スマイルゲートは2025年6月14日，イベント「『ロードナイン』シークレットパーティー」を東京都内で開催した。このイベントは，同社の新作MMORPG「ロードナイン」（iOS / Android / PC）が2025年夏に日本でローンチされることに先駆けて企画されたもので，国内で活躍するインフルエンサーに向けたプレゼンテーションおよび質疑応答の場が設けられた。実際に本作をプレイする機会もあったのだが，その模様は別途レポート（関連記事）する。
この記事では，主に会場で公開された本作の情報をお伝えする。また記事の後半には，開発者へのインタビューを掲載しているので，気になる人はご一読を。
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［プレイレポ］新作MMORPG「ロードナイン」はプレイヤーキャラの育成と職業の使い分けに注力。56種類の職業を有効化できる「アビリティシステム」とは
スマイルゲートが，2025年夏に日本でのローンチを予定している新作MMORPG「ロードナイン」。本作最大の特徴は，1人のプレイヤーキャラクターが局面に合わせ56種類もの職業を使い分けてプレイできる「アビリティシステム」だ。リリースに先駆けて本作に触れる機会を得たので，主にシステム周りに関して概要をお伝えする。
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- ライター:大陸新秩序
「ロードナイン」は韓国のNX3Gamesが開発し，スマイルゲートがパブリッシングを手がけるMMORPGだ。韓国および台湾では2024年7月にサービスを開始しているが，日本では独自のサーバーで展開するとのこと。
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開発の方向性は「ゲーム内のプレイヤー達のすべての“選択”が『ロードナイン』の歴史になること」，そして運営の方向性は「MMORPGの本質的な面白さを害さない運営を約束」である。
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世界観は「東洋と西洋が融合したファンタジー」で，ストーリーは混乱した世界を最初に統一した絶対君主・THE ONEを慕う9人の英雄（ロード）の姿を描いている。会場では，世界観を表したトレイラーが上映されたが，それを観るかぎりダークファンタジーを標榜しているようだ。プレイヤーは，10人目のロードとして再び混乱に陥った世界の統一を目指すこととなる。
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本作の大きな特徴は，MMORPGの本質的な面白さの「キャラクター育成の楽しさ」を追求したことにある。本作では基本的にプレイヤー各自は1人のロードを育成していく。
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ロードは9タイプの武器種を自由に変更して使える。各武器種には「武器マスタリー」が設定されており，条件を満たすことで経験値を獲得しレベルが上がっていく。また1つの武器マスタリーのレベルを上げておくと，ほかの武器種のレベルを早く上げるバフが発動するそうだ。
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武器マスタリーのレベルが上がると，「武器スキル」を習得していく。武器スキルの効果はスキルツリーによってプレイヤー各自が選択できるようになっており，同じスキルでも単体攻撃に特化したり，範囲攻撃に特化したりといった違いが生じる。スキルによってはノックバックなどの追加効果を付与可能だ。
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防具は3タイプあり，こちらもそれぞれ「防具マスタリー」が設定され，条件を満たすと経験値を獲得してレベルが上がっていく。レベルを高めると，追加のバフ効果が得られるとのこと。また同じタイプの防具を複数部位に装備することにより，ステータス上昇やHP/MP回復効果の強化といったセット効果を得られる。
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本作最大の特徴は，ロードの職業を局面に合わせて変更できる「アビリティシステム」である。これは，54種類ある「アビリティ」を組み合わせて，56種類ある職業の中からいずれかを有効化できるシステムだ。詳細は別記事であらためて紹介するが，このシステムによりトレハン時にはハンター，PvPのときは騎士といったように，1人のロードでさまざまな職業を使い分けられる。
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またアビリティの組み合わせによっては，「隠し職業」が有効化されることもある。初めて隠し職業を活性化したプレイヤーのニックネームは，その職業名の後ろに登録されるという。この隠し職業は定期的に追加されていく。
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本作には，多彩なボスモンスターとのバトルが用意されている。フィールドボスはドロップアイテムを懸けてギルド同士が争うような存在である一方，ワールドボスやギルドボスはPvEが主体となるそうだ。とくにキルドボスのドロップアイテムは非帰属であるため，ギルドメンバー間で共有したり，取引所で販売した場合の収益を分配したりしやすくなっている。たとえば高レベルのギルドメンバーに強力なアイテムを集中させたり，あるいはより強力なものが手に入って不要になったアイテムをほかのギルドメンバーに渡したりして，ギルド全体の戦力を高めやすくなっているそうだ。
