🧠 あらすじと概要:
あらすじ
『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』では、エージェントイーサン・ハントが、人工知能「エンティティ」に対抗するため、仲間たちと共に高度なミッションに挑む姿が描かれています。彼らは命を懸けたアクションを繰り広げながらも、善と悪、そして信頼についての内面的な試練に直面します。物語は、緊張感溢れる状況が展開され、観客はハントたちの奮闘を見守ります。
記事の要約
映画についての感想では、字幕での専門用語の難しさや、トム・クルーズの命がけなアクションのリアルさが強調されています。これまでのシリーズの派手なアクションシーンとは異なり、本作は内省的なテーマが多く、観客にとってのわかりやすい快感は薄れるものの、作品の完成度は高いとのこと。また、終わり方も従来のハッピーエンドとは異なり、鑑賞後にはトム・クルーズの映画への情熱に関する考察が残ります。全体的に映画ファンにはおすすめするが、普段映画を見ない人には勧められないという感想が述べられています。
みました、ミッションインポッシブル/ファイナル・レコニング。字幕でみたのですが前作に引き続きエンティティやミッションの説明が専門的すぎて字幕では話を追いかけるのがややきつい場面がちらほら。吹き替えで森川智之さんの美声を楽しむのもよいと思う。
アクションについて
そしてなんといってもアクション。深度150メートルにある潜水艦に潜入しエンティティのソースコードを奪う、セスナに乗ったガブリエルを生身で追いかけるなど、いろいろとてつもないことをやっている。特に後者にいたっては風圧でヘアセットは乱れまくりだし、老いて垂れ下がりゆるんだトムの頬の皮膚が風圧によって変形しまくる。そこには甘い笑顔で世界中の女性を魅了したありし日のトム・クルーズの姿はない。ただただがむしゃらに世界を守ろうとするイーサン・ハントの姿があった。
だが、派手さはない
もちろん何をもって派手というかという議論もあるのだろうが、もはや伝説となった第1作目のCIAのNOCリストを奪うために宙吊りになるアクション、第2作目のナイフが目のギリギリまで迫るアクション、第3作目…あんまでてこない、ゴーストプ・ロトコルのドバイの高層ビルを生身で登るアクション、ローグ・ネイションの戦闘機に生身でへばりつくアクション…ああいう一瞬で目を奪われるような映画の華となるようなアクションを派手なアクションとすると、今回の映画には華がない。でもいわゆる「映画では命懸けに見えてますがCGで消してるだけで命綱があったりで命の危険のない安全に配慮したアクションです」というアクションではなく、トム・クルーズが本気で命をかけてるアクションだと伝わってくるから観客たちは固唾を飲んでイーサン・ハントを見守る。もはやアクションを超越したアクションがそこにはあったが、一方でエンタメ性の観点でいうと私はゴースト・プロトコルであったり、フォールアウトの方が高かったのではと思う。これはやはりラスボスがエンティティという人工知能であったことが影響してるように思う。エンティティは情報を自在に操り、人々の弱みにつけこみ、疑心暗鬼を煽り、世界を第三次世界大戦、すなわち破滅へと導こうとする。ファイナル・レコニングを戸田奈津子大先生は「最後の試練」と翻訳しており、私の解釈では「善の心を持つことができるか、そして相手に善の心があることを信じることができるか」という問いかけが試練であったよう思う。つまり非常に内省的なことが本作の大きなテーマだったのである。この内省とアクションの異色の融合…よくまとまっていたとは思うが、わかりやすい気持ちよさはない。
敵倒した!敵の野望も阻止した!
ハッピーエンド!
みたいなことはない。鑑賞後に心にあったのは、トム・クルーズはいつかアクションの撮影中に事故死するのではないか、むしろそれが本望なのではないか…というトム・クルーズの映画にかける思いへの畏れである。
結局どうだったのって話
だから「おもしろかったですか?」と問われても、正直おもしろかったかどうかはわからない。あまり映画をみないような友達に「なんかオススメの映画ある?」と訊かれても、この作品は勧めないと思う。でも映画が好きな人には勧めたい。
トム・クルーズにしか成し得ないとんでもないアクション映画だったよ
と。
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