🧠 概要:
概要
この記事は、ウクレレ奏者が釜山公演から帰った後、田んぼの畦を作る過程や農業を通じての思考を綴ったものです。彼は日常の農作業を通じて得た経験や、音楽活動との関連、現代の経済問題への考察を述べています。他者との関係や自給自足の重要性にも触れ、複雑な気持ちを表現しています。
要約(箇条書き)
- 釜山公演から帰って1週間、田んぼの畦作りに専念。
- 田んぼは5年目で、経験値が少しは増えた。
- 農作業の価値や自分の位置づけに疑問を感じる。
- お米の値段上昇を受け、「お米作りが良かった」という家族の言葉に複雑な気持ちになる。
- 農業法人を設立した友人たちと一緒に活動し、COVID-19や経済状況の影響を受ける。
- 地元の繁忙期に音楽活動が未評価であることに悩む。
- 手作業を大切にし、機械の利便性を感じる。
- 自作の米では市場での収益が困難な現実を認識。
- 自給自足と分かち合いの重要性を語る。
- 農業の未来と自身の位置に対して心配を持つ。
- 自分の音楽活動を継続する意図を強く持つ。
- 農作業を続けながら、自然とのつながりや他者との関係を考える。
他の作業、人生のどんな時にこの経験が生かされるのかは
全くわかりません。
これが尊い作業なのか、卑しい作業なのか。役に立つのか、立たないのか。勝ちなのか、負けなのか。
価値があるのか、無価値なのか。
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このお米が倍の値段に膨れ上がり、さらに手に入らない日本の現実を目の当たりにして、
「お米作ってて良かったね」
そんな家族との会話には
少々卑屈な笑みが浮かびます。
決して対岸の火事ではないことを
ヒシヒシと感じるからです。
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今、そう、丁度5年前に縁あって、隣の集落で耕作放棄地を借り受けて、農業法人を立ち上げ、活動している友人たちの
仲間に入れてもらいました。
消費税10%、そしてコロナ禍、いやそもそも必要とされる仕事が出来なかったせいか、音楽活動はデフレのブラックホールに
吸い込まれようとしていました。
だから、丁度よかった。
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都会に身を置き、ローカルに全国各地を巡って、小さなカフェやら、場を作ってもらいながらウクレレ弾いたり、タイコ叩いて
詩を唄ってました。
ちょうどよい季節に田舎の方へツアーに行くと、お客さんがいなくて、「ごめんね。今、繁忙期だから」
と、謝られました。
その1週間後の有名人のライブとかはたくさん人集まるんだろうな・・・
なんて、肚の奥で思ってたけどね。
繁忙期ならば仕方がない。みなさん、とても必要なことをされているのに、僕は何なんだ!腹の足しにもならない音楽やって、さらに誰にも聴いてもらえないなんて、
何の価値もないことをしてる・・・。
そんなことを
ずっと思っていた。
でも、その社会的な無価値を大切にしてしまってる僕・・・
「業ごうやれ業やれ」
と、山頭火のおばあちゃんが言っていたらしい
言葉を思い出す。
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そんな経緯があったからこそ、今、田んぼで家族4人が賄えるくらいのお米を作って暮らせているのは、誇らしさと、
悔しさが混じり合っているのです。
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お米を作っていても、
市場に出すほどは作っていない。
法人の他のメンバーは戦車のような大きなトラクターを駆使して、無肥料、無農薬。自然の恵みだけで採れる米の価値を提示して、市場に供給すべく(もっとみんなおっとりしてるけどね)
日々、励んでいる。
僕が請け負っている圃場3枚はトラクターでやるには小さいし、カタチが四角くなくて
やりにくい。
だから、僕が喜んで作るのは
有り難いらしい。
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一方、車で10分ほど行った別の集落にも、親しい付き合いの
移住仲間がいる。
彼らは、エンジン系の農機具を一切使わずに、昔ながらの作業での稲作に
僕と同じ5年前から挑戦している。
大豊作だったり、猪に潰されたり、
台風に倒されたり。
様々なトライ&エラーを繰り返し、僕より多分、多くの学びを得ながら
経験を繰り返しているように見える。
僕も時々、手伝いに行っている。
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僕は、僕のちょうどいい具合でやっている。体力や、時間的に
ギリギリで丁度良いくらい。
畦塗りは、体力的に、作業として一番キツいけど、これを機械に頼ってしまったら、なんか、誇らしさが縮小してしまいそうで、今年も畦塗り機を借りずに達成させた。
(それが今!)
