化や追加では物足りなさを感じてしまうことが多いです。ただ,こうして1年を振り返ってみると思っていたより大きく変わっていますよね。
濱崎氏:
 さまざまな要素を出してはいますが,1か月や2か月という区切りで見ると,アップデートの内容が薄いと感じる月があったというのは認識していますし,反省しているところです。コンテンツだけでなく,運営施策も含めてカバーできるようにしていきたいです。
4Gamer:
 プレイヤーからの要望が多いものがあれば,教えてください。
濱崎氏:
 「M.A.R.S.」を使うとガンナーのチェインブーストが切れてしまうので,直してほしいという意見は以前から多くいただいています。こちらは,8月のバランス調整のタイミングで対応予定になっています。
 「ラインストライク」は,時間帯によっては対戦相手が見つからずプレイしづらいといった声もありました。アンレートマッチのみですが,全シップマッチングに対応できたのである程度は改善されていると考えています。
 あとは「クリエイティブスペース」ですね。実装当初から「SNSなどで見たクリエイティブスペースがほかのシップなので遊びに行けない」というご意見が多く寄せられています。
 現在,対応できないかと検討を進めていまして,まだお時間はいただくと思いますが,実装できる兆しが見えてきているところですね。
4Gamer:
 ついに,ほかのシップのクリエイティブスペースにメインキャラで行けるようになるんですね。自分を含め,見たいクリエイティブスペースのあるシップに,新キャラを作っていた人も多いようなので,うれしいです。
濱崎氏:
 それはそれで,別のシップで遊ぶ機会としては良かったのかもしれませんが,多くのプレイヤーさんからご要望をいただいていた部分なので,なんとか対応できるように進めている状況です。
4Gamer:
 4月の「NGS ヘッドライン WAVE」で発表された「エステ内でのチャット」の実装ですが,素人視点だと「簡単そうなのになんでこれまで実装されなかったんだろう」と思っています。難しい理由があったのでしょうか。

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濱崎氏:
 エステはセントラルなどの街から行ける機能ですが,ほかのショップとは異なり,キャラクタークリエイトに最適化された特別な空間に移動しているんです。その処理の都合上,技術的にチャットを表示するのが難しく,やむなく切り離していたというのが理由のひとつです。
 またエステ中にチャットが飛んでくると,キャラクタークリエイトに集中しにくくなるのではないかという思いもありました。
 ただ,ご要望は多くいただいていたので,改めて検討し,8月のアップデートで対応できるように進めていますので,楽しみにしていてください。
4Gamer:
 3月に「NGS ヘッドライン」がリニューアルされて,「NGS ヘッドライン WAVE」になりましたが,これはどういった経緯なのですか。

