もしも、あなたが「ビールは喉ごし」と思っているなら、ちょっとその先を体験してみてほしい。東京・渋谷の中心地にあるレストラン「Cucina Diesel Farm」でいま、一風変わったビール体験を求めて訪れる人が増えている。
グラスに“香り”を吹きかける
「プロフューモ」という飲み方
その体験の名は「プロフューモ(Profumo)」──イタリア語で「香り」や「香水」を意味する言葉だが、驚くことにこれが、“香りを飲む”ビールの新しい楽しみ方。革新的な体験を提案するのは、プレミアムイタリアンビール「ペローニ(PERONI)」のペローニ ナストロアズーロだ。
ファッションブランド「DIESEL(ディーゼル)」が運営するレストランとのコラボで開催中のイベント「THE HOUSE OF PERONI EXPERIENCE」にて、日本初となる“飲む香水”とも言える体験が展開されている。
ペローニ ナストロアズーロを注文すると、オリジナルグラスに入ったビールがテーブルに運ばれてくる。すると、スタッフが目の前でシトラスの香りのフレグランスをシュッとグラスにひと吹き。
グラスに香りをまとうプロヒューモ。グラスから立ちのぼる香りが味覚を刺激し、ペローニの軽快で洗練された味わいをさらに引き立てるのだから驚かされる。そうして、香りと味わいは一体となり、“イタリア”を感じる香気が、深い余韻となって広がっていく……。
このプロフューモは、嗅覚と味覚を同時に刺激することで、ビールという枠を超えた没入型の体験を生み出している。なんでも、世界中でこのスタイルをレストランで提供するのは日本が初だそう。それだけでも、一杯の価値はグッと上がるというもの。
©アサヒビール株式会社
なぜ今、「香るビール」なのか?
そもそもペローニがこの仕掛けを生んだ背景には、「ただのビール」ではないという強い自負があるようだ。ペローニ ナストロアズーロは1963年、ローマの暑い夏にぴったりの“飲みやすくて上質なビール”として誕生。以降、世界中にイタリアン・スタイルの象徴として広がり、今や70ヵ国以上で親しまれるプレミアムブランドへと成長している。
アサヒビールのグローバルビアブランド室長、ニコラス・ラークワージー氏は、「ペローニは味わいだけでなく、イタリアの洗練された美意識そのもの」と語る。プロフューモは、そんなペローニの哲学を体現した飲用スタイルであり、「香り」という非言語のメディアを使って、ビールの記憶を深く心に刻む装置でもあるのではないだろうか。
香りを加えることで「飲む」という行為をより深く、感覚的に記憶させる──。近年注目されている没入型体験(イマーシブ・エクスペリエンス)を体現したスタイルには、より強く記憶に残る体験を演出する狙いもあるはず。
若者のお酒離れが叫ばれて久しいなか、「ストーリーのある飲み方」や「写真に映える仕掛け」は、Z世代をはじめとする若年層への最適解かもしれない。
「和牛のコートレッタ with ペローニスペシャルソース」+「ペローニ(ドラフトビール)1杯付き」2800円©アサヒビール株式会社
渋谷で味わう
イタリアの「風」と「感性」
2025年5月15日から6月15日までの同イベントは、ビールに対する先入観を良い意味で壊してくれる。飲みやすさ、デザイン性、そして香り──すべてに意味があるペローニの一杯は、味わうというより、「体験するビール」という表現がふさわしい。
人は香りを記憶と結びつけやすい生き物だと言われている。ならば、ビールに香りを加えることは、ただの風味付けではなく、“記憶に残る一杯”をつくる行為でもあるはず。それは、一瞬でイタリアにワープするような不思議な感覚。日常にちょっとした旅を求めている人には、ぜひ足を運んでほしい。
『THE HOUSE OF PERONI EXPERIENCE』
【期間】2025年5月15日〜6月15日
【会場】Cucina Diesel Farm(東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti 1F)
【営業時間】11:30〜23:00(L.O.:フード22:00/ドリンク22:30)
【定休日】不定休
【メニュー例】「和牛のコートレッタ with ペローニスペシャルソース」+ペローニ(1杯) 2,800円
Top image: © アサヒビール株式会社
🧠 編集部の感想:
この「香りを飲む」という新しいビール体験は、とても興味深いです。嗅覚と味覚を組み合わせることで、飲み方が戦略的に進化していると感じました。また、若者のビール離れに対する新たなアプローチとして、ストーリー性や体験価値が増しているのも魅力的ですね。
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