米百貨店コールズは1日、アシュリー・ブキャナン最高経営責任者(CEO)を解任したと発表した。取締役会によれば、ブキャナン氏はプライベートで関係のあった個人との数百万ドル規模の取引を「極めて異例な条件」で行うよう同社に指示していた。
同社は後任のCEO選定に着手した。ブキャナン氏は今年1月にコールズのCEOに就任したばかり。以前は米小売り企業マイケルズのトップだった。発表文によると、マイケル・ベンダー会長が暫定CEOを務める。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは1日、事情に詳しい関係者を匿名で引用し、ブキャナン氏のビジネス相手は恋愛関係にあったチャンドラ・ホルト氏だと報じた。同紙によれば、ホルト氏はコンサルタントであり、ビタミン入りのコーヒーを販売するインクレディブリューの創設者だ。
ブキャナン氏についてコールズにコメントを求めたが、まだ返答は得られていない。
コールズ取締役会は第三者による調査結果に基づきブキャナン氏の解任を決定した。調査では、ブキャナン氏が「個人的な関係にあった相手の設立したベンダー企業を優遇し、この企業と極めて異例の条件で取引を行うよう指示していた」ことが判明した。
さらにこの相手がコンサルティングチームの一員として参加する数百万ドル規模のコンサルティング契約を結ぶよう、ブキャナン氏は同社に迫っていたとことも明らかになった。
いずれのケースも、同社の倫理規定で求められているにもかかわらず、ブキャナン氏はこの個人的な関係について開示していなかった。
コールズはブキャナン氏の解任は会社の業績とは無関係であり、他の従業員は関与していないと説明。ブキャナン氏は契約時のボーナスから250万ドル(約3億6300万円)を返還するよう求められている。
原題:Kohl’s Fires CEO After Probe Found Personal Ties to Vendor (1)(抜粋)
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