トランプ米大統領が仕掛ける貿易戦争は、今年と来年の経済成長に打撃を与えるとエコノミストはみている。関税の影響で物価が上昇し、消費支出が抑制されるというのが主な理由。

  ブルームバーグによる最新のエコノミスト調査では、米経済成長率は2025年に1.4%、26年に1.5%との予想が示された。前回調査(25年が2%、26年が1.9%)からは下方修正となる。エコノミストが見込む今後12カ月のリセッション(景気後退)確率は中央値で45%と、3月時点の30%から上昇した。

  トランプ氏が中国に145%、その他の多くの国にも最低10%の関税を課すと決定したことで、多くのエコノミストが急激な景気減速を警告しており、年内のリセッション入りを予想する声もある。その背景には、国内総生産(GDP)の約3分の2を占める個人消費の予想が大幅下方修正されたことがある。

関連記事:米景気後退リスクなお高水準、エコノミストが警鐘-関税方針転換後も

  ドイチェ・バンク・セキュリティーズの米国担当シニアエコノミスト、ブレット・ライアン氏は「より力強い成長のためには、貿易戦争の早期解決と米国の政策決定に対する信頼の回復が必要だ」と述べた。

  トランプ政権は関税の一部について90日間の一時停止措置を取っているが、ブルームバーグ・エコノミクスによると、現在の実質的な関税率は約23%と1世紀ぶりの高水準。これが消費者と企業の信頼感に打撃を与えている。

   国際通貨基金(IMF)は先に、今年と来年の世界経済成長見通しを大幅に下方修正。トランプ氏の関税措置が世界的な貿易戦争を引き起こすため、見通しはさらに悪化する恐れがあると警告した。

フラッグシティパートナーズ海外不動産投資セミナー 【DMM FX】入金

Source link