木曜日, 5月 22, 2025
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日銀テーパリングに警鐘鳴らす国債市場、買い手がストライキ入り – Bloomberg


日本国債市場で超長期債利回りの急騰が止まらず、イールドカーブ(利回り曲線)の傾斜化が続いている。国債買い入れの縮小(テーパリング)に動く日本銀行に代わる明確な買い手が不在で、財政拡大リスクへの懸念も加わる中、追加利上げの機会をうかがう日銀にとって金融正常化への難易度は増すばかりだ。

  投資家不在を鮮明にしたのが20日に行われた新発20年国債入札の不調だった。需要の強さを示す指標の一つで、大きいほど不調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は1987年以来の水準に拡大。20年債利回りは2000年以来の高水準に上昇し、40年債利回りは過去最高を記録。30年債利回りは21日、前日比で6ベーシスポイント(1bp=0.01%)高い3.185%となり、前日の過去最高水準をさらに更新した。

  UBSのストラテジスト、ジェームズ・マルコム氏は「償還期間が長い国債で買い手のストライキが起きている」と指摘。政治情勢も不安定で、「財政出動への圧力も強まっている」と言う。

関連記事:20年債入札が記録的不調、30年など超長期利回り最高-投資家不在鮮明

  米国債に次ぐ約1100兆円超規模の日本国債市場で、特に利回りの上昇(価格は低下)が顕著なのは超長期ゾーン。償還期間が長いほど将来の財政リスクが価格に反映されやすいためだ。国内で活発化する消費税減税の議論に加え、米国から防衛費の上積みを迫られる日本政府が大規模な財政出動に動くとの懸念がある。石破茂首相は今週、日本の財政は「ギリシャよりもよろしくない状況だ」と発言した。

  大手生命保険会社など国内の主要投資家は依然として慎重な姿勢を崩しておらず、積極的な買いに動く海外勢の影響も限定的だ。農林中金全共連アセットマネジメントの長友竜馬シニアファンドマネジャーは、超長期債を「触りたくない」と語り、財政拡張リスクもくすぶる中で超長期債の地合い改善には「当局の対応しか考えられない」とみている。

関連記事:海外勢の超長期国債買い越しが3カ月連続で過去最高-国内勢は売り

日本国債の利回り曲線は他の主要国債より傾斜化 | 10年債と30年債の利回り格差推移

 

 

  投資家は日銀が開催中の債券市場参加者会合の動向にも注目している。20日は銀行、証券会社の実務者と意見交換し、21日は機関投資家との会合が予定されている。20日に公表された事前ヒアリングではさまざまな意見が寄せられたことが明らかになり、複数の参加者によると、大手銀行勢の中でも意見が分かれ、一部からは超長期債の需給軟化を懸念する声が上がった。



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🧠 編集部の感想:
日本国債市場のテーパリング懸念が顕著になり、投資家の慎重姿勢が際立っています。特に超長期債の利回り上昇は、財政リスクへの懸念を反映しており、将来への不安が広がっています。日銀の金融政策が今後どのように進展するか、注視が必要です。

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