土曜日, 5月 31, 2025
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映画評 ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング🇺🇸しゅうと

🧠 あらすじと概要:

映画あらすじ

『ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング』は、シリーズ第8作であり、前作『ミッション:インポッシブル デッドレコニング』から続く物語です。トム・クルーズ演じるイーサン・ハントは、人工知能エンティティの破壊を目指し、潜水艦のソースコードを求めて単身で任務に挑みます。彼はあえて逮捕され、米大統領に近づく一方で、彼のチームは潜水艦の行方を追い、かつてのCIAアナリストに意外な形で遭遇します。

記事の要約

本作は、トム・クルーズがアクションに最も力を入れているものの、スパイ映画としての魅力に欠けるという評価がなされています。特に、肉弾戦が中心で、予測不能なトラブルや王道の展開が不足している点が指摘されています。序盤の口頭による説明が多く、ストーリーが鈍重になる要因になっています。また、AIを脅威として描くものの、その描写が不十分で、最大の見せ場が人間同士の戦闘に終わっていることが批判されています。全体的に、過去作に比べてスリルや緊張感が減少しているという印象を受けました。

映画評 ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング🇺🇸しゅうと

(C)2024 PARAMOUNT PICTURES.

ミッション:インポッシブル』シリーズの第8作にして、前作『ミッション:インポッシブル デッドレコニング』から続く物語。クリストファー・マッカリー監督が、前作に引き続き今作でもメガホンを撮る。

人工知能エンティティの破壊を目指すイーサン(トム・クルーズ)は、ソースコードが眠る潜水艦にたどり着くため単身で行動する。そこであえて逮捕され、米大統領に近づく。一方、残されたチームは潜水艦の所在地を求めて行動し、かつてCIAのアナリストだった意外な人物に遭遇する。

ミッション:インポッシブル』シリーズは制作総指揮を兼任するトム・クルーズによるトム・クルーズのためのシリーズだ。トム・クルーズがやりたいことを大スクリーンで見せられるのを観客は承知の上で鑑賞するのがお決まりだ。しかし、いくらトムのための映画とは言え、彼がやりたいこと以外雑になっているのは見過ごすことはできない。

本作も例に漏れず、トムが最も力を入れているのはアクションだ。『名探偵コナン 黒鉄の魚影』を実写化したかのような沈没した潜水艦の中での水中アクションは緊張感が漂う。そして飛行機を操縦しながらのフライトアクションは、どうやって撮ったのか驚く暇もない手に汗握る展開の連続。トム自らがスタントを務めることによって撮られた映像と言えるだろう。

しかし本作の価値はトムが体を張ったアクションに留まる。というのもスパイ映画として肉弾戦しかないのは致命的だ。予測不能なトラブルは味方の邪魔、奇想天外な対処法もなくのりと勢いで解決する始末。また、尾行や先入、最新秘密道具、ターゲットを角に追い詰める作戦、盗みなど王道展開もない。過去作最低評価の2作目よりもないように見える。

説明だらけなのも印象に悪い。特に序盤、中盤とほとんど口頭台詞による説明ばかりで、グダグダ感が否めず、鈍重な話運びが際立つ。過去作でも口頭説明描写はあったが、ミッションの様子や建物の全体映像、秘密道具を用いる描写を差し込むことで退屈を凌ぐだけでなく、ミッションへの期待感を高めていた。しかし本作は工夫を凝らす様子もなく、観客に情報処理の負担を強いることとなった。

本作の最大の脅威を 実物では見えないAIにしたことで、方向性が分からなくなり、結果的に手を余らせたように見える。AIがばら撒いた陰謀論・偽情報に心酔し切った人との対峙は良かったが、それ以外にAIの脅威としてうまくえがけてないのが何よりの証拠。チームが偽情報に翻弄されるとか、ハッキングが通じないなどいくらでもやりようはあった。AIが最大の脅威であるはずなのに、本作最大の見せ場がトムとガブリエルのフライト肉弾戦という人間対人間に落ち着いているのが迷走に近い。



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