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概要
この記事では、AIを用いて自動情報収集を行うシステム「Dify」の最新アップデートが紹介されています。特に、情報の鮮度や収集効率を改善するための新機能が追加され、これにより非エンジニアでも簡単に最新の情報を集めることができるようになります。記事では、その具体的な改良内容や動作例、今後の展望も述べられています。
要約(箇条書き)
- Difyの自動情報収集システムがアップデート。
- 改良ポイント:
- 検索キーワードを自動生成: AIがトレンドに合わせたキーワードを生成。
- 2段階検索ロジック: 新規情報の取得精度を向上。
- LLMをGeminiに変更: コストを抑えつつ安定した要約を実現。
- システムの流れ:
- Tavilyで記事を取得し、Notionに保存、Slackに通知。
- 新規記事が少なければ再度Perplexityでキーワード生成し2回目の検索を実施。
- Perplexityを使用し、リアルタイムで注目キーワードを生成。
- Notionの書込数に応じて再検索: 新規記事が少ないと新しい検索実施。
- Geminiの採用: 無料で安定したAI処理が可能。
- 新しいDSLファイルの配布と継続的なアップデート計画。
- 自動情報収集により、効率的に必要な情報を管理できる風潮が強まっていることを提唱。
こんにちは。日々の生活や仕事を楽にする自動化アイディアを発信している、まのっちです。
先日投稿したDifyを用いた自動情報収集システムをアップデートしました。
改良ポイント
今回のアップデートでは、情報の鮮度と収集効率をさらに高めるために、以下の3つの改善を行いました:
-
検索キーワードをAIが自動で生成できるようにし、よりタイムリーな情報を取得可能に
-
2段階の検索ロジックを導入し、新規情報の取得精度を向上
-
LLMをGeminiに変更することで、コストを抑えつつ安定した要約を実現
実際の動作
仕組みとしては、まずTavilyで記事を取得し、その後Notionに書き込み、Slackにも通知されます。
さらに、取得された記事に新規のものが少なかった場合は、Perplexityを使って新しい検索キーワードを自動生成し、再度Tavilyで記事を取得する──という2回目のループに進みます。
「プロンプトを入力するのって、地味にめんどくさい…」と思い、自動で情報収集する仕組みをDifyで構築。 AIが検索テーマを自動生成し、記事の取得→要約→Notion保存まで全自動。 私も目下運用中で、随時アップデートしていく予定です^^
後日、で作り方を公開します pic.twitter.com/u1Mkowh2sT
— まのっち@AIエージェント開発 (@chappy_mano) June 5, 2025
出力結果
Notionの出力結果
Slackの出力結果
ワークフロー
ワークフローの全体像です。
先日投稿したフローに2回目の記事検索を追加しました。
全体像
今回追加した箇所
改良ポイントの詳細
改良①検索キーワードを”動的に生成”する仕組みを導入
前回までのワークフローでは、Tavilyに渡す検索キーワードを自分で事前に決めていました。
しかし、検索キーワードが固定されているために、情報の偏りが起きやすく、特定のテーマに関する記事ばかりが集まりがちでした。
結果として、新しい記事を取得できない状態になりやすかったのです。
そこで今回、新たに Perplexity を組み込むことで、“今注目されているテーマ”をAIに自動で見つけさせる仕組みを加えました。
Perplexityは、ネット上の最新情報をもとにリアルタイムで回答を返すAI検索エンジンです。
そのため、トレンドに即したキーワードを常にアップデートしながら生成することができます。
Perplexityのブロックを設置
実際の動作として、2025/6/3時点で「GTP4.1(2025年4月リリース)」や「Claude4「2025年5月リリース」、「AIツール連携」
など、注目すべき話題に関連するキーワードを生成してくれました。
これにより、「自分の視野だけでは気づけなかった注目テーマ」にもアクセスできるようになりました。
改良②Notionの書込数に応じて、検索をもう一度行う仕組みを追加
