異彩を放ったPS向けソフト「エイブ・ア・ゴーゴー」，主人公のエイブがアクションフィギュアになって帰ってくる

　初代PlayStationの中期に異彩を放った「エイブ・ア・ゴーゴー」の主人公「エイブ」の公式アクションフィギュアを制作・販売するクラウドファンディングキャンペーンがKickstarterでスタートし，開始からわずか1時間で1万4000ポンド（約267万円）の目標を達成した。商品の発送は，2025年10月が予定されている。

Kickstarter「ABE: Officially Licensed 5-Inch Articulated Action Figure」キャンペーンページ

　「エイブ・ア・ゴーゴー」は1997年に発売されたゲームで，仲間たちを解放するために主人公が奮闘するという横スクロールアクションだ。「Oddworld: Abe’s Oddysee」（奇妙な世界：エイブの冒険）という英語タイトルのとおり，世界観は奇妙で，濃いキャラクターが多数登場し，ビジュアル的にもインパクトが大きかった。現在でも根強いファンが少なくない。
　日本ではあまり人気が出なかったものの，シリーズは今も継続しており，2023年には「オッドワールド：ソウルストーム・オッド・エディション」がNintendo Switch向けにリリースされている。

オッドワールド：ソウルストーム・オッド・エディション

　「エイブ・ア・ゴーゴー」はプロモーションも印象的だった。発売元はゲームバンクで，同社はソフトバンクグループがMicrosoftと共にWindows 95の普及を支援するために作った会社だ。
　総合プロデュースを務めたのは秋元 康氏で，秋元氏がプロデュースする4人組のユニット「B/V」が歌うテーマ曲「Hello Hello 〜ABEのテーマ〜」に乗って，エイブが女子高生と躍るテレビコマーシャルを見て度肝を抜かれた人も多いだろう。
　制作が決まったアクションフィギュアのサイズは5インチ（約13cm）で，「棚で埃をかぶるスタティック（静的）なコレクションではなく，あなたが愛した，生命力に満ちて，アクションや冒険の準備が整ったエイブ」だという。首，腰，両腕，両肘，太もも，膝など合計10か所が可動し，さまざまなポージングが可能。塗装もしっかりされており，作中のイメージを再現している。
　パッケージには1997年当時の広告やゲームのジャケットに使われた絵素材が使用されており，当時の思い出に浸ることもできそうだ。

　38ドル（約5400円）のプレッジ（支援）で，フィギュア1体が手に入るほか，Tシャツやペンダント，ゲームに登場する「スクラブ」と「パラマイト」をデザインしたブレスレット，バッジ，オリジナルコイン，ステッカーなど，さまざまなリワードが用意されている。
　フィギュアの制作・販売を手がけるのは，イギリスを拠点にダイスやコイン，キャンドルなどのゲーム用品を扱うGAMETEEで，通販サイトの発送先には「Japan」の項目もあるため，日本への発送にも対応する模様だ。

　GAMETEEは今回のアクションフィギュアを，「Oddworldへのラブレター」と位置付けており，「将来，もっと多くのことが実現するかもしれません」とコメントしているので，「エイブ・ア・ゴーゴー」のファンは期待したい。
　なお，GAMETEEのECサイトでは，「Oddworld SoulStorm（オッドワールド：ソウルストーム・オッド・エディション）」のTシャツや，エイブたちマドカン族を搾取する栄養食品工場「Rupture Farms（ラプチャーファーム）」をモチーフにしたTシャツの販売も行われている。

GAMETEE公式サイト