🧠 あらすじと概要:
映画『きっと、うまくいく』のあらすじ
『きっと、うまくいく』は、インドのエリート大学で結成された親友の三人組が、卒業後に一人が行方不明になるという事件をきっかけに、その軌跡を辿る物語です。この三人は大学時代の楽しい思い出を振り返りながら、お互いの選択や友情を再確認していきます。物語は、過去の回想と現在の状況が交錯しながら進行し、学歴や人生の選択についての深いテーマが描かれています。
記事の要約
この記事では、映画『きっと、うまくいく』について、友情や学歴社会に対する批判をテーマにした感想が述べられています。映画のストーリーは、三人の親友が大学生活で経験した数々の出来事を通じて、学びや成長、自己選択の重要性を強調しており、観る者に楽観的なメッセージを送り出しています。
また、映画は約3時間の長尺ですが、テンポ良く進むストーリー展開と、喜びや悲しみが交互に訪れる描写によって、観終わった後は爽やかな気持ちになれると評されています。特に、楽しいシーンとシリアスなテーマのバランスが取り上げられ、印象的な瞬間が幾つもあることが強調されています。
最終的に、劇中の「きっと、うまくいく」という言葉が示すように、楽観主義が大切であることが苦境に立たされる今の時代に意味を持つという見解が示され、映画全体のメッセージが支持されています。映画のラストでは、友情や選択がもたらす人生への理解と感謝が描かれ、観客に強い印象を残します。
きっと、うまくいく 2009年
最強の3人
【超適当なあらすじ】
インドのエリート大学で出会った仲良し3人組のうち1人が、卒業後消息が分からなくなった。残された2人は、彼の足跡を辿りながら居場所を探すことに。
3人は大学時代、どんな時間を過ごしたんだっけ?
【ネタバレなし感想】
親友3人組の友情物語、が主軸なんですが、学歴社会に切り込んでいくテーマ性が意外にシリアスですね。学習とは何なのか、テストで好成績を取ればいいのか、大学は就職予備校なのか。今の日本から見ても他人事ではない問題提起ですよね。ましてや日本の何倍も人口がいるインドの事情からしても、深刻な問題なのだろうか、と感じました。3人組の一人が消息不明になって、なぜ居なくなったか、今どこにいるのかを探している時間軸が現在の話で、映画の大部分は、かつて3人組が大学生だった頃の回想話という展開で映画が進んでいきます。
3時間近く尺がある映画なんですが、観ていて退屈することはないよう話が進んでいくので、時間と体力に十分な余裕を持ってからどうぞ。
【ネタバレあり感想】
この映画は尺からして想像が付きますが、とにかく見せ場、大事なシーンの連続です。3人の出会いから、大学卒業までの出来事をどんどん場面として描いてくれるんですが、それがダレずに全て集中して観ることが出来ます。
まず過去パートだけで、3人の出会いから学友の死、進路、就職、自殺未遂、出産立会いから卒業までイベントがてんこ盛り。
こんな楽しげなシーンの直後にさぁ…
現在パートでも、実家に居たランチョーが経歴詐称の別人だった、という大事件が起こるので、全ての答え合わせはクライマックスまでおあずけです。映画の中身そのもは関係ないんですが、過去に何があって今こうなってるんだ、っていう謎解きの流れはハングオーバーにちょっとだけ似てますね。とにかく、事件に次ぐ事件って感じで見せ場モリモリ詰め込んでます。ランチョーがピアに告白したと思ったらラージューが飛び降りて死にかけてるし、展開が早すぎる。でも不思議と付いていけるんですよね。凄い。
あと当たり前ですけど、歌って踊ります。そこも最高。
この映画の主軸となるテーマは何でしょうね。
詰め込み学歴競争社会への批判でしょうか。それもまぁ、大事なテーマだとは思いますが、個人的に一番言いたいことを推察するに、映画のタイトルにもなっているこの言葉、「きっと、うまくいく」なんだと思うんですよね。
ランチョーが、問題に直視出来るようになる、自分の心を騙す為にこの言葉を使う、と語るシーンは思わず納得してしまいました。深い。
この映画観ると、しばらくアールイズウェルって言いたくなるんよ
最終的に、ファルハーンは親が希望する就職先から外れ、自分自身が選んだ道を歩むことを親に理解してもらえましたね。ラージューは死の淵から戻り、悟ったことを就職面接でそのまま喋り、内定貰ってましたね。そして当のランチョーは、社会的な肩書は気にせず真の教育に突き進みつつも、発明関連で金には困ってない、という状況が最後に分かりますよね。
この、きっと上手くいくっていう楽観、ある意味すごく綺麗事だと思うんですよ。今の世の中、無計画な楽観は厳しいじゃないですか。というより、無計画に人生を楽観視している人間に対し、他者からの目はとても厳しいですよね。
でも、それで良いじゃないですか。映画の中でくらい、綺麗事を観させてくださいよ。こんな心すっきり観終われた映画、なかなか無いです。
あえて言うなら、最高の綺麗事。
大事なことなんですが、この映画はシリアスなテーマ性であると同時に結構コメディ要素も入ってるんですよね。なので、重苦しい空気になりすぎることなく、観終わった後に爽やかな気分になれるのかなと思います。
ちょっとした所で笑いを取りにくるんですが、結構笑えます。そこも良いですよね。
長くなりましたが、間違いなく私の人生史に残る秀逸な一本です。
観ることができてよかった。ありがとう。そんな気持ちになれて幸せです。
【ここすき】
ありすぎるので2つに絞りますわ。
笑いどころは、かつての口説き文句が伏線みたいになって、花嫁姿の彼女がバイクで来るところ。
こんなん笑うわ、なんやこれ
泣きどころは、ランチョーの機転でラージューの父親が助かって、泣きながら仲直りするところ。ちょっと泣いた。
男の友情モノに弱いんだ
【この映画から学ぶこと】
男の友情は一生モノなんだよなぁ。
あと、大学に行くならこれくらい本気で行こう。特に私立文系の大学生な。
【好きか嫌いか】
嫌いな奴いるんか?超好き。
【人に勧められるか】
急に歌ったり踊ったりするの無理です、って人じゃなければ大丈夫ですが
約3時間の映画鑑賞に耐えうる体力と時間的余裕は必須です。
【終わりに】
インド映画の熱量には驚かされます。なんかもう、逆に、歌ったり踊ったりしてほしくなるんですよね。少ないと寂しい。そういう意味ではこの映画はライトな感じ。そこまで暑苦しくないです。
もっと暑苦しい傑作インド映画もありますんで、そのうち紹介すると思います。
今回は以上です、次回もよろしくお願いします。おやすみなさい。
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