現在、我が家には政府備蓄の古古米がある。アイリスオーヤマが販売しているもので、正式名称は「【令和4年産】政府 備蓄米 和の輝き 5㎏ 国産米100%使用 古古米 脱酸素剤入り」という。公式サイトでの価格は5kg2160円(送料別)だ。
食べてみると、少なくとも私にとっては何の問題もない。普通に美味しい。どのくらい美味しいかと言うと、銘柄を伏せて高級米と食べ比べたら、「古古米の方が美味い」と言う人が続出しかねないほどに。
……本当にそうなるのだろうか? 気になったので、編集部でブラインドテストをして確かめてみることにした。
・検証方法
やり方としてはこうだ。私が古古米と高級米の2つを職場に持っていき、それぞれ同じ条件で炊く。炊き上がったところで、そのとき編集部にいた同僚にひと口ずつ食べてもらい、「どっちが古古米だと思う?」と聞くだけ。
もし、古古米の味が高級米に比べて明らかに劣っていたら、すぐに答えられるはずだ。しかし、差をはっきりと感じ取れなければ当然悩む。あるいは、「古古米の方が美味い」と感じたら、高級米の方を指して「こっちが古古米」と言うかもしれない。
・古古米にとっては強敵すぎる相手
ちなみに、古古米の対抗馬として持ってきたのは、伊勢丹で見つけた「特選 つや姫」。購入価格は2290円(1kg)。5kgに換算すると1万1450円だ。
今回購入した古古米(和の輝き)と比べると5倍以上の価格差があり、高級米と呼んで差し支えないお値段であろう。
・完全に同じ条件ではない
その2つのお米を全く同じ条件で炊き上げようと思ったのだが、実際にやってみるとこれがなかなか難しかった。なにせ、当編集部には炊飯器1台しかない。
どちらかの米を鍋で炊こうかと思ったが、それだと炊き方で味の差が出かねない。どうしようか悩んだ結果、苦肉の策で2つの米を時間差で炊き上げることに。
先に出来た方は別の容器に移して味がなるべく変わらないようにしたが、試食するときに多少の温度差が生まれてしまったのは否めない。
さらに、どちらの米も同じ水を同じ分量だけ入れたはずなのだが、一方が柔らかくなりすぎてしまった。
──という事情があったので、「食感は無視して味と風味だけでジャッジして」的な感じでお願いした。
つまるところ、カッチリした厳密な検証ではないということ。そのあたりを心に留めた上で、ゆる〜い気持ちで見ていただければ幸いだ。
・いきなり結論
で、いきなり結論から言うと、今回の食べ比べでは半数以上が悩みまくっていた。
参加した8人のうち5人(P.K.サンジュン、佐藤英典、中澤星児、GO羽鳥、原田たかし)が「ムズっ!」という感じで頭を抱えていたから、それだけ古古米のレベルが高いと言えるのではないか?
そしてそれは、試食する方にとってとんでもないプレッシャーとなったようだ。なにせ、「古古米と高級米」なんて絶対に間違えたくない。なのに、古古米に古古米らしい明確な特徴がないという状況は、地獄のような雰囲気を生み出していた。
そんな中、悩まずにすぐ答えたのは、砂子間正貫と古沢崇道、篠宮ジュンの3名。砂子間と古沢は高級米の方を指差して「こっちが明らかに美味しい」と言っていたのに対して、篠宮は「古古米の方が美味しい」という意見だった。
これだけ意見が割れ、なおかつ悩む人が続出したことは、古古米的には大金星と言っていいかもしれない。
ただまぁ、検証の結果8人中6人が古古米を当てたので、やはり高級米の方が美味いと感じた人が多いとは言えるだろうが……。というわけで、それらを踏まえて今回の検証結果をひとことでまとめると、
古古米、割とイケる!
──という感じかと思うが、あまりにザックリしすぎているので、最後に試食した8名の感想を紹介しておこう。
・それぞれの回答&感想
P.K.サンジュン「ムズっ! 1つ言えるのは、どっちも激ウマではないけど、決してマズくはない。うーん、どっちだろ。わからないけど、こっちが古古米?」
↓
不正解
佐藤英典「これは差が微妙だなぁ……。でもまぁ若干風味が違うから、こっちが古古米?」
↓
正解
中澤星児「難しいですね。基本的にはどっちも普通に美味いってのを前提で言うと、一方はちょっとだけ匂いがするんですよね。全然嫌な匂いじゃないんですけど、それが感じられる方が古古米な気がします」
↓
正解
GO羽鳥「ムッズ(笑)。ムズいけど、多分だよ。一方は新米の香りが若干したような気がしたから、そっちが高い方じゃないかな? 味はマジでわからなかったけど、香りを信じて古古米はこっち!」
↓
正解
砂子間正貫「明らかにこっちの方が美味いですね。だから逆が古古米」
↓
正解
原田たかし「え〜〜〜どっちだろ(笑) 一方はちょっと匂いがするんですけど、そっちの方が美味しい気が……。だからもう一方が古古米?」
↓
正解
篠宮ジュン「全然違いますね。僕はこっちの方が美味しいと思います。だから逆が古古米?」
↓
不正解
古沢崇道「風味がまったく違いますね。こっちが古古米」
↓
正解
──以上!
古古米の購入を検討する際の参考になれば幸いだ。
参考リンク:アイリスプラザ「政府備蓄米 和の輝き」
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
🧠 編集部の感想:
このニュースは非常に興味深いですね。古古米と高級米の比較が、実際の味をどう感じるかの意外な結果をもたらし、意外にも古古米の実力が確認できたことに驚きました。また、食べ比べのストレスやプレッシャーが参加者に影響を与えた様子から、食文化の多様さや味覚の個人差を考えさせられます。
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