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概要
「憂鬱でなければ、仕事じゃない池 辰彦」では、最近の怪談ブームに焦点を当て、その人気の背景を探りつつ、仕事における「憂鬱さ」の重要性について論じています。特に、怪談が恐怖と楽しさの「恐怖のパラドックス」を引き起こすこと、それがストレス発散やカタルシスをもたらすことを考察しています。同時に、仕事も同様に憂鬱や不安が伴うべきであり、それが一流の仕事につながるというメッセージを伝えています。
要約(箇条書き)
- 最近、怪談が密かなブームとなっており、視聴回数が増加中。
- YouTubeチャンネルやイベント開催で、多くの人々が集まっている。
- コロナ禍以降、SNSの普及により「ひとりで楽しめる」コンテンツとして注目。
- 怖さと楽しさを同時に体験できる「恐怖のパラドックス」が心理的効果を持つ。
- 仕事においても、憂鬱やプレッシャーが必要であり、それを避けることは一流になれない。
- 大きな挑戦をすることで、失敗も経験として後の人生に役立つ。
- 不安なことに挑戦すれば、未来に喜びにつながる可能性がある。
- 憂鬱な時期は「恐怖のパラドックス」を思い出して前向きになれるかもしれない。
vol.204
最近、「怪談」が密かなブームになっています。
〈読売新聞オンライン / 2025年5月10日〉
テレビ大阪の怪談番組『初耳怪談』のYouTubeチャンネル登録者数は23.8万人。
1月に大阪で開催された怪談イベントでは、1,100席を超える大ホールが満席に。
来場者アンケートでは98%が「大満足・満足」と回答し、99%が「次回も参加したい」と答えています。
さらに、児童書の『おばけずかん』シリーズは累計130万部を突破し、テレビアニメ化や実写映画化も実現。
学校図書館でも「人気過ぎて借りられない」という声が上がっているほどなのです。
当社では主に商業施設のマーケティングを行っているのですが、以前、都内のショッピングセンターで怪談イベントを開催したときも、満員御礼の賑わいでした。
このブームは、コロナ禍以降、配信イベントやSNSの普及により、怪談は「ひとりで楽しめる」「ひとりで発信できる」コンテンツとして注目されたことがきっかけと言われています。
特にYouTubeやTikTokとの相性が良く、若年層を中心にアクセスしやすくなったことが人気拡大の大きな要因なっているのです。
怪談がブームになるのもよく分かります。
それは、怪談を体験すると、恐怖と楽しさが同時に活性化される「恐怖のパラドックス」という心理現象が生じるから。
怪談を通して恐怖を感じ、その後に「何も起きなかった」「大丈夫だった」と安心することで、ストレスの発散やカタルシス(心の浄化)効果が得られるのです。
この「恐怖→楽しさ」という心理変化は、仕事にもよく似ている。
私は幻冬舎代表取締役の見城徹さんと、サイバーエージェント代表取締役の藤田晋さんによる共著『憂鬱でなければ、仕事じゃない』に若い頃、救われたのですが、まさに恐怖のパラドックスに通ずるものがあるのです。
本当に意味のある仕事や成果を出そうとすれば、必ず憂鬱やプレッシャー、不安に直面する。
それを避けていては一流にはなれないということをお二人が語る一冊なのですが、「新しいこと」「スケールの大きな仕事」を目の前にすると、当然より怪談よりも怖いわけです…(笑)
ても、トライすれば大抵のことはそれなりに上手くいく。
もしも上手くいかなかったとしても、必ずその後の人生にその経験が生き、
「あの時の失敗があったから今の自分がある」
と言うことになる。
どんな経験も自分のプラスになるという結末ならば、怪談によるカタルシスと変わらないのかもしれませんね😊
不安なことに挑戦すれば、失敗しても必ず未来の喜びにつながる。
本日、サザエさんの時間に明日が憂鬱になったとしたら、恐怖のパラドックスを思い出すと前向きな気持ちになるかもしれません〜
月曜日の亡霊に惑わされず、今日という一日を楽しくお過ごしくださいませ。
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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