金曜日, 5月 23, 2025
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米保険ユナイテッドヘルスの急落-警鐘鳴らしていた1人のアナリスト – Bloomberg


投資調査会社CFRAのペイジ・マイヤー氏は2月、米医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループに「売り」の投資判断を下した。同社に対して悲観的な見方を示したのは、ブルームバーグが継続調査するアナリスト30人の中で当時、マイヤー氏ただ1人だった。

  マイヤー氏の目標株価は、ユナイテッドヘルス株がその時点の水準から22%下落するとの見方を含意していた。強気な見方が圧倒的多数を占める中、規制を巡る不透明感や高騰する医療費に関する同氏の警告は、過剰な懸念のように受け止められていた。

CFRAのペイジ・マイヤー氏

Source: CFRA

  ユナイテッドヘルスは昨年起きた幹部殺害の影響からなお回復途上にあり、コスト上昇にも直面している。しかし、ウォール街では同社を保険業界の指標となる企業で、安全で堅い投資先だとみる向きが多かった。

  マイヤー氏の予測は当たった。ユナイテッドヘルス株は同氏が投資判断を引き下げてから5月20日の取引終了時までに、およそ36%下落。株価は同氏の予想以上に下げたことになる。

  この間に喪失した時価総額は1700億ドル(約24兆4000億円)余り。S&P500種株価指数を構成する企業の中で、同期間の下落率が最も大きい銘柄となった。

  ユナイテッドヘルスは通期の業績見通しを撤回したほか、最高経営責任者(CEO)を突然交代させた。メディケア(高齢者・障害者向け医療保険制度)に関連する不正行為の疑いで刑事捜査を受けているとの報道もある。

  「その判断を下す勇気が自分にあったことを幸運だと感じている」。マイヤー氏はインタビューでそう述べ、「多数派に反する立場を取るのは決して容易ではない」と付け加えた。

  後に続く金融機関も現れた。HSBCはユナイテッドヘルス株への投資判断を「売り相当」に引き下げた。ブルームバーグが調査対象とするアナリストの中で悲観的な見方を示したのは2社目だ。

  だが、なお多くのアナリストがユナイテッドヘルスに強気の見通しを示している。これには、同社のファンダメンタルズとほとんど無関係の要因もあると、複数の市場関係者は指摘する。

  ウォール街で40年近く過ごしてきたウェイブ・キャピタル・マネジメントのチーフストラテジスト、リース・ウィリアムズ氏は、アナリストの間には、企業との関係を損ねて経営陣との面会の機会が減ることを懸念し、過度に批判的な見解を控える傾向があると指摘する。



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🧠 編集部の感想:
ユナイテッドヘルスの株価急落は、ペイジ・マイヤー氏の早期警告が的中した結果として、アナリストの信頼性や市場の過熱感を浮き彫りにしています。特に、他のアナリストが楽観的な見方を続ける中で、独自の見解を持ったことに対するリスクと報酬は大きかったのではないでしょうか。金融業界の圧力による評価の不均衡も気になる点です。

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