一方、機械の凄さを実感する。産業革命がどれほどのインパクトだったことか・・・
容易に想像できる。
畦塗りは手作業だが、耕運機は法人から借りて
使わせてもらっている。
昭和51年製。
僕と同い年の鉄の塊だ。
除草作業は、チェーン除草とか、竹箒除草とか、色々教わったが、結局、這いつくばって、
手で田んぼを掻き回している。
その姿を見て、友人が「それって『宇宙除草』って呼ばれてるんだよ」
と教えてくれた。
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また話が膨らみ、回収できなくなってきた。
そうそう、お米が高かったり、
無かったりする今。
自分だけお米が採れても、外出すれば、何を買っても、
何を食っても高い。
安いものは質が悪い。
高くても質が悪い。
そりゃそうだ。何もかもが値上がりし、売るものだって、
コストがプッシュされただけの値上げ。
値上げが抑えられて、ラッキー!このお店安い。と思っていたら、そんな個人商店は
まもなく閉店された。
安くて、そこそこの質を期待できるのはどこかで誰かが買い叩かれた
大手企業のチェーン店くらいなもんだろう。
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去年は、数少ない音楽のライブの機会、
CDではなく、お米を売ったりしていた。
もちろん、CDよりも売れた。
1キロ1000円で売った。
その後、米の値段がどんどん上がっていたことを僕は知らず、年末の12月、千葉に帰省し、空き家を掃除し、米を買って自炊しようとディスカウントのドラッグストアへ行って
驚いた。
そして、売るつもりで持ってきたお米を、
1袋、自炊用として使った。
この自家製米を1000円で売って、2キロか3キロを2000だか3000円で
買う気にはなれなかった。
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今、それなりに日々、汗をかきながら、こだわりの無農薬でお米を作ってる農家として生計を立ててる友人から、「メールや電話でお米を買いたいと言ってくる人がいて、
一体いくらで売るべきかがわからない」と。
そりゃ、一般のドローンで広範囲に農薬散布して、楽に大量生産されたお米より、売るならもちろん高く売りたい。
普通のお米より高く売りたい。
でも、その普通のお米がバカ高くなって、それよりも高く売るのも、
なんか、気が引けるよね。
いくら高くしても、
買ってくれる人はいるだろう。
そんな、いくらでもお金を出せるような人に利用されるのは
いくら値段を上げても割に合わない感じがする。
それだったら、共に生きていると思える仲間と分かち合い、助け合い。また物々交換とか、貸し借りの関係ではなく、本当に、「共に生きている」と、
分かち合える社会で生きたい。
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最後に、お米が市場に無い今、「うちはお米作ってて良かったね」
とは笑っていられない現実。
それは、お米が自然に土から出来るからといって、出来るだけ手作業をしてるからといって、お金を使わずに生きているわけではない
という事実。
古い耕運機を大事に使わせてもらっているし、ガソリンも法人持ち、といっても誰かが出費する以上、
何らかの収入を得なくてはならない。
車に乗って、山の中腹にある圃場に行くし、様々な機械や人力の
エネルギーを使って、、事を為している。
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ならば、もっと農業が儲かるように!
