オーストラリアの消費者物価指数(CPI)が示す基調インフレが1-3月期に予想を上回る加速となり、ハイペースでの利下げ期待が弱まり、豪ドルが上昇した。
豪統計局が30日発表した1-3月CPIトリム平均(変動の激しい項目を除く)の前期比上昇率は0.7%。予想の0.6%と2024年10-12月期の0.5%を上回った。前年同期比では2.9%上昇。予想は2.8%上昇だった。

オーストラリア準備銀行(中央銀行)は、総合インフレ率には政府の補助金などの影響が及んでいるとして、経済全体の物価圧力をより正確に捉える目的で基調インフレに注目している。
前年同期比のCPIトリム平均上昇率が3年ぶりに豪中銀のインフレ率目標(2-3%)の範囲内に収まったものの、インフレ克服を宣言するには時期尚早との豪中銀の慎重姿勢を裏付ける結果となった。
発表を受け、豪ドルは値上がり。金融政策に敏感な豪国債3年物利回りも上昇した。市場ではトレーダーが見込む年内の利下げ回数織り込みが若干後退した。
原題:Australia’s Core Inflation Surprisingly Quickens, Currency Gains (抜粋)
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