これまでの運用では、Tavilyが返す記事が以前と同じ内容になることが多く、新しい情報が1件も取得できないという状況が頻発していました。
これでは「自動化で情報を集める」価値が半減してしまいます。
そこで今回、1回目の検索結果における新規記事の件数をカウントし、その数に応じて次のアクションを制御するロジックを加えました。
具体的には以下のような判断フローです:
-
新規記事が 3件以上 → 処理完了
-
新規記事が 2件以下 → Perplexityを使って新しいキーワードを生成し、2回目の検索を実施
この新規記事に関する閾値は可変で、使う人が自分のニーズに応じて自由に設定できます。
2回目の検索フロー
さらに応用すれば、3回目・4回目と繰り返し検索を行う拡張も可能です。
結果として、「情報が不足していれば、AIが自動でさらに探しに行く」という柔軟でスマートな自動収集システムが実現できました。
改良③AIモデルをGeminiに変更し、コストゼロ
今回、AIモデルの利用コストを改めて見直したところ、Googleの「Gemini 2.5 Flash Preview」がAPI経由でも無料で使えることに気づきました。
(すでにご存知の方もいたかもしれません)
Gemini 2.5 Flash Previewの利用料金
本ワークフローでAIに求められる役割は、記事の要約や翻訳など比較的軽量な処理です。高度な思考を要するプロンプトではないため、精度よりも「コスパ重視」のモデルが理想でした。
そこで試してみたのがGemini。実際にDify上でテストした結果、精度も処理速度も十分で、しかも無料で安定運用が可能という驚きの成果を得られました。
私が知る限り、現時点で無料かつAPI経由で使えるLLMはこのGeminiシリーズだけです。軽量なAI処理をDifyで組みたい方には、まさにベストな選択肢だと感じています。
LLMブロックはGemini2.5 Flash Previewに変更
DSLファイルの配布
前回ご紹介した有料記事をアップデートし、今回の改良を反映した最新版のDSLファイルを同じ価格で配布しています。
すでに購入済みの方は、そのまま最新版をご利用いただけます。
今後も継続的にアップデートを加えていく予定です。ぜひご検討いただければ嬉しいです。
※Perplexity APIの利用には従量課金制の料金がかかります。必要な分だけクレジットをチャージして利用できるため、まずは少額から手軽に試すことができます(3ドルから)。
なお、Perplexity Proプラン(月額20ドル)に加入している方は、毎月5ドル分のAPIクレジットが付与され、その範囲内で利用可能です。
本当の自動化を構築してみませんか?
このワークフローを一度構築してしまえば、あとは手を動かさずとも、AIが勝手に情報を集めてくれるようになります。
特に最近は、AI関連のアップデートが凄まじいですよね。
OpenAIの「GPT-4.1」は2025年4月に登場し、応答速度や精度の面で大幅に向上したり、Anthropicの「Claude 4」シリーズは、長文処理能力と文脈保持に優れ、情報整理の力を高めています。
他にも新たな概念がトレンドワードとなることもあります。
Model Context Protocol(MCP)のように、Iエージェント同士が連携してタスクを分担するための標準規格が登場し始めており、AIは単体のツールではなく「協調して働く存在」として進化しています。
そして、AGI(汎用人工知能)に関しては、単なる研究対象ではなく、実装や倫理設計を含めた現実的な議論が進みつつあります。
もはや「アップデートを把握するだけ」でも労力が必要な時代。
だからこそ、自動で“必要な情報だけが集まる仕組み”の価値が高まっていると感じています。
私自身、この仕組みを運用して数週間が経ちましたが、SNSなどで「最新情報」として流れてくるトピックを見ても、「あ、それもう知ってるな」と思えるようになりました。これはけっこう気持ちに余裕が生んでくれます。
この自動化の仕組みは、AI分野だけでなく、たとえば株式投資に役立つ情報や、好きなアーティストのライブ情報をキャッチすることにも応用できます。
情報に振り回されず、自分のペースで“先回り”できる状態を手に入れてみませんか?
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