と言う、政党の声も聞こえるが、そこはちょっと、慎重に、警戒して、聞き、
できれば声を上げたいと思う。
僕は農家ではない。
農業が儲かるようになれば、今、タダで借りている耕作放棄地が、このまま放棄されるとは
思い難い。
そして、今、僕がやっている農法では、この1反弱の大きさが限界で、
収穫量は、1家族が自給できる程度。
宝石を売るくらいの値段で売らないと
割に合わない。
自給を売り飛ばし、
市場で儲ける。
まるで日本みたいだ(笑)。
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期待と応援をしているれいわ新選組の山本太郎氏も「農業が一番儲かる仕事にしなきゃダメなんですよ」と、勢いに乗って言っていたが、この発言が失言なのか、真意と方向性を慎重に、警戒して見守らなければ。
と思った。
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いま、僕がこんな現状にいるのは
偶然でしかない。
違う現状にいる人は
たくさんいる。
もし、僕がミュージシャンとして何らかの成功体験と、居場所を確保していたら、今、多くの関係者が共に暮らす東京に居をかまえ、それなりのロハスな暮らしを理想としながらも、仕事の関係で東京近郊を離れられないでいる
かもしれない。
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ミュージシャンやクリエーターがどんどん失業し、大きなイベントを開催できるような「供給力」が無くなっている。
とも聞く。
どのような才能が秀でていたのかはわからないが、「成功」していた人達が
失脚しているのかなぁ・・・
多くの成功出来なかった人たちのルサンチマンが堪らないよう、「成功」の概念が消えてくれたら
と願う。
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ロシアが気になっている。
僕はロシアの著作
「アナスタシア」を愛読している。
そして、「ダーチャ」という
文化があることを知る。
「アナスタシア」シリーズで描かれる1ヘクタールの土地は、政府が無償で提供する「祖国」または「一族の土地」という概念です。この土地は、一族が代々永続的に所有し、相続税も発生しないことが特徴です。
「アナスタシア」シリーズにおける1ヘクタールの土地の概念:無償提供:
政府が1家族に1ヘクタール以上の土地を無償で提供します。
永続所有:
提供された土地は、一族が代々永続的に所有できます。
相続税免除:
土地の相続には、相続税が発生しません。
「祖国」または「一族の土地」:
土地を「祖国」または「一族の土地」として捉え、自然と一体となり、自給自足の生活を送るという考え方を提案しています。
自給自足:
土地を活用し、自然と共存した生活を送ることを推奨しています。
自立:
一族が自立し、地域社会に貢献する生活を目指します。
人間と自然の調和:
自然との調和を大切にし、自然の力を借りて生きていくことを提案しています。
霊的な視点:
自然とのつながり、宇宙との調和、そして神についての考え方を深く掘り下げています。
「アナスタシア」とは:ウラジーミル・メグレ氏が著した書籍シリーズで、多くの読者のライフスタイルを変えた世界的ベストセラーです。
1995年にシベリアの森でアナスタシアと出会った実業家ウラジーミル・メグレ氏が、その出会いから得たインスピレーションをもとに執筆されました。「アナスタシア」は、人間と自然、宇宙、そして神についての真実を語っており、読者に深い感動を与えています。
「アナスタシア・ジャパン」とは:アナスタシア書籍の普及や、アナスタシアをテーマにしたイベントなどを開催している団体です。
アナスタシアは宗教ではありません。アナスタシア・ジャパンは、宗教活動は行っていません。アナスタシアの教えを実践し、自然と調和した生活を送ることを推奨しています。
まとめ:
「アナスタシア」シリーズは、一家族に1ヘクタールの土地を無償提供し、永続的に所有し、相続税も免除されるという概念を提案しています。この土地は、「祖国」または「一族の土地」として捉え、自給自足の生活を送り、自然と調和し、地域社会に貢献する生き方として提案されています。大分県中津市のような自然豊かな地域で、「アナスタシア」の考え方を実践し、自然と一体となり、持続可能な社会の実現を目指すことができるでしょう。
Google検索 Search Labs | AI による概要
こんな文化が謳われる国「ロシア」。
最近の戦争も、語られていないことが
まだまだ多く隠されているように感じる。
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「どうするべきか」なんてことは何も提示できないが、ただ、日々思っていることを
書いていたら・・・4500文字か。
こんな長いをここまで読んでくれて
ありがとうございます。
ずっと言語化出来ず、
ひたすら農作業の日々でした。
今週末に田植えをして、千葉に帰り、
2つほど音楽活動させてもらい、
5日ほどで大分に戻ったら、芽吹いた雑草を蹴散らすためにまた田んぼに這いつくばる日々を
送る予定です。
釜山で「じゃ、本業は農家なんですね?」と聞かれ「いえ、違います。本業はミュージシャンでありたいと強く思っています」
と答えました。
こんな僕は週2回の約束を自分に課して、ツイキャスのライブ配信で演奏することを
決めてやっています。
もう2年を過ぎるか・・・
視聴者はいつもゼロが1〜2名程度だけど、河原や公園、心地よい場所で、心地好く演奏出来る場所を探し、お届けできることは常々、夢見ていたことが
出来ている!と実感しています。
大きなイベントを実現させる経済的困窮により供給能力が失われているみたいだけど、不景気のせいかどうかもよくわからない末端の音楽家が
音楽を辞めずに活動出来ている。
様々な因縁が絡み合って
今という時が流れている。
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今、黙々と河原でを書いていたら、おばあさんが目の前の木の前で立ち止まり、
何かをして、去って行った。
僕は気がついた。
「あれはきっと桑の実だ!」
摘んで帰ろうと思います。
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