日曜日, 7月 6, 2025
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映画感想:グリーンブックMOKTO

🧠 あらすじと概要:

あらすじ

映画『グリーンブック』は、1960年代のアメリカ南部を舞台にした実話を基にした物語です。黒人差別が依然として根強い時代に、イタリア系用心棒のトニー・リップが、クラシックピアニストのドクター・シャーリーの運転手兼用心棒として南部ツアーに同行します。二人は異なる背景を持ちながら旅を重ねるうちに友人となり、互いの価値観を理解し合うようになります。

記事の要約

感想文では、映画の冒頭からエンディングまでの展開を振り返りながら、トニーとシャーリーの関係の変化を描写しています。トニーは厳しい環境から抜け出すために雇われ、シャーリーは演奏家としての社会的地位に苦しむ姿が描かれています。彼らの友情が深まる中、社会的な差別やアイデンティティの葛藤が強調され、心温まる結末を迎えます。特にシャーリーの本音を語るシーンが印象深く、観る者にさまざまな感情をもたらします。最後には、この映画が観た人と話したくなるほどの魅力があり、個人的なベスト5に入る作品であることを伝えています。

映画感想:グリーンブックMOKTO

MOKTO

ケンタッキーの食べかた講習映画
もしも、ピアノが弾けたなら、、、な映画

※以下、ネタバレあります。まだ見てない方は要注意。

■冒頭舞台は1960年代アメリカ南部。黒人差別がまだ色濃く残っていた時代。

ニューヨークのイタリア系用心棒、トニー・リップと、クラシック音楽の天才ピアニスト:ドクター・シャーリーが、南部ツアーを共に回るという実話ベースの物語。

『最強のふたり』にも通ずる分かりあい映画。トニーは仕事をクビになって、取り急ぎ失業保険をもらうために「就労できなかった=採用におちた」という結果が欲しかった。

シャーリーは南部へのコンサートに帯同する運転手兼用心棒を探しており、ここで2人が出あう。

そもそも黒人の元で働くことに抵抗がある人もいる中で、競争率が低い採用試験。
全然やる気ないはずのトニーが採用されてしまう。

■序盤トニーは妻にしばしの分かれを告げ、手紙を書くことを約束してツアーに向かう。トニーは典型的な“ザ・イタリア系 陽キャ労働者”。言葉は荒いし、食い方も雑だし、差別的発言もする。一方のシャーリーは、宮殿みたいな部屋に住んでて、経歴も由緒正しき”選ばれしもの”って感じ。

このツアー帯同にあたり、トニーが手に入れた黒人でも泊まれるホテルをまとめたガイドブックが『グリーンブック』。

■中盤生まれも、育ちも、価値観も全然違う2人が1台の車で旅をする。トニーも音楽への造詣は全くないけど、シャーリーの演奏が良いのは分かるらしい。

トニーはシャーリーにケンタッキーの食べ方をレクチャーしたり、シャーリーはトニーに女性が喜ぶ詩的な手紙の表現をレクチャーしたり。。。

シャーリーの演奏自体は評価されているようだが、スーツの試着を断られたり、コンサート会場のトイレの場所など差別的な扱いを受ける。
シャーリーよりも、むしろトニーの方がそのことに納得していない様子。

■終盤トニーは最初“雇われ運転手”だったけど、最後の方は完全にボディーガード 兼 相棒 兼 親友。ツアーの最後、ホテルでの演奏前にホテルのレストランを利用しようとするが黒人であることを理由に断られる。2人はホテルのレストランを諦め、近くの別のレストランへ。

そこにあったピアノをシャーリーが演奏すると、自然とセッションが始まる。

真面目一辺倒というか、愚直に音楽を生業にしているシャーリーが、シンプルに音楽を楽しんでいるのを見て、こっちまで嬉しくなる。

■エンディングツアー後、長距離運転の末に何とかクリスマスイブの夜に家に帰ってこれたトニー。疲れているけど、家族に会えてホッとした様子。一方、シャーリーは1人で豪邸で過ごす。。。のもやりきれなくて、緊張しながらも手土産を持ってトニー宅を尋ねる。

一瞬静まり返るトニー家。もしかして、やっぱり受け入れられない?と視聴者にも一瞬緊張感が走るが、皆めちゃくちゃウェルカムな様子。

トニーの奥さんは、夫からの手紙をシャーリーが添削したことも分かってたみたい。

こうして皆さん素敵なクリスマスを過ごせましたとさ、というめでたしめでたしな終わり方。

■お気に入りシーン・シャーリーの本音

車で移動中、貧しい黒人が畑仕事に勤しむ様子を見つめるシャーリー。お互い同じ黒人なのに彼らからすると、シャーリーは明らかに異端児で、好奇の目で見られる。

そのあとシャーリーとトニーが雨の中、喧嘩するのだがそのときのシャーリーのセリフが印象的。

「if I’m not black enough, and if I’m not white enough, and if I’m not man enough,」黒人にも、白人にもなりきれない、男としても充分ではない(同性愛者らしい)自分は一体何者なんだ、と。

要は自分にはアイデンティティがない、とも取れるセリフ。

日本人の自分には理解しきれないけれど、どっちにも認めてもらえない辛い気持ちは伝わってきたと思う。

しかもトニーに関しては、黙っていればほぼ白人で、学歴とかふるまいとか中身さえ合わせる事ができれば、彼らのコミュニティに受け入れられるはずなのに、シャーリーはどれ程中身を白人に寄せても、見た目だけの理由でそれが叶わないという気持ちもあったんだと思う。

■あとがき途中、めちゃくちゃ重たいシーンもありながら、観終わった後にほっこりする映画。この映画、最初は「なんか賞取ったし観とくか」くらいだったけど、今では「観たことある人と話したくなる映画」

ベスト5に入ってる。

MOKTO

はじめまして、MOKTOです。洋画を中心に、観たときの感情や余韻を書き留めています。映画記録として、気ままに更新中。見てすぐ書いたり、昔見たものについて書いたり。



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