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概要
この文章は、未経験・無資格の30代主婦が人材業界にキャリアチェンジをした体験を記述している。元はデザイナーで、これまでに約2万名のキャリアチェンジを支援した経験を持つ。彼女は、選考過程や人材採用の戦略について、具体的なエピソードを交えて解説している。
要約の箇条書き
- キャリアチェンジの背景: 未経験・無資格の背景を持つ30代主婦が人材業界に転職。
- 採用選考の驚き: 選考は会社説明会の時点から開始されることを知った。
- チェック体制: 会場入りから、参加者の行動が注意深く観察されている。
- 未経験者の採用戦略: 経験者と未経験者の組み合わせでイノベーションを起こす狙いがあった。
- 志望動機: 他人の人生を支援する仕事ができそうかを重視された。
- 二次面接の逆質問: 残業や評価基準についての質問をしたが、結果的には採用された。
- やる気のバランス: 過度な期待がなく、適度に柔軟性や素直さが評価された。
- 人材業界での経験: その後の経験を通じて、キャリアチェンジの重要性と新たな挑戦への意欲を強調。
- 今後の展望: 人生後半に向けて新たな挑戦を考えている。
このような経験を通じて、未経験からの転職も成功することがあるというメッセージを伝えている。
こんにちは。自己紹介の中で、人材業界にキャリアチェンジしたことについて触れました。
未経験・無資格でキャリコンに転職した当時、直近の職歴はパートでした。
人材業界最初の会社は大手で当時は応募も多く、なんで自分が採用されたのか?全く分かりませんでした。
ずーっと疑問だったので、選考のからくり含めて上司に聞いてみたことがあります。その内容が、目から鱗というか。今も採用の仕事をする際に参考にしていることが結構あります。
本日は、ゆるっとその体験記を書いてみようと思います。
未経験転職の選考体験記
1.選考はいつから始まってるのか
「会社説明会」ということで、事前予約をして会場に到着。
今なら常識として分かってる方は多いと思いますが、当日の面接会場の受付入り口には、アテンドを装ったチェック担当がいました。
当時の自分はその存在を全く知らず、「丁寧な会社だなあ」と思った始末。選考は、ビル入口から既に始まっていたんです。鞄の扱いや警備員、受付で横柄だったりなど、態度が良くないと見なされた方は全員落とされたそうです。
2.説明会開始前に起こっていたこと
ご想像通り?いや、もう当たり前か。会場前、会場内、待ってる間の態度は全角度からチェックです。開始前に足を組んでいる大声で話しているスマホいじってる
それぞれの表情、全部チェック。
説明会開始前、やたらと人が出入りしているなあという印象でしたが、ぜーんぶ見てたってわけです。
3.大人数のふるい落とし方
キャリコンやキャリアアドバイザーは、未経験では難関と言われています。当時も数百人の応募だったそうなので、とにかく瞬時に大人数を選考する必要がありました。
なんでもかんでも未経験が採用されるはずはなく、当時の採用戦略として、未経験者を入れることでイノベーションを起こしたかったそうです。経験者との化学反応を期待してた。
だから、「先入観がなく素直に頑張れそうな人」が、未経験で採用したい人物像。これは、その組織のチーム設計や採用要件によるところが大きいと思います。通常の採用も同じで、チーム内の人員のバランスは大きいです。
その採用手法として、説明会の中盤で行われたこと。
あえて「かなり到達不可能な目標数値」を、大きく発表されました。今なら分かりますが、並大抵な目標じゃなかった気がします。
でもですね・・・
私は未経験なので、その目標の大変さが分からなかったんです。
知らないとは強い。今なら震えます。しかし私は「ふぅーん」って感じで、平然としてました。
だって、分からないから!
