はじめに
こんにちは、ドルボックス(@doruboxshiki)です!
普段はWebシステム開発者 × ゲームクリエイターとして活動中で、業務ではBtoB向けの内製開発、個人ではTRPG制作やツール開発をしています。Qiitaでは創造性と課題解決に寄り添う技術発信を大切にしていて、最近は実績づくりも兼ねてQiitaの質問に20件近く回答してきました。
……そこで感じたんです。
「なんか、これ、健全じゃないかもしれない」
今回の記事は、Qiitaの質問欄に潜む“トンパ”の存在と、それに対する違和感についてのポエムです。
トンパって誰?
HUNTER×HUNTERでおなじみの、“新人潰し”を生きがいにしてるあの人。そう、トンパ。
Qiitaにも、あれとそっくりな人が存在するんです。
- 新人の質問に対して「これくらい自分で調べてから来い」
- 具体的な手がかりを一切提示せず「甘えるな」
- 回答っぽいけど、内容ゼロの精神論
新人が一歩踏み出すのを妨げるような“回答”。
彼らは「技術的に正しい」ことを盾に、質問者の意欲を折ることに快感を覚えているかのようです。
それ、答えてないですよね?
どんなに正しいことを言っていても、相手に伝わらなければ意味がありません。
「それくらい分かるだろ」は、伝え手の甘えです。
もしそれが顧客からの問い合わせだったら、同じような対応をしますか?
「公式見てください」「情報が足りません」とだけ返して終わりますか?
顧客とのやり取りで求められるのは、相手の理解度を想像し、必要な補助線を引いてあげる力。質問してくる新人も、それとまったく同じです。
「前提知識がない相手にどう寄り添えるか」——その感覚は、新人にも顧客にも共通して求められる姿勢です。
質問者は「どうすれば良いか」を聞いているのに、返ってくるのは:
- 「その設計は間違ってる」→ どこがどう?は不明
- 「フレームワークの理解が甘い」→ ソースもリンクもなし
- 「エンジニアならまず公式を読め」→ そのリンクすら貼らない
それ、“指導”じゃなくて“断罪”です。
初心者が最初に見る景色がこれでいいの?
Qiitaは技術共有の場。質問欄も、「成長のきっかけ」として活用されるべき場所です。
でも、今の質問欄は時々、尋問の場になってしまっている。
「ちゃんと調べたのか」「コードを貼れ」「再現環境は?」と、正論で殴ることで、“正義の顔をしたトンパ”が新人をふるいにかけているように見えることがあります。
トンパに共通する特徴
言い方キツすぎ問題
内容は合ってるのに、語尾が刺さる。「調べましょうね😊」とか言いながら、文章がトゲだらけ。口調ひとつで、同じ情報でも“暴力”になることがあります。
クローズせかしすぎ問題
「自己解決したならクローズしてください」→ いや、初めての人は“どこで”“どうやって”クローズするか知らんのよ。説明の一言がないと、それもただの圧になります。
なんのためのコメント問題
「これは違うと思います」だけで終わるコメント。結局何がどう違うのか、何を見てそう判断したのか、何も示されない。それって“正しさ”じゃなくて“否定”だけなんですよね。
- 回答よりもマウントを優先する
- 自分が教わった苦労をそのまま押しつける
- 教える側の責任を一切取らない(「調べろ」で終わらせる)
- 「その程度で質問するな」と言いつつ、質問は盛り上がってほしいと思っている
“答えないためのテクニック”だけは熟練している。
じゃあどうすれば?
別に「初心者に全部教えろ」とは言いません。
でもせめて、こう言える文化にしたい:
- 「ここまでは調べた?」
- 「このURLが参考になるかも」
- 「この用語で調べると見つかりやすいよ」
たった1行、それだけで質問者の学び方も変わります。
私が見たいQiita質問界隈
- 初心者の質問がちゃんと拾われる場所
- 「こうやって学んでいけばいいんだ」が自然と伝わる回答欄
- マウントじゃなくて、リソースとヒントが並ぶ空気
Qiitaが“新人キラー試験会場”じゃなくて、“学びの温泉”であってほしい。
新人のあなたへ
質問してくれてありがとう!ってまず言いたいです。
最初は誰だって手探りで、「これ聞いてもいいのかな」って不安だと思います。
でも、聞くことを通してしか、分からないことってたくさんあるんです。
だから、質問するときは:
- 何に詰まってるか、少しでも書いてみる
- 試したこと、調べたことを一言添える
- 回答がついたら、お礼やリアクションを返す
それだけで、質問の空気も、回答の質も、グッと変わります。
最後に
エンジニアって、言語も環境もバージョンも日々変わる世界で、毎日が“初心者モード”。むしろ、人生ハードモードDLC付き。
だからこそ、「わからない」って言える空気、大事にしたい。だってみんな最初は Hello World から始めたじゃん。
潰すより育てよう。トンパになるくらいなら、せめてヒソカくらいの助言はしたい。批判する前にヒントを添える、それがエンジニアリングだと思うんです。
この記事に共感するところがあれば、コメントやリアクションをもらえると嬉しいです。
Qiita質問界隈、私たちの手で変えていけると信じています。
もしあなたが「これは変だ」と思ったら、今度はあなたが“答える側”になって、優しさを循環させてください。
背中を押せる人が、1人でも増えますように。
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