金曜日, 5月 23, 2025
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米アマゾン、「AIが商品について語る」新機能をアプリに追加


 オンラインショッピングでは、希望通りの物を探して商品ページを見て回るうちに、短時間で疲れてしまうことがある。しかし米Amazonは現在、購入候補を見極める手助けとなる新機能をテストしている。ユーザーに必要なのは聞くことだけだ。

 同社は「Amazon Shopping」アプリのユーザーに向け、「AIのショッピング専門家」が商品の詳細、カスタマーレビュー、ウェブ上の情報を分析して作成した短い音声サマリーを提供する機能を試験運用している。「この機能は商品の調査を楽しく便利にする。親しい友人が購入候補について語り、買い物を楽にしてくれるようなものだ」と、検索・会話型ショッピング担当バイスプレジデントのRajiv Mehta氏は米国時間5月21日の発表で述べた。

 Amazonはまず米国の一部ユーザーを対象に、限られた商品でこの「Hear the highlights」機能を提供し、今後数カ月で対象を広げる計画だ。

AIによるショッピング支援の利点と欠点

 SmartTech Researchの最高経営責任者(CEO)兼主席アナリストであるMark Vena氏は、オンラインショッピングにおけるAIの可能性は幅広いと語る。

 「AIは行動や気分、さらには天候や場所といったリアルタイムの文脈に基づいて製品を推奨し、顧客体験全体をパーソナライズできる。AIが賢くなるにつれ、顧客が検索する前にニーズを先回りして把握するリアルタイムの『ショッピングコンシェルジュ』へと進化するだろう」と同氏は述べた。

 米CNETでセール情報を担当するAdam Oram記者はAmazonの新しい音声サマリー機能について、消費者に有益であることを示す必要があると指摘する。

 「Amazonの商品ページには膨大な情報があり、必要な内容を見極めるのは難しい場合があるので、この機能が役立つ可能性はある。ただし、カスタマーレビューを取り込む点には注意が必要だ。レビューは過去に操作された例があるし、大規模に展開された場合、大規模言語モデルがハルシネーションを起こして不正確な情報を提示するリスクもある。購入判断においてこれは避けたい事態だ」と同氏は述べた。

 生成AIツールについて常に言えることだが、結果を鵜呑みにせず裏取りすることは不可欠だ。

 少なくとも短期的には、消費者の懐疑心がAIを活用したEコマースツールの障害になる可能性がある。商品体験ソリューション企業Akeneoが委託した最近の調査によると、「自分の興味や嗜好に基づいた正確な商品提案をAIによる推奨やチャットボットがすること」に一定の信頼を置いている消費者は45%しかいないという。また、AIチャットボットを利用した買い物客のうち、サポートに満足したと答えたのは38%にとどまった。

 SmartTech ResearchのVena氏は、EコマースにおけるAIの利点と欠点を説明する。プラス面としては、AIが体験をより高速かつパーソナライズされたものにし、適切なタイミングでサポートを提供できる点がある。一方で、行動や嗜好を追跡するため「侵襲的」だと感じられることや、「偏った、あるいは過度に説得的な推薦」によって、本当に自分に合った商品よりも小売事業者の利益を優先した商品に誘導されるリスクがあると指摘している。

Amazonの発表

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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🧠 編集部の感想:
この新機能は、オンラインショッピングの利便性を大きく向上させる可能性があります。音声サマリーを通じて、消費者は短時間で必要な情報を得られるため、購入判断がしやすくなります。しかし、カスタマーレビューの信頼性やAIの誤情報のリスクには注意が必要で、利用者が慎重になることも理解できます。

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