この時、「え?!!!」という表情をしてしまった、経験者の先輩方は全員、不合格。そのチェック力、本当なのか?でも嘘じゃなく、私含めて同期の表情を上司はほぼ覚えてました。「きょとん、って顔してたよね」
あなたは人材会社ではなく、日本野鳥の会ではないか。
こんな感じで、何故かド素人未経験パート主婦が「会社説明会という名の選考」を通過してしまったようです。
4.グループ面接の落とし穴
説明会後に筆記試験とグループ面接がありました。人数はその時に割り振られて、私のグループは4名だったと思います。
最初から無理だと思ってたものの、メンバーを見て改めて「本当に無理」だと思いました。多少は経験があるとか、未経験でも資格を持ってるとか。とにかく、雰囲気からキラキラした人ばかりでした。
それに、皆さんすごく積極的。誰よりも早く「はい!」って手を挙げて笑顔で話す人。志望動機が完璧な人。資格を既に持っていて、知識もやる気もある人。入社後の話もしてるし、ほぼ蚊帳の外。
ずーーと、その人たちの話を聴いて、相槌を打ってました。
「なんで自分はここにいるんだろう?」
「こんなすごい人達と一緒に面接って、無理ゲーすぎん?」
しかし、かえって開き直ることができました。
最後の方で、面接官の方がそっと私にも話を聞いてくださいました。細かい部分は覚えてないですが、「あまり大した経歴はないけど、これまでの職場の上司が育ててくれて、パートで営業も頑張った。だから、働くことで人生が変わる!と伝えていきたい。これまでお世話になった人のためにも、こんなに大きな会社で、もし頑張れたら、恩返しができる気がする。」
というような、つたない志望動機を話した気がします。
ここでは「他人の人生を支援する仕事ができそうか」という選考だったそうです。キャリコンはあくまで黒子。華やかそうで実際はそうじゃない。
また、色んな人を受け入れていく仕事なので「こうあるべき」は無い人がいいと言われました。(あくまでも、当時のその組織のキャリア支援者としては、です。)
5.二次面接もやる気が表せず
奇跡の二次面接の連絡がありましたが、私はそれでもまだ、どうせダメだろうとしか思ってませんでした。心は記念受験。
二次面接の内容はほとんど覚えてないですが、ほぼ逆質問でした。
そして、逆質問で残業と評価基準について質問するという、今から思うとダメだろう質問をしました。
なんかもう、書いてて恥ずかしくて嫌になるくらい完全に博打です。
ですが、結果としては奇跡の採用。
説明会会場、一次面接、二次面接、全ての面接官の試験を運よく突破してました。
入社してから聞いてみたところ「やる気あんまなかったよねー」と苦笑してました。でも、それが逆に良かった部分もあったそうです。
未経験の場合、やる気に溢れてるから期待も大きく理想も高く、無理に合わせようとしすぎてしまい、その分、現実との乖離が大きく「こんなはずじゃなかった」となる方が多いそうです。
なので、ある意味私の「分からないからこそ過度な期待も理想化もしていない」というところが、バランス的にマッチしたのかもしれません。また、未経験だとどうしても教育していかないといけないため、
年齢関係なく柔軟性や素直さが必要だったりします。
「恩返し」という自己PRから感じて頂けたのかもしれません。
採用側としては、未経験者の採用には色んなリスクを考えています。表現の仕方によりますが「やる気さえ前面にだせばいいとは限らない」のは、私自身も採用側に立ってて思うことが多いです。
だからといってやる気がないのは困るのですが。
やる気=自分だけがやりたいことをやる気持ちではない
という感じでしょうか。(会社や組織の場合です。)
では何で判断するかというと、やはりこれまでの経験での再現性の部分が大きいかなと思います。
とはいえ、応募先や皆さんの状況にもよるので、もしこれから新しい分野に挑戦したい方は「こういうこともあるんだなあー」くらいで。これが正しいとか、こうしてくださいではありません。
さいごに
おかげさまで、あれから人材業界で怒涛のように経験をさせて頂きました。人生後半になり、今はゆっくり、またまたキャリアチェンジして新たなこともしていきたいなと思ってを始めてます。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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