日曜日, 5月 25, 2025
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産業ソーシャルワークの実践例 │未経験の事務職に転職したAさん編株式会社ソーシャルワーク福岡

🧠 概要:
この記事では、産業ソーシャルワークの実践例として、事務職に未経験から転職したAさんの状況を具体的に取り上げています。Aさんは新しい職場での業務量に圧倒され、ストレスを感じる中でのサポートの仕方が紹介されています。

### 概要
– Aさんはアパレル業界から事務職への転職を試みるが、パソコン作業が苦手で業務量に悩む。
– 産業ソーシャルワーカーが介入し、Aさんの気持ちを理解しながら問題解決に向けたサポートを行う。

### 要約の箇条書き
– Aさんはアパレル業界で15年の経験があるが、立ち仕事が疲れたため事務職に転職。
– しかし、パソコン作業や業務量に対する不安が強く、職場の雰囲気が悪化。
– 産業ソーシャルワーカーがAさんへのアセスメントを行い、彼の気持ちや経験を把握。
– Aさんの業務内容に合わせて、スモールステップでのスケジューリングや、チーム内のコミュニケーション改善を提案。
– OJT制度を利用し、先輩社員からの指導を受けることで業務に慣れていく。
– 問題解決に向けて、Aさんの強みを活かした業務体制の見直しが行われる。
– 最終的に、Aさんは職場での役割を見つけ、周囲とのコミュニケーションも改善されている。

この記事は、産業ソーシャルワークが職場の健康を維持し、従業員の支援を行う重要性を示しています。

産業ソーシャルワークの実践例 │未経験の事務職に転職したAさん編株式会社ソーシャルワーク福岡

株式会社ソーシャルワーク福岡

2025年5月25日 07:22

こんにちは!産業ソーシャルワーカーの平山です。
夏の気配を感じる陽気に、半袖を着ることが多くなりましたね。

さて、今回は産業ソーシャルワークがどのような流れを踏まえて行っているか、より具体的にその実践例をご紹介します。
※ 実践例は、個人情報保護の観点から、実際の事例を参考に編集した架空の内容になっています。

未経験の事務職に転職したAさん

【インテーク(受理)】

2ヶ月前に入社したAさんの対応に困っています。事務職が未経験ということは聞いていますが、社会人経験も長いので、ある程度は即戦力になってくれると期待していました。ところが、事務作業は一から教えなければいけないし、パソコンもかなり苦手なようで、Aさんのフォローで周囲の仕事量は増えている状況です。それなのに、Aさんは「新人にさせる業務量ではない」と逆なでするようなことを言うので、周囲から次第に不満の声があがっています。Aさん自身も次第に元気がなくなっているように見えます。
このままでは誰かが体を壊してしまうし、職場の雰囲気も良くないのでなんとかしたいと思っているんですが・・・・・

【アセスメント(事前評価)】

・周囲からの聞き取り(上記インテーク参照)
・Aさんに話を聞く

上司の方がAさんに産業ソーシャルワーカーとの面談を勧めていただき、ご本人から話を聞くことができました。

Aさんは、これまでアパレル業界で15年間販売員をしていたそうです。しかし、立ち仕事が辛くなってきたことから、未経験でしたがデスクワークが多い事務職を希望し、転職に至りました。

「みなさん良い方なので働きやすいです。だけど、新人に任せる業務量ではないと思います。誰もこんな業務量はこなせないですよ!」と話されていました。

業務量が多いと感じた時の気持ちを聞いていくうちに、「自分ができないから、みなさんに迷惑をかけていると思う」とポツリ。その気持ちを受け止め、どう感じたかを尋ねていくと、「本当は仕事ができるようになりたいけど、要らない人間だと思われることが辛いんです・・・」と心の内を明かしてくれました。

実は、面接のときに、パソコンが苦手と伝えていたところ、「入ってから教えるから大丈夫」との返答であったため、安心して入社することにしたそうです。

ところが、実際に入社してみると業界用語や社内ルールなど覚えることばかり。パソコン作業も含め、思うように仕事を覚えることができませんでした。そこで、毎日自宅に帰ってパソコン作業を復習していたようです。Aさんの元気のない様子は、睡眠不足も起因していました。

【プランニング(計画)】

‐Aさんの目標設定を考える

・Aさんの能力と業務内容、業務量が見合っているか確認する。・スモールステップで担当業務を増やすスケジューリングを組む。(周囲に対して、業務過多の現状とゴールを見せる意味もある)

・Aさんと周囲のコミュニケーションを取り合い、気持ちの行き違いを予防する。

【インターベンション(援助的介入)】

産業ソーシャルワーカーから、OJT制度の活用を提案しました。社内で話し合い、Aさんの指導を入社5年目の先輩社員にお願いしたそうです。そして、Aさん、先輩社員、その他社員、上司の方でチームメンバーの業務内容と量、各々の得意・不得意を洗い出すことにしました。チームの話し合いには、産業ソーシャルワーカーがファシリテーターとして参加しました。

【モニタリング(観察・評価)】

OJT制度、チームでの話し合いにより、Aさんの業務内容には苦手なパソコン作業が集中していたことが分かりました。一方、長年接客業をしていたAさんはお客様応対が丁寧という評価もありました。そこで、Aさんにはパソコンスキルよりも業界用語や社内ルールを覚えてもらうことを優先し、電話や来客対応の割合を増やすことにしました。

また、Aさんはじめどの社員にも簡単にパソコン作業ができるよう、共有フォルダの整理をチームメンバーで行うことにしました。

というのも、OJTで先輩社員がAさんのパソコン作業を側で指導している時に、過去のデータが多すぎて不必要な作業が生じていることが判明したからです。

先日、上司の方と面談した時にこのようなことを語ってくれました。

Aさんの言葉にもっと耳を傾ければ良かったです。Aさんの「新人に任せるのはおかしい」という発言は、「新人の私が活躍できる仕事は他にもある」に置き換えられますよね。Aさんのことがきっかけで、チームメンバーそれぞれが自分の力が発揮できるような業務内容に変えていっています。
Aさんのパソコンスキルも少しずつ上がっていますよ!もともと頑張り屋さんだから、仕事に慣れていけばもっと活躍していく方だと期待しています。

いかがでしたでしょうか。Aさんの「新人に任せるのはおかしい」という発言は、自己防衛だったのでしょう。本当は周囲に感謝し、期待に応えたいけれど、申し訳なさや焦りの気持ちがAさんの本心ではないかと見立て、今回このような支援計画を立て、順調に良い方向へ進んでいるようです。

これはあくまでもほんの一例です。
今後も産業ソーシャルワークの実践例をご紹介していきます。

産業ソーシャルワーク導入相談受付中!

株式会社ソーシャルワーク福岡では、保育士さん、看護師さん、事務員さん、障がい児・者や高齢者施設等の介護士やケアマネージャー、相談員さん、栄養士さんや調理師さんなど、人を支える施設で働く方々のケアを実施しています。すなわち産業ソーシャルワーク・産業カウンセリングです。

現在、50人未満の事業所におけるストレスチェックの実施は、努力義務とされていますが、2025年3月14日に労働安全衛生法の改正案が決定し、今後、50人未満の企業においてもストレスチェックの実施を義務付ける方針が出てきています。せっかく実施するなら(義務だから仕方なく・・ではなく)、より良い活用をしていきましょう。
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