4月13日から開催中の大阪・関西万博において、YOUON JAPANの「水素燃料電池アシスト自転車」と水素生成/充填一体機が、会場運営スタッフの移動用モビリティとして採用。会場内での運用が始まっている。万博の開催期間は10月13日まで。
水素燃料電池アシスト自転車(水素アシスト自転車)は、再生可能エネルギー由来の電力によって水から水素を生成し、水素と酸素の電気化学反応により発電して走行をアシストする自転車。未来社会ショーケース事業「スマートモビリティ万博」 関係者モビリティの一環として、会場スタッフの移動手段に使われる。
万博に採用されたのは、水素アシスト自転車の「H2 Bike Y800」「H2 Bike Y900」「H2 Bike S100」と、H2充填機(水素生成貯蔵システム)。
水素アシスト自転車の走行距離は、約200Lの水素カートリッジ1本で約50~60km。広大な万博会場内の移動ニーズをカバーするという。速度は最大時速24km。水素カートリッジは水素吸蔵合金を使用し、1MPa以下の低圧設計で、高圧ガス保安法の適用外となる。カートリッジ交換は工具不要で、約5秒で行なえるという。
水素生成/充填一体機は、水の電気分解によって水素を現地で生成して充填する装置。生成能力は最大250L/時、純度99.99%以上。電源は太陽光パネルによる発電により賄う。
YOUON JAPANは、中国で水素自転車のシェアサイクル事業などを展開するYouon Technologyの日本法人。万博が掲げる「いのち輝く未来社会のデザイン」に沿った、持続可能な未来社会の実現に貢献するという。
今回の導入により環境負荷の低減と移動効率の両立を図り、実運用を通じた検証で、今後の市場拡大と、水素ステーションなど関連インフラ整備を推進。シェアサイクル事業への展開などを進める。
Views: 0