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濱崎氏:
 これまでMCを担当していたヒロ・アライさんが卒業することになりました。これに合わせて公式番組が終わってしまうと,ひいては「NGS」のサービスも終了してしまうのではないかといった不安を持たせてしまう可能性があったんです。
 もちろん,「NGS」はまだまだ続けていきますので,番組も続けていくといった姿勢を示していきたいということで,リニューアルして継続することにしました。
 番組内容や方向性については,早めに決まっていたのですが,番組の名称については最後まで悩みました。これまでXで使っていたハッシュタグを覚え直すのはプレイヤーさんにとって手間だと思ったので,そこに影響がないように,「NGSヘッドライン」は残して,後ろに「WAVE」を付ける形に落ち着きました。
4Gamer:
 リニューアルの際,内容の変更は考えませんでしたか。
濱崎氏:
 内容はそのままに“スタンス”を変えることにしました。ヒロさんはニュース風に情報を伝えてくれていましたが,リニューアル後は長谷川 唯さんにMCをお願いして,近い距離感で,フランクな楽しい雰囲気のラジオ形式のようなスタンスにしています。
4Gamer:
 確かに,長谷川さんには今のスタンスが合っているように思います。
濱崎氏:
 初回の配信でも,長谷川さんのコメントに共感いただけて,ポジティブな意見が多かったので,リニューアルして良かったと思っています。
4Gamer:
 そういえば,ヒロ・アライさんが何者かという情報は公開していないですよね。プレイヤーからは“謎多きナビゲーター”という印象だと思うのですが。
濱崎氏:
 ヒロさんはセガの社員で,「NGS」チームの一員です。開発とプレイヤーさんをつなぐポジションなので,アンバサダーとして活動していたのです。
 内部のスタッフではありますが,開発情報をフラットにプレイヤーさんに伝えて,それに対するプレイヤーさんからのコメントを受け取るという意味では,非常に中立的な立場だったと思います。
4Gamer:
 ヒロ・アライさんのMCは,ほかの出演者の方にはない魅力がありましたよね。皆からも愛されていた気がします。
濱崎氏:
 最後の出演回で,あたたかいコメントをたくさんいただきました。ヒロさん自身とてもよろこんでいたので,その点はすごく良かったと思っています。
4Gamer:
 「NGS」とセガの公式VTuberだった「ポポナ」さんも,同時期に卒業となりました。ポポナさんに関することで,印象に残っていることはありますか。
濱崎氏:
 前向きに頑張っている姿勢が印象的でしたね。オフラインイベントや長時間放送で,場を回す役回りをお任せすることが多かったのですが,すごく器用に立ち回ってくれました。
 全体を見ながら,みんなが活躍する場を作って,なおかつ楽しくするというのは難しいことだと思うので,かなりクレバーだったという印象もあります。

アークスと作り上げたオフラインイベント

4Gamer:
 昨年の12月から,3か月にわたって全国で開催された「アークスフレンドシップキャラバン」ですが,印象的だった会場や出来事を教えてください。

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濱崎氏:
 久しぶりの全国でのイベントでしたが,参加いただいた皆さんからは好評で,会場ではアークス同士のコミュニケーションが多く見られたことが印象に残っています。
 とくに記憶に残っているのは「仙台会場」ですね。仙台でのイベントは10年ぶりだったのですが,10年前のイベントに参加したアークスさんから,「久しぶりにイベントをやってくれてありがとうございます」というお声がけをいただいたんです。
 僕自身はプライベートを含めて初の仙台だったのですが,うれしかったですね。あと仙台会場では,タイムアタックの大会に開発メンバーも出場しまして,準優勝したんですよ。
4Gamer:
 だいぶ勝ち進みましたね(笑)。
濱崎氏:
 ベスト4に残ったとき,「どうしようかな……」という気持ちがありつつも,「勝ったならもう最後まで頑張れ!」と思っていました(笑)。そういうこともあって,仙台会場が一番印象に残ってます。
4Gamer:
 私は東京会場に参加させていただきましたが,ラインストライクの決勝で,名古屋会場と同一カードになったのは,ドラマがありましたね。
濱崎氏:
 そうですね。僕もこの対戦カードはめちゃくちゃ熱いな!と感じました。またイベントは,どの会場も運営施設の皆さんから多くの協力をいただいて実現できたので,とてもありがたかったです。

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 オンラインRPG「NGS」オフラインイベント「アークスフレンドシップキャラバン 東京会場」が,2025年2月2日に東京の上野にあるesports Style UENOにて開催された。ゲーム内コンテンツを使った大会やステージイベントなどが行われた,会場の様子をお届けする。


[2025/02/06 18:39]

