オーストラリア準備銀行(中央銀行)は20日の金融政策決定会合で、今年2回目の利下げに踏み切る見通しだ。物価上昇圧力は和らぎ、米中貿易摩擦もいったん沈静化している。ただ、いずれのリスクも残っており、今後の政策運営には慎重姿勢を維持するとみられる。
エコノミストや市場関係者は豪中銀が、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートを0.25ポイント引き下げ2年ぶり低水準の3.85%にすると見込む。一方、金利発表から1時間後の会見でブロック総裁が一段の緩和を示唆することには後ろ向きだろうと予想した。
スタンダード・チャータードのストラテジスト、ニコラス・チア氏(シンガポール在勤)は、最近の予想を上回る物価・雇用統計発表と関税を巡る米中の90日間休戦に言及。「5月の会合でタカ派的利下げの可能性は高まった。利下げ休止はテールリスクとしてある」と述べた。
豪中銀は四半期ごとの経済予測も発表する予定で、インフレ率と国内総生産(GDP)、雇用伸び率の下方修正が予想されている。米金融当局のようなドットプロットや将来の金利見通しは公表せず、市場の金利動向を経済見通しの参考指標として活用している。
原題:RBA Poised for ‘Hawkish Cut’ as US-China Reprieve Boosts Outlook(抜粋)
🧠 編集部の感想:
オーストラリア準備銀行が利下げを決める見通しは、物価圧力の緩和を反映していますが、米中貿易のリスクもまだ残っています。慎重な姿勢は、将来的な政策運営において重要です。経済予測の下方修正が予想される中で、金融政策の柔軟性が求められるでしょう。
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