🧠 あらすじと概要:
映画「国宝」のあらすじと感想記事の要約
あらすじ
映画「国宝」は、歌舞伎の世界を舞台にした人間ドラマです。主人公・喜久雄(吉沢亮)は、圧倒的な才能を持つ若き歌舞伎役者です。物語は、彼の才能が開花する過程や、歌舞伎界の厳しい現実、挫折と復活のある人生を描いています。劇中では、喜久雄がさまざまな役柄を演じることで、歌舞伎の奥深さや魅力が表現されています。
感想記事の要約
感想を書いた水無瀬紫さんは、この作品を映画館で観るべきだと強調しています。理由は以下の三点です:
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映像美: 豪華な衣装や美しい演技が大スクリーンで楽しめるため、感動が倍増します。吉沢亮さんが演じる役は特に美しさが際立ち、観客を魅了します。
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演技の難しさ: 主要キャストには歌舞伎役者が起用されていないものの、俳優たちは吹き替えなしで歌舞伎の演技をこなしており、その過程には多大な努力と稽古が必要です。
- 人間ドラマ: 忘れがちな歌舞伎の陰の面や、才能が開花することの難しさを巧みに描写しています。喜久雄の人生は決して一筋縄ではいかず、感情豊かな物語が展開されます。
女性の観客として、映像美や人間ドラマに魅了された水無瀬さんは、約3時間の上映時間を感じさせないほどの作品だと高く評価しています。映画館での鑑賞を強く推奨しています。
理由は3つあります。
①映像美
本作は歌舞伎の世界を舞台としているため、豪華絢爛な衣装や歌舞伎役者たちのお芝居を堪能することができます。
したがって、映画館の大スクリーンで見ると感動が何倍にも膨らみます。
何より吉沢亮さん演じる主人公・喜久雄がこの世のものとも思えないほど美しい。
劇中で、「曽根崎心中」のヒロイン・遊女お初を演じるシーンがあるのですが、凄みを感じる美しさでした。
②劇中劇本編の中で歌舞伎のシーンがいくつかあるのですが、メインキャストには歌舞伎役者さんは起用されていません。
歌舞伎のシーンも役を演じる俳優さんが吹き替えなしで演じられています。
日本舞踊をかじっているのでなんとなく分かるのですが、まず和の演目は見た目の優美さに反してとんでもなく筋肉を使います。
しかも、衣装はカツラなども含めると10〜15キロくらいはあるのではないかと思われます。ほぼ甲冑を背負って踊っているのと同じ。
しかも、女方の衣装は裾が長いので扱いが難しい。
主演のお二人は特に歌舞伎を演じるシーンが多く、しかも演目は複数ありました。
この役を演じるにあたりお二方は一年半の稽古を積まれたそうですが、「逆に1年半でこの領域にたどり着くのか」と驚愕しました。
吉沢亮さんは剣道、横浜流星さんは空手の経験があり(しかも腕前も一流)運動神経が良いというのも理由の一つではないかと勝手ながら思いました。
ただ振り付けを覚えるだけではなく、役になりきって芝居をしなくてはならないわけで、1作品の中でいくつも役を掛け持っているのと変わりません。
むしろ、歌舞伎ならではの言い回しや型なども習得しなければならないわけですから、単純に一人二役をこなすのとはまた次元の違う難しさがあったと思います。
吉沢亮さんは「青天を衝け」、横浜流星さんは「べらぼう」の主演をなさっています。
若くして時代劇に向き合ってきたお二人だからこそ、この難役を自分のものにできたのかもしれません。これ以上ないベストキャスティングではないでしょうか。
③人間ドラマ
芸能を舞台にした作品は、やはりその闇やドロドロも描きます。
間違いないパターンではありますが、描き手によっては手垢のついた展開になったり、陳腐になってしまうことも少なくありません。
しかしこの作品は、血筋を重んじる歌舞伎界の中で圧倒的な才能を持つ人物が現れた時にどんなことが起こるのかということを非常に巧みに描いています。
予告からなんとなく察することができますが、喜久雄の歌舞伎役者人生は決して順風満帆なものではなく、キラキラしたものでもありません。
才能の開花、成熟、挫折、そして復活。
この人間ドラマが鮮やかで、耽美で、素晴らしい。
間違いなく、吉沢亮さん・横浜流星さんの代表作になるでしょう。
3時間近くある大作ですが、映像美と圧巻のお芝居に魅入ってしまい退屈する暇などありませんでした。
ぜひ、ぜひ映画館でご覧になってください!
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