パブリッシャーのFast Travel Gamesは5月8日、MoonHood手がけるホラーアドベンチャーゲーム『The Midnight Walk』をリリースした。対応プラットフォームは、PS5/PC（Steam）で、PS VR2を含むVRデバイスでのプレイにも対応。また、ゲーム内は日本語に対応している。本作はさっそく好評を博しているようだ。
『The Midnight Walk』は、本物の粘土で作られた世界を冒険する一人称ホラーアドベンチャーゲームだ。本作にてプレイヤーは、不思議と恐怖に満ちた「The Dark Itself」を迷子のランタン、「Potboy」と共に彷徨うこととなる。プレイヤーとPotboyは、降りかかる危険を回避しつつ、道を進み続けるのだ。
本作の舞台となるThe Dark Itselfは暗く、危険な住民たちが住み着いている。プレイヤーは、Potboyが灯す火や、フィールドに置かれた松明代わりのマッチ棒の灯りを頼りに暗い世界を冒険する。ときには、プレイヤーやPotboyの放つ灯りを見かけると襲いかかってくるモンスターが徘徊することもある。そういった時は火を消し、目を瞑ることで音に集中することができる。本作はバイノーラルサウンド対応となっており、あらゆる角度から立体的に聞こえる音を頼りに、危険を回避する必要もあるのだ。
そのほかにも、マッチ棒を発射する銃を使ったモンスターへの攻撃や、Potboyの火を使った陽動など、モンスターに対してあらゆる手段での対策が可能だ。また、先に進むためにパズルを解くといった謎解き要素も存在。The Dark Itselfの冒険は恐怖に打ち勝つ気持ちだけでなく、知恵も必要となる。
『The Midnight Walk』に登場するキャラクターや、モンスター、オブジェクトはすべて本物の粘土によって手がけられている。また、動きはストップモーションとなっており、1コマずつ繊細に動きを見せてくれる。手作り感のある独特の世界を楽しむことができるのだ。また、本作はPS VR2を含むVRデバイスでのプレイにも対応。PS VR2のアイトラッキング機能によって、プレイヤーが実際に目を瞑るとゲーム内でも目を瞑って音に集中することができるといった要素も用意されている。通常のプレイとVR版でのプレイ、異なるふたつの体験が用意されているかたちだ。
本作はリリースされてさっそく、好評を博している様子。本稿執筆時点でのSteamユーザーレビューでは、約180件中90％が好評の「非常に好評」ステータスを獲得。本物の粘土で作られたキャラクターのストップモーション表現と、灯りを使ったホラー演出は、不気味ながらどこか温かみも感じられるデザインだ。また、バイノーラルサウンドを駆使した立体的なサウンドは、ホラー作品としてゲームプレイにより緊張感を持たせてくれる。視覚と聴覚、どちらの側面でも上質なゲーム体験ができると高い評価を得ている。
『The Midnight Walk』を手がけたのはスウェーデンの都市、イェーテボリに拠点を置くスタジオ、MoonHoodだ。MoonHoodはかつて、『Fe』や『ロスト・イン・ランダム』を手がけたZoinkのクリエイター、Klaus Lyngeled氏とOlov Redmalm氏によって設立されたスタジオ。『ロスト・イン・ランダム』は、ストップモーションアニメに影響を受け、ストップモーション風のデザインを採用した作品だ。同作のリリース後、ZoinkはThunderful Groupに買収されることとなり、Klaus氏とOlov氏は会社を離れ、MoonHoodを設立。オープニングメンバーとして、彫刻家やミニチュア画家のチームを雇用し、実際の粘土を使ったゲームづくりへと着手することとなる。そうして本作がリリースされることとなった格好だ。
『The Midnight Walk』は、PS5/PC（Steam）向けに配信中。Steamではリリース記念セールとして、5月16日まで定価となる税込4500円から10％オフの税込4050円で販売されている。
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