🧠 概要:
概要
この記事では、戦略設計のための思考フレーム「稲葉式6問フォーマット」を紹介しています。これにより、マーケティングにおける複雑な状況を整理し、目的を明確にするための問いを通じて、効果的な戦略を構築する方法を提案しています。
要約の箇条書き
- 戦略の重要性: 戦略は単なる考えではなく、問いに答えるプロセスが重要である。
- 複雑な環境: 多様なチャネルやデータがあるため、思考を整理する必要がある。
- 6つの問い:
- Why: 目的は何か?
- Where: 市場環境はどうか?
- Who/What: 顧客とそのニーズは?
- What: 自社の提供できる価値は?
- How: どのように届けるか?
- After: どのように関係を築くか?
- 使用例: プロジェクトの初期段階やチームミーティングで活用可能。
- 効果:
- 論点のズレが減少し、議論が進む。
- チームの納得感が向上する。
- 戦略は問いの積み重ね: 終わりがなく、不断に考え続ける必要がある。
次回は、マーケティング施策の設計に関する内容が予定されています。
このフォーマットは、戦略設計を考える際に、
「問いを通して思考を深め、論点を整理する」ためのものです。
施策の羅列ではなく、意図のある設計図を描くために、ぜひ使ってみてください。
なぜ思考のフォーマットが必要なのか?
戦略は“設計の構造”である
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戦略は“考えたつもり”では成立しない
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問いに答えるプロセスそのものが「設計」になる
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フォーマットを使うことで「議論の質」「言語化の精度」が上がる
複雑な時代だからこそ、軸が要る
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多チャネル、多KPI、多データ…すべてが複雑なマーケティング現場
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思考を整理する“ガイドレール”がないと、チームもステークホルダーも迷子になる
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戦略は「誰と、どこに向かうか」を共有する“地図”である
稲葉式6問フォーマット
6つの問いで構造的に考える
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Why目的は何か?
経営や事業の目標に対して、マーケティングで何を実現すべきか? -
Where市場環境はどうなっているか?
市場の構造や競合、マクロトレンドをどう捉えるか? -
Who / What needs顧客は誰で、何を求めているか?
ターゲットは誰か?どのような欲求・課題を持っているか? -
What自社はどんな価値を提供できるか?
顧客が選ぶ理由となる差別化要素・強み・ブランドは何か? -
Howどのように届けるか?
チャネル/施策/体験設計。広告~CRMまでの一貫性は? -
Afterどのように関係を築き、継続させるか?
リテンション、ファン化、推奨行動へどうつなぐか?
使い方のヒント
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プロジェクトの最初の壁打ち、チームミーティング、上申資料の下書きにも使える
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「埋めること」ではなく、「問いを起点に会話すること」が大切
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書き換え前提で使える、“柔らかいフレーム”として設計
現場で使って感じている効果
論点のズレが減る
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マーケと営業、経営と現場で「話している前提」が違う問題に、気づきやすくなる
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思考の順番を揃えるだけで、議論が前に進むようになる
チームの納得感が上がる
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誰かのアイデアではなく、共通言語としての構造で考えるから、議論が建設的になる
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「とりあえずやる」「とりあえず配信する」が減る
戦略は“問い”の積み重ねである
戦略は、決まっているものではありません。
問いを投げかけ、考え、揺らぎながらも進んでいくものです。
この6つの問いが、みなさんのチームや事業にとって
自分たちなりの“考えきる力”を育てるための土台になれば嬉しく思います。
次回予告
次回は、戦略から導かれるマーケティング施策の設計──
「広告(集客)」と「CRM(接客)」をどうつなげて設計するかをテーマにお話しします。
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