4Gamer:
 12月の大阪会場から始まり,2月の東京会場まで全国5か所を回ったわけですが,そのあいだにイベント内容を変えることはあったのでしょうか。
濱崎氏:
 「アークスフレンドシップキャラバン」は,アークス同士の交流の場を作ることがひとつの目的でした。そのためステージのコーナーとコーナーのあいだに時間を設けていたのですが,初回はなかなか勝手がわからず,時間が空きすぎてしまって皆さんが手持ち無沙汰になることがあったんです。
 大阪会場では,長谷川さんがトークで場をつないでくれていたのですが,頼り切りなのも良くないので,その後の会場ではクイズやじゃんけんといった,僕たちとアークスの皆さんが交流できるコーナーを追加しました。
 ただ,そうすると逆に,イベントを詰め込みすぎて交流がしづらいというご意見をいただくこともありましたので,各会場でいただいた声を参考に細かいアップデートを常に行って,まさに「皆さんと作り上げたアークスフレンドシップキャラバン」だったと思います。
4Gamer:
 試行錯誤を重ねて,運営側としても成長してきたわけですね。今後もオフラインでのイベントを開催していくのでしょうか。
濱崎氏:
 はい。8月には「NGS ヘッドライン WAVE」の公開生放送を予定しています。アップデートの内容を伝えるコーナーと,ゲストとのトークコーナー,そして昨年の「アークスサマーパーティー2024」で好評いただいた朗読劇といったコーナーを予定しています。新コンテンツの先行プレイコーナーもありますよ。
 セガ本社での開催で,約200名を招待しての開催ですが,参加できなかった人も配信で視聴できるので,皆さんにお楽しみいただけるようなものにしていきます。

「NGS ヘッドライン WAVE」で公開されたロードマップについて

4Gamer:
 6月の公式番組で,2025年後半のロードマップが公開されました。まずは,7月から登場する新フィールド「オルタレルム」について教えてください。

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濱崎氏:
 「オルタレルム」は,ハルファに発生した「ディメンションリッパー」という裂け目からつながる未知の領域です。アークスたちは,そこへの先遣調査を任される形になります。
4Gamer:
 これまでのフィールドと違いはあるのですか。
濱崎氏:
 7月に追加される「オルタレルム」は,「迎撃セクション」という新しい形式になっています。探索セクションと同じようにに32人でプレイするフィールドなのですが,一定時間ごとに出現するボスエネミーを,みんなで倒していくというルールになります。
4Gamer:
 オルタレルムには,クエストカウンターから入る形でしょうか。また新たな仕掛けなどはありますか。
濱崎氏:
 ネームレスシティと同じように,クエストカウンターから入ります。また少し変わった仕掛けを用意してあります。
 フィールドに出現するボスの体力はかなり高いのですが,一定時間内にフィールド内のエネミーを倒したり,あるいはトライアルをクリアしたりすると,ボスの体力が削られていく仕様になっています。
 そのため,ボスがいない時間にも上手く立ち回ることで,次に出現するボスの体力が7割になったり,半分になったりするわけです。
4Gamer:
 特殊ギミックを生かして,ボスを弱体化させるようなゲーム性ということでしょうか。
濱崎氏:
 ボスが出現する手前のタイミングで,分散してエネミーを倒したり,モバイルキャノンなどを使って効率よく倒すことで,ボスの体力を減らして有利にできるゲーム性です。
 「PSO2」でいうアルティメットクエストの「壊世区域」に似たイメージを持たれるプレイヤーさんもいるかと思いますが,「迎撃セクション」ではボスの耐久値は高めに設定されているものの,その手前で戦うエネミーは耐久値がそれほど高くないです。そのため,気持ちよくエネミーを倒せるターンと協力してボス戦闘を行うターンというメリハリを感じていただけるようなセクションになっていると思います。
4Gamer:
 ボスはどれぐらいの間隔で出現するのでしょうか。
濱崎氏:
 まだ開発段階ですが,8分間隔を予定しています。
4Gamer:
 9月には「オルタレルム」の戦闘セクションが追加されますが,こちらはどんなフィールドになりますか。
濱崎氏:
 これまでの戦闘セクションと同様に,8人でプレイするフィールドです。新しいギミックや,ユニークやトライアルが追加された中で遊べる戦闘セクションと考えていただければいいかと思います。
 仲間と協力して強い敵と戦う迎撃セクションのあとに,遊びやすいコンテンツとして戦闘セクションを配信する流れで,2つの遊びをユーザーさんに楽しんでいただければと考えました。
4Gamer:
 次に,10月以降を予定している新アクションシステム「EXスタイル」について教えてください。
濱崎氏:
 サブクラスに次ぐ「第3のクラス」のようなもので,自身の武器のアクションを拡張させるような位置づけになっています。
 例えばハンターだと,ソードのアクションをしながら「EXスタイル」の追加攻撃が発生したり,フォトンブラストのあとに「EXスタイル」に紐づいた特別なアクションが使えるようになったりと,自身のキャラクターのまま戦えて,戦闘スタイルが少し変化するような形ですね。

