物理演算・蜘蛛サンドボックス『A Webbing Journey』ほぼ100％好評、熱烈支持集まる。“糸の使い方”はアイデア次第、自由でカオスな蜘蛛生活 – AUTOMATON

パブリッシャーのFuture Friends Gamesと開発元のFire Totem Gamesは5月19日、サンドボックスゲーム『A Webbing Journey』の早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC（Steam）。本作はさっそく多くの好評を集めている。

『A Webbing Journey』はクモとして自由に遊べる物理演算サンドボックスゲームである。舞台は多くのクモたちが暮らす家の中だ。プレイヤーは1匹のクモとして、家の所有者たる人間が喜ぶようなさまざまなタスクをこなすことになる。プレイヤーはクモなので、壁でも天井でも自由に移動することができる。また、糸を出すことで移動はもちろん、物を動かしたり、構造物を作ったりとさまざまなアクションが可能だ。優れた移動能力と糸を駆使して、人間を喜ばせるのだ。ただし、オブジェクトには破壊可能なものもあるため注意が必要となる。

ちなみにクモをモチーフとしているゲームながら、クモ恐怖症の人向けにキャラクターの見た目をボール状にする設定も存在している。ただし本稿に登場するスクリーンショットはクモのままであるため、苦手な方は注意されたい。

ゲームプレイは各部屋でタスクをこなしていくストーリーモードと、自由に遊べるクリエイティブモードがある。早期アクセス開始時点では「キッチン」「オフィス」「子供部屋」の3つの部屋が実装されているようだ。それぞれの部屋でこなすべきタスクは異なり、たとえばキッチンでは何か料理をしたり、オフィスでは3Dプリントで何か作るといった具合だ。タスクをこなしていくことで、キャラクターをカスタマイズするための新たな装飾品を獲得できる。

クリエイティブモードでは、タスクを気にせずどの部屋でも自由に遊ぶことができる。部屋の中にあるオブジェクトは数百種類にもおよび、あらゆるものに干渉できるという。糸をくっつけて引っ張り、破壊の限りを尽くすのも良いだろう。天井のシーリングファンに糸をくっつけてぶら下がり、回転の勢いに乗って遠くへ飛ぶといった芸当も可能だ。部屋の中には隠された要素もあるとのことで、ただ探検するだけでも楽しめるだろう。

そんな本作には早期アクセス配信の開始からさっそく多くの好評が寄せられている。本稿執筆時点でSteamユーザーレビューは110件を超えており、そのうち98％が好評とする「非常に好評」のステータスを獲得している。また、かねてより公開されていたデモ版にもこれまでに700件超のレビューが寄せられており、そのうち98％が好評とする「圧倒的に好評」のステータスとなっている。期待されていた作品が、満を持しての早期アクセス配信を開始し、順当に評価されたかたちだ。

本作のクモたちは移動能力が高く、糸も使って自在に動き回ることができる。さらに糸の使い方は工夫とアイデア次第でいくらでも応用可能だ。タスクをこなす解法は人それぞれである。そんな自由度とユニークな感覚のゲームプレイが高い評価につながっているようだ。タスクのパズル要素や、デフォルメされたクモたちのかわいらしさも好評の様子だ。

早期アクセス期間は最低でも約1年程度となる見込みだ。今後はさらなる部屋やオブジェクトの追加や、装飾品の追加、新しいタスクの追加といったコンテンツ拡張のほかに、フォトモードやマルチプレイモードの実装も予定しているという。また、具体的な時期や対応予定プラットフォームは不明ながら、公式Webサイトの表記からはコンソール機への対応も計画していることもうかがえる。

本作を手がけるFire Totem Gamesは、オーストリアに拠点を置くインディーゲームデベロッパーだ。Steamでは本作が初めてリリースする作品となる。過去にはitch.ioで、肩と肘を動かす独特の操作性の水泳ゲーム『How to Swim!』や、細長い龍を操作するアクションゲーム『Long（龍）』など、物理演算を用いたものも含めて多くの実験的な作品を公開している。こうした経験は、本作のさまざまなタスクにも活かされているかもしれない。

『A Webbing Journey』はPC（Steam）向けに早期アクセス配信中。現在はリリース記念セールを開催中で、6月3日までの期間限定で定価の10％オフとなる税込828円で購入可能だ。