木曜日, 5月 22, 2025
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映画「THE SUBSTANCE 」を観た。毒羅まくら

🧠 あらすじと概要:

映画「THE SUBSTANCE」あらすじと記事要約

あらすじ

「THE SUBSTANCE」は、SF・怪奇・ホラーの要素が融合した作品で、主人公エリザベスが外見の美しさに執着し、禁忌を破ることによって引き起こされる恐怖や混乱を描いています。アメリカを舞台にしながら、独特のフランス風シナリオも感じられるこの映画は、彼女自身の美に対する葛藤とその影響をエッジの効いたストーリーテリングで表現しています。

記事要約

映画感想文では、作品を「怪奇ホラー映画としての傑作」と称賛し、特に「エロ・グロ・ナンセンス」の三要素が巧妙に組み合わさっていると述べています。禁忌を破る瞬間の描写はショッキングで、観客を巻き込む演出に心を奪われたと記しています。また、音響の使い方についても言及し、不快な音が不安感を助長する手法が効果的であると評価しています。最後に、デミ・ムーアの演技に感銘を受け、その迫真性が映画全体を引き立てていると述べています。感情を揺さぶる作品であるため、ぜひ映画館で観ることを推奨しています。

映画「THE SUBSTANCE 」を観た。毒羅まくら

毒羅まくら

今日レイトショーで観てきた。ジャンルとしてはSF・怪奇・ホラーに分類されると思われる。本作は怪奇ホラー映画として文句無しの最高評価を受けて当然の傑作だと個人的に思っている。エロ・グロ・ナンセンスが三拍子で揃っている点が僕好みなところだが、特にエロとグロの振れ幅がもの凄いところは実に巧妙な演出でこの映画最大の強みではないかと思われる。舞台がアメリカなので、当然アメリカらしいテイストなのだけれど、設定やシナリオはフランス映画らしさがあるというなんとも不思議な映画だった。中盤は特にハラハラしながら見入っていた。禁忌を破る、それ自体はお決まりのシナリオなのだけれどとにかく見せ方が巧い。禁忌が提示された時点で、ああこれを破ることになるんだろうなとは予め承知してはいたのだけれど、それでも禁忌を破ってしまうシーンはショッキングで生々しい後ろめたさを感じた。見せ方が巧いおかげで差し迫った状況を自分も一緒に体験している感覚があって本当にハラハラゾクゾクした。何度も息を呑んだし、何度も心の中で「ああ…」「うう…」「なんで…」と嘆いたし、目も当てられないほど痛々しくて「もう観てられない、でも最後まで見届けたい」というもどかしさを味わった。素晴らしいエンターテイメントだと思う。音に対する拘りを感じた。すごく耳障りで不快な音が多く使われている。そして聴く者を不安にさせる音を巧妙に用いて、より不安感を掻き立てている。映画館の音響のおかげで圧倒的な臨場感を感じられたので劇場で観られてよかった。もしこの映画が気になる人がいたら是非映画館で観てほしい。最後に、この作品にはルッキズムについての問題提起の意味があるのだろう。けれどそのためだけに作られた映画では断じてないと思う。ヒロインのエリザベスが抱える苦しみは確かに若さと美貌を持て囃す世情を原因としているだろうけれど、それ以上にエリザベス自身が誰よりも美しくあることに執着してしまっているのだからどうしようもないのだ。できることならいつまでも綺麗な自分でいたい、その一心だったのだろう。とはいえエリザベスを演じたデミ・ムーアは実年齢が62歳だとは俄かに信じがたいほどに美しいプロポーションを誇っていて、作中で見られるフルヌードは実に素晴らしかった。(ああこれもルッキズムか…失敬失敬。)何よりも彼女の演技は恐ろしいほどに切実で迫真だった。本当にすごい女優さんだ。敢えてあまり内容に触れずに感想を述べてきたのは、是非ともあなたにこの映画を観てほしいと思うからである。僕なんかはエンドロールまで見届けてシアターから出た後ですぐ、グングン込み上げてくる興奮に耐えきれず笑い声をあげてしまった。どうか楽しんで観てほしい。

毒羅まくら

随筆を中心に投稿しています。趣味で絵を描きます。



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