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4Gamer:
 メインクラスの上級オプションのように感じますが,そういったものではないんですね。
濱崎氏:
 はい。現在のクラス固有のものではなく,全クラスに対して共通のものが用意されます。
 「EXスタイル」は3種類用意する予定で,そこからクラスや武器に合わせて選んでいただくような遊びを考えています。サブクラスに近いというのは,組み合わせを考えるという点で共通しているからですね。
4Gamer:
 「EXスタイル」はレベル制になるのでしょうか。
濱崎氏:
 レベル制です。M.A.R.S.アップデータのような固有のアイテムではなく,経験値が一定量溜まると1レベル上がって,1スキルポイントが獲得できる仕組みです。
 最低限のアクションが楽しめるレベルまでは,比較的早く到達できるように調整しているので,試しやすい仕組みになるはずです。
4Gamer:
 同じく10月以降の配信を予定している,新アイテムシステム「スキルリング」についても聞かせてください。
濱崎氏:
 これは,「PSO2」のスキルリングに近い仕組みです。武器と防具に続く第3の装備として,配信時には2枠装備できるようになります。
 「PSO2」では,クラススキルに紐づくようなものが多かったですが,「NGS」では“回避時に発動”や“PPを消費したら発動”,“HPを一定量キープしていると発動”といったような,プレイスタイルを拡張するようなものになっています。
 同じ効果でも,自分のプレイスタイルに合った方法で発動できるので,使いやすさは増していると思いますね。
4Gamer:
 「PSO2」のスキルリングはギャザリング素材を集めて作るシステムでしたが,「NGS」ではどうなるのでしょう。
濱崎氏:
 今回は,リングのまま直接ドロップします。確率としては,それなりにプレイが必要な設定になるとは思いますが,手に入れたあとはすぐに使えるので,効果は試しやすいと考えています。
 また同じものが被ってしまった場合は,それを使ってリングを強化できるので,無駄にならないようになっています。
4Gamer:
 10月以降には,新フィールドアップデートも予定されています。これは,どのフィールドが対象になるのでしょう。
濱崎氏:
 「オルタレルム」の迎撃・戦闘セクションにおける見た目のモチーフや,トライアル,ギミックに新しいものを追加する予定です。また,来年はネームレスシティの新しいルールを楽しめるものを追加予定です。
4Gamer:
 昨年配信された「M.A.R.S.」からの流れも含め,「EXスタイル」や「スキルリング」から“プレイスタイルに幅を持たせたい”という意図をすごく感じます。実際のところはどうなのでしょうか。
濱崎氏:
 そういう意図はありますね。サービス開始から4年も経ったので,変化を作る新しいアクションを配信したいと考えていました。
 「EXスタイル」は,当初「クラス別のアップデートでいいのでは」という話をしていたのですが,人気のあったスレイヤーでも,配信時の使用率は20%〜30%だったんです。
 それであれば,プレイヤーの皆さんが必ず触れる全クラスに対するアップデートのほうが良いという結論に至りました。
 「M.A.R.S.」も概ね好評だったのですが,自分のキャラクターでアクションしたいというご意見も多くいただいたので,「EXスタイル」ではプレイヤーキャラクターのアクションを広げられるようにしたというのが開発の経緯としてあります。
4Gamer:
 クラスは,ひとつだけカンストさせてそれだけ使うというプレイヤーが多いのでしょうか。
濱崎氏:
 メインとサブの2クラスだけ育成して,そこまでというプレイヤーさんが多いですね。3クラス以上育てている方の多くは,全クラスを育成されています。
4Gamer:
 そこはかなり極端なんですね。
濱崎氏:
 傾向としてはそうですね。背景としてはプレイヤーさんの中には,「私のこのキャラはロッドしか持たないです」とか,「僕のキャラは絶対ソード!」とか,そういったこだわりを持たれてロールプレイされているというのもあると思います。
 開発者としては多くのクラスで遊んでほしい気持ちはあるんですが,「皆さんの大切なキャラクター設定を守って遊べるようにしたい」というのが現状の『NGS』の方針です。1〜2クラスだけ育成するというプレイスタイルも問題ないですし,それを踏まえてどう楽しんでいただくかを考えています。
4Gamer:
 「M.A.R.S.」は,どのタイプが人気ですか。
濱崎氏:
 ガルムとハイドラが非常に人気ですね。ただ,極端にニズヘッグとスカイラが使われていないかというとそうではなく,好きなアクションやキャラクターに兵装がマッチしているといった理由で選べるぐらいの割合にはなっています。
4Gamer:
 クラスとは違って,「M.A.R.S.」の使用率が偏るのは想定通りだったのでしょうか。
濱崎氏:
 そうですね。ガルムは,「M.A.R.S.」で最初に触る兵装ということもあって,クセもなく使いやすいものを設計しましたし,ハイドラは遠距離かつ使いどころが非常にわかりやすいようにしてあります。
 この2つの組み合わせは遠近両方に対応できますし,それを気に入ってくれたプレイヤーさんはそのまま使い続けることがあると思っていました。
4Gamer:
 スカイラはテクニカルすぎて,初めて触ったとき「これ開発した人,変態だな……」って思いました(笑)。でもスカイラが好きな人は,スカイラがダントツで好きでしょうね。