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ローンチ後の本作のアップデートについても紹介された。まずローンチからしばらくは上記のとおり日本専用サーバーで本作をプレイすることになるが，アップデートによって「ワールド取引所」を実装し，ほかの国や地域のサーバーともアイテムの取引ができるようにする予定が明かされた。
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育成したロードの腕試しができる「アリーナ」も，1vs.1に加え，パーティ単位の5vs.5，ギルド単位の30vs.30といった形式で実装される。これらアリーナにはシーズン制が導入され，シーズンごとのランキングに応じた報酬が提供される。
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「ロードナイン」開発者インタビュー
「ロードナイン」の開発プロデューサーであるNX3Gamesのキム・ヒョジュ氏と，本作の統括を務めるスマイルゲートのハン・ジェヨン氏に話を聞く機会を得たので，以下に掲載する。
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4Gamer：
本作最大の特徴はアビリティシステムだと思うのですが，どのような発想から生まれたのでしょうか。
キム・ヒョジュ氏（以下，キム氏）：
最近のMMORPGは，似たようなシステムのものが多いように感じています。そこで差別化を図るべく，新しいチャレンジをしようと考えました。MMORPGでは，たとえば自分が騎士でずっとプレイしていたのに，ゲームバランスに調整が入って魔道士が強くなったりするようなことが起こりますよね。そういったときに，魔道士をレベル1から育てるのは大きな負担になります。本作は，プレイヤーが自由に職業を変更/育成できる環境を作りたいと考えて企画・開発しました。
4Gamer：
日本でのローンチ時には56種類の職業が用意されるとのことですが，先行している韓国や台湾ではどんな職業が人気なのでしょうか。
キム氏：
PvPなのかPvEなのかなど，コンテンツによって異なるのですが，ローンチ直後はハンターやダークレンジャーがプレイしやすいという理由で人気でした。ただ，プレイヤーの皆さんがプレイを継続していく中で人気が分散し，「これが一番目立つ」という職業がなくなっていったというのが現在の状況です。
4Gamer：
56種類の職業の中には，隠し職業も含まれていますか。
キム氏：
4種類含まれています。詳しく話してしまうと見つける楽しみがなくなってしまいますから，2つの職業のコンセプトだけお伝えすると1つは剣を自由自在に操る職で，もう1つは氷属性の魔法に長けた職です。
4Gamer：
ローンチ後も新たな職業が追加されていくと思いますが，それに合わせてアビリティも増えていくのでしょうか。
キム氏：
もともと存在しているアビリティが拡張されるパターンと，新たなアビリティが追加されるパターンがあります。
4Gamer：
アビリティシステムについて，ほかにアピールできる部分があればぜひ教えてください。
ハン・ジェヨン氏（以下，ハン氏）：
日本の皆さんは，アビリティシステムに初めて触れることになるかと思います。このシステムはアビリティを組み合わせることで多彩な職業を有効化できるので，決まった職業ばかりを使うのではなく，いろんな職業を体験していただきたいです。
キム氏：
とくに日本の皆さんには，他人があまり選ばない職業を使ってその魅力を見出したり，あるいはアビリティの組み合わせを試行錯誤して隠し職業を見つけたりするところに楽しさを感じていただけるのではないでしょうか。
4Gamer：
それでは本作全体のことも教えてください。先行している国や地域では，どういった評価を受けていますか。
ハン氏：
韓国では，2024年におけるMMORPGジャンルの中で一番の実績を上げました。おかげさまでゲーム関連のさまざまなアワードも獲得しましたので，高く評価されたと捉えています。台湾では，とくに隠し職業探しが人気ですね。PvEやPvPだけでなく，本作の特徴的な部分をしっかり楽しんでいただけているので，こちらも高く評価されていると思います。
また，MMORPGは一般的にローンチ時のプレイヤー数が極めて多く，一気に盛り上がってそのあと一気に去って行く傾向にあるのですが，本作の場合は継続率が高いことがデータから読み取れています。
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4Gamer：
最後に，日本のMMORPGプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。
ハン氏：
日本でのサービスにあたっては，プレイヤーの皆さんとのコミュニケーションを大切にしていきたいと考えています。たとえば今回，シークレットパーティーを開催したのもその一環です。日本の皆さんの声をしっかり汲み取ったうえで，100％満足いただける品質のサービス展開を目指していきますので，ぜひご期待ください。
キム氏：
私は子どもの頃からJRPGに親しんできたので，本作にもその影響が現れています。プレイしていくうちに，昔ながらのJRPGのような楽しさを感じられるのではないでしょうか，そういった部分は競合タイトルにはなかなかないと思いますので，ぜひ楽しんでいただきたいです。
4Gamer：
ありがとうございました。
「ロードナイン」公式サイト
🧠 編集部の感想：
新作MMORPG「ロードナイン」のシークレットパーティーで発表されたアビリティシステムは、職業変更の自由度が高く、多彩なプレイスタイルが楽しめる点が魅力的です。競合タイトルとの差別化を図る意気込みが感じられ、特に隠し職業の要素がプレイヤーの探求心を刺激しそうです。2025年の日本でのローンチが待ち遠しく、期待が高まります。
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