パナソニックは、エアコンのエオリア アプリに接続したユーザーの利用データをもとに、今春(4月1日~5月18日)の冷房利用状況を分析した。あわせて、冷房本格化前の節電手段として「送風運転」の活用を、パナソニックのエアーマイスター・福田風子さんが紹介している。
5月17日・18日の週末は全国的に真夏日が観測され、エアコン冷房の利用が急増。5月18日には、全国平均で冷房稼働率が24.4%に達し、今季初の20%超えとなった。都道府県別の累計利用率では、九州・沖縄地方が最も高く、続いて関東・四国地方でも高い傾向がみられた。例年よりも冷房の利用開始が早い年となっている。
一方で、電気代の高騰を受け、節電意識の高まりも顕著になっている。実施した調査では、「電気料金値上げの負担を感じる」と回答した人は87%にのぼり、「今年の夏は冷房を我慢したい」と答えた人は49%に達した。
節電手段の1つとして、同社は冷房よりも消費電力が小さい「送風運転」を勧める。送風運転は体感温度を下げるのに有効とされ、室温が28℃未満であれば送風運転のみで快適に過ごせる場合もあるため、活用することで冷房よりも電気代を大幅に抑えることができる。1時間あたりの電気代は約0.4円とされる。
しかしながら、送風運転を「まったく使わない」「ほとんど使わない」と答えた人は73%にのぼり、活用されていない実態も浮かび上がった。送風と冷房の電気代の違いについても、42%が誤って認識している結果となっている。
パナソニック エアーマイスターの福田風子さんは、風速が1m/秒上がると体感温度が約1~2℃下がるとし、送風運転による気流の工夫が初夏の節電に有効であると説明する。また、風量を上げて設定温度を1℃高めるだけでも冷房時の消費電力を約13%削減できるとしている。
なお、送風機能の有無はエアコン機種によって異なるため、家庭内のエアコン仕様を事前に確認することも重要だという。
同社は、本格的な夏が来るまでは送風機能などを活用し、冷房時には風量を調節することで電気代を抑えながら快適に過ごせるとし、室温が28℃を超えるような場合には積極的に冷房運転に切り替えるよう呼びかけている。
🧠 編集部の感想:
最近のエアコン利用状況に関する分析結果は、節電意識が高まる中での冷房利用の慎重さを示していますね。送風運転による体感温度の低下が期待できるのは、電気代を抑えつつ快適さを保つ賢い選択だと思います。家庭でのエアコンの使い方を見直すことが、環境にも家計にも優しい結果をもたらすでしょう。
Views: 2