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濱崎氏:
 そうなんです(笑)。各兵装ともに「こういうアクションが欲しかったんだよ」というプレイヤーさんに刺さるようなものにはなっていると思うので,それでいいかと。
 使いやすさの面ではガルムとハイドラは難しいものの,ニズヘッグやスカイラを選んでいただいても,戦えるバランスになっているので,好きなもので楽しんでいただければと思っています。
4Gamer:
 ロードマップに入っていませんが,キャラクタークリエイト関連のお話も伺えればと思います。
 昨年から「アニマティカ」や「アニマティクス」の顔バリエーションが追加されましたが,今後新しい顔バリエーションを追加する予定はありますか。

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濱崎氏:
 もちろん出していきます。好評だったアップデートのところでも挙げさせていただきましたが,キャラクタークリエイトで熱心に遊んでくれているプレイヤーさんは多いので,定期的に新しい顔バリエーションやカスタマイズの拡張は行っていく予定です。こちらは,続報を出せるタイミングで,詳細をお伝えできればと思います。
4Gamer:
 アニメ風のキャラクターが作れる顔バリエーションが追加されたことで,トゥーン表示にするプレイヤーが増えたりはしましたか。

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濱崎氏:
 ここが面白くて,アニメ風の顔バリエーションを配信しても,意外と数字は変わってないんですよ。元々の“非トゥーン表示”のほうがSSが撮りやすいとか,加工がしやすいみたいなところもあるので,現状の比率はほぼ半々です。
4Gamer:
 シティ内のキャラクターを見ていても,半々という印象は確かにありますね。「アニマティカフェイス」が配信されたときは「アニマだし,トゥーン表示用なのかな」と思っていたんですが,「非トゥーンでもめっちゃいいじゃん!」と驚きました(笑)。
濱崎氏:
 非トゥーンでも可愛く・カッコよく作れるので,皆さんの好みに合わせて,切り替えて遊んでいただければと思います。

来年以降に新しい体験が楽しめるアップデートの予定も

4Gamer:
 ショートエピソードの追加が多めに予定されていますが,今後まとまった大きな話というのは出てくるのでしょうか。
濱崎氏:
 「オルタレルム」に絡んだ,新しい敵とのストーリーを計画しています。少しお時間はいただきますが,前回のヴァエル編のように,大きなまとまりでお話を楽しんでいただけると思います。
4Gamer:
 「PSO2」のように,大きなアップデートをドンと入れるようなことは,今後の「NGS」ではないのでしょうか。
濱崎氏:
 現在は,大きなアップデートよりもコンスタントに遊べるものや楽しい要素を安定して配信できることを重視して,配信・運営の計画を立てています。
 ただ新アクションや,ダーク・ファルスのような大型ボスとの戦闘,新フィールドの追加など,プレイヤーの皆さんが欲しいと思うような比較的大きめのアップデートは要所で入れられるようにしていて,通して見たときのボリューム感はキープできるように計画を立てています。
 あとは,新しい試みも始めていて,来年以降に新しい体験ができるようなアップデートの準備を進めている途中です。
4Gamer:
 「NGS」は来年で5周年ですし,節目で何かが来ると期待しています。
濱崎氏:
 来年の「超・PSO2の日」(2月開催)を皮切りに,1年通して盛り上がれるような計画をしているところです。まだ構想段階ですが,次にロードマップを公開するときにはもう少し詳しいお話ができるはずなので,期待していただければと思います。
4Gamer:
 「PSO2es」についてちょっとお話を伺いたいのですが,2月に「NGS」との連動機能が追加されましたよね。代わりのアプリが出るみたいな話もちょっとありましたが,今後の方向性はどのようなものになっているのでしょうか。
濱崎氏:
 「PSO2es」は多くの方に遊んでいただいているので,代わりのアプリではなく,引き続き「PSO2es」を盛り上げていく方向で考えています。
4Gamer:
 「NGS」の緊急予告や,マイショップ売上通知などが受け取れるようになったのはすごくありがたいんですが,マイショップを見たり,購入できたりするようにはならないのでしょうか……。
濱崎氏:
 機能拡張は大変だと思うので,すぐには難しいですが,要望は伝えておきます(笑)。
4Gamer:
 ありがとうございます(笑)。では最後に,5周年に向けて,「NGS」で遊んでいるアークスたちにメッセージをお願いします。

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濱崎氏:
 皆さんのおかげで,「NGS」は無事4周年を迎えることができました。昨年に行ったオフラインイベントなど,ゲーム内外含めて,新しい取り組みでプレイヤーの皆さんに楽しんでいただけるような配信を行っていきたいと考えています。
 今年は「PSO」が25周年という節目なので,年末に向けていろいろな準備を行っていますし,こちらも楽しみにお待ちいただければと思います。
 さらに,来年は「NGS」の5周年,さらに次の年は「PSO2」の15周年というところにもなりますので,そこに向けて引き続き「NGS」を盛り上げていきますので,応援をよろしくお願いします。
4Gamer:
 本日はありがとうございました。

「PSO2 ニュージェネシス ver.2」公式サイト



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🧠 編集部の感想:
「PSO2 ニュージェネシス」の4周年を迎え、さまざまな新要素や挑戦があったことが印象的です。特に、新フィールドやアクションシステムの追加は、プレイヤーの楽しみを拡げる良い取り組みだと感じました。また、イベントを通じたプレイヤーとの交流が深まったことも、運営の努力を感じさせます。今後の展開にも期